経管栄養ベビーの抑制の仕方
抑制は心底したく無いと思いましたが、しなければチューブを外してしまうのでやむを得ず、できる限り本人のストレスが無さそうな形でやりたい。。と考え続けてきました。
抑制されている我が子を見るのは大変辛いです。
「赤ちゃんのためだから」と看護師さんには言われたけれどそうも割り切れないのは親御さんなら皆一緒だと思います。
色々と試した結果、現在抑制はしていません。
退院から現在に至るまで、我が子の成長と共に変化した抑制の仕方を残しておこうと思います。
我が子の癖
起きている時に本人の意志で抜くことは無いのですが、元々(チューブをする前から)眠くなると顔を掻きむしる癖があり、その時に放っておくとどうしてもシールが剥がれて、チューブが抜けるリスクに繋がってしまいます。
そのため、睡眠中、特に親も一緒に寝る夜はずっと目視しておくことはできないので抑制が必要でした。
お包みをする
入院中、日中親がいる時間は、お昼寝中も手を握ったりできるので大丈夫ですが、基本的には一日中お包みをされていました。
このように巻いて、手が顔にいかないよう抑制をしていました。
体は熱くなるので、アイスノンを頭と背中に置いて、それでも我が子は汗をかいていました。
吐き戻しで誤嚥しないよう、常に右側に倒した状態で固定。
(このせいもあってか、我が子の頭は、右側が激しく絶壁です。苦笑)
3~5ヶ月の約2ヶ月間、このようにほぼ運動せずに過ごした我が子は、なかなか首が座らず、一歳になった今も発達遅め。
ミトンやグローブを手につける
ミトンで指がチューブに引っかからないようにしていましたが、指は引っ掛からなくとも、顔を掻くと(しかも舐めて濡れているミトン。。)擦れてテープが剥がれてしまうので意味がなかったです。今思えばちゃんとテープを貼れていれば、ミトンは要らないと思います。逆にミトンがあることで不自由な上に、テープも剥がれやすくなっていた気がします。
ゴム製の歯固め用グローブも試してみましたが、やはり摩擦でテープが剥がれてしまうのと、手から指がはみ出てしまったりで失敗でした。
アンクルウェイトをはめる
1キロのアンクルウェイトの重い方を下、ベルト部分を上にして、腕に重みはないけれど手は持ち上がらない状況を作ってみました。5ヶ月くらいの力では持ち上げられず、手が顔にいかないのでアンクルウェイトはかなりの期間使用しました。
退院した後も継続してアンクルウェイトを使用。手が痛くないように、また汗をかいても汗疹ができないように、ベルト部分をガーゼで包む。
お包みと違って体全体を固定されるわけではないのと、手も動くのでそこまでストレスはなかったのではないかと(思いたい)。
眠いと顔を掻きたい我が子は、なんとかして手を持ち上げ、微妙に顔に指が届いていたのでそれで少しは満足していた様子。
しかし徐々に力がついてアンクルウェイトを易々と持ち上げてしまうようになります。。
私は隣で寝ていたので、常に一方の手は握り、もう一方の手も顔を掻いているようであれば抑えながら寝る、という結局人力アナログな方法になっていきました。
大きめのTシャツを着せてみる
大人用のTシャツの腕の部分の穴を塞ぎ、体は動くけれど顔は掻けないという状態にしてみましたが、ミトンと同じで、Tシャツが涎で濡れて、テープを剥がれやすくしてしまうので失敗でした。そしてなぜか機嫌も悪かった。
キッチンミトンを使ってみる
こちらも手は動くけれど顔は掻けない状態を作ってみました。ミトンとミトンは太い平ゴムでつなげています。
テープは剥がれなそうでしたが、ミトンの生地で顔の皮膚が荒れてしまいました。。また夏だったのもありかなり手に汗をかいていました。失敗。
しばらくアンクルウェイトで頑張っていましたが、結局は手が届いてしまうので、夜親が眠れなくて辛い。。
ポテトチップスの筒を使う
布で作る抑制器具は看護師さんから教えていただいていたのですが、手間の割には使えない気がして作っていませんでした。(なお医療器具で抑制用の器具がバカ高い金額で売ってましたが、医療関係者しか購入できないようでした。抑制は危険なので医師の指導下でないとNGなのでしょう。)
色々調べてくれた訪問看護師さんが、ポテトチップスの筒でも作れるという話をしてくれて、それならできそうと、自分なりに想像で作ってみました。
ポテトチップスにしてからは、お昼寝用と夜用を作り、ウェイトは一切使わなくなりました。
ストレスが全くないわけではないと思いますが、今までの中では一番ノンストレスだったような気がします(と思いたい。)。
作り方
用意するもの
・ポテトチップスの筒二つ・カッター・パーマセルテープ・太めの平ゴム
・レッグウォーマー(カカト部分に穴があるもの)
①ポテトチップスの筒の底部分を取る。
②上下ともに内側に巻き込みながらパーマセルテープを巻き付ける。(補強と防水のため)
③裏側にもパーマセルテープを巻き付ける。
④上から1cmくらい空けて、平ゴムを入れる穴をカッターで開ける。(パーマセルテープの上から。)幅は平ゴムより狭く。抜けにくくするため。
⑤赤ちゃん用レッグウォーマーを内側にはめる。(長袖の時は必要ないです。半袖の時は筒が直接肌に触れないよう使用していました。)
⑤平ゴムを通して、何度か固結びする。
作り方も見た目もかなり雑ですが、なかなか頑丈です。笑
なお、全てをテープで補強してしまうと、水分(汗)が外に出ずふにゃふにゃに。。ガムテープは水分を外に出さないので、我が家ではパーマセルテープが一番良かったです。
体に装着するときは、片手を入れた後にもう一方を引っ張ればゴムなので簡単に装着できます。
肘を曲げると、肘まで抜けてしまうこともありましたが、肘まで抜けた分、手が筒の中に入ってしまうので、顔を手で掻けません。
腕が稼働するので、ストレスも少なくなったかと。(思いたい。)
顔を掻くより早く寝るので親も楽でした!
ポテトチップスもかなり長い期間お世話になりました。
ついに抑制が取れる!
どんどん寝返り力が強くなり、抑制していてもうつ伏せになれるようになってしまいました。うつ伏せになると、この筒は抜けてしまいます。
困ったと思っていたのですが、寝返りで自分の好きな寝相で寝られるようになると、顔を掻く時間が少なくなりました。(すぐに寝る)
試しに抑制を外してみると、特に問題なく寝てくれました。
ちょうどテープ固定の仕方も完成に近づいていたこともあり、多少手で掻いてもテープが取れなくなっていたのも抑制を外すきっかけになりました。
チューブ固定の仕方についての記事はこちらをクリック
↓
経管栄養鼻チューブのテープ固定の仕方
11ヶ月を手前に、やっと抑制を外すことができました!!涙
とは言え本人が寝付くまでの間は、顔を掻くようであれば隣で手を握っています。
今は、気持ちよさそうに自由に寝る我が子を見るのがとても幸せです。
あとがき
我が子のように顔を掻いたりする癖が無い場合にはもしかしたらこんなに抑制はしなくて良いのかもしれませんし、逆に我が子よりも大変な条件を持っているお子さんもいらっしゃるかと思います。
親御さんは、少なからず罪悪感を抱きながら抑制を強いられると思います。
仕方がないと思いながらも、やっぱり少しでもストレスがない(のではないかと思われる)状態を作ってあげたいと思い考え続けます。
テープ固定の仕方と共に、経管栄養ベイビーを持つ親御さんの一助になれたらと思いこの記事を書きました。
もっと良い方法があったり、ご質問などあれば、お気軽にコメントください!
SHAR
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