ケイティのエコバッグ

新しくお家を借りることがきまりました。オーナーはリンさんというオーストラリア人でお嬢さんが二人。

ハンナちゃんとケイティちゃん。
昔リンさん一家は歴史ある日本が大好きで
田舎に住みたいと実家の近くに
10年以上住んでいたのでランドセルを背負って
歩く姿をよく見かけたけれど、
さすがにもう二人ともすっかりレディに。

そして、二人ともとても優秀。
ナントカ王国の王子に招かれたとかG7の通訳とか
そんなレベル。

現在リンさんは普段はオーストラリアにすんでいて
たまに日本の家にゲストを連れて帰ってくる。
年に何回かツアーを組んで、ゲストハウス的に利用しているため、家はそれ以外は空き家。

リンさんはいずれオーストラリアと日本の半々生活がしたいらしく、ツアー時以外は維持のためにも
誰かに住んで欲しかったみたいだけれど
普通はなかなかその条件では難しい。。。

でも山に近くて実家も近いわたしたちなら、
その条件で住めるのでお借りすることに。

そんな中先日、ツアーゲストとケイティちゃんと
一緒にリンさんが帰ってきた。
ゲストを迎えるためのお掃除と朝食の買い物を
頼まれていたので、それらをこなし
リンさん一行と近くでランチ。

ゲストはオーストラリア在住の方で3組。
年配の方で、うち1人にお医者さんがいらして
「どのように死を迎え、選択をするか」を
個人の意思を大事にしながらできるように
尽力されている方だった。

夫婦揃ってランチしに行ったのはリンさんと
住むにあたっての確認事項の打ち合わせだった
のだけれど、皆でランチする中で
日本ではどんなことが社会問題になってるのか
とか、安楽死についてはどう議論されているのか
などが話題に。
英語と日本語をリンさんやケイティちゃんが通訳
してくれ、こんな話をする。。
なかなか貴重な時間だった。

日本の感覚では初めてあった人とこういう話は
ランチの場で話題に上がらないと思う。
けれど、他愛もない話や表面上の話でなく
初対面でそんな深い話を普通に話題として出せる
ということはとてもオープンで
人間らしいなと感じた。

日本では初対面で社会問題に論じることが
堅苦しかったり、なんとなく、
タブーな空気感があることは
彼らには不思議だという感じだった。
でも私はこの感覚の方が本当なんじゃないかと思う。

そんなランチのあと、万博記念公園にいくという
彼らを途中まで送り、その日は別れた。

そして、昨日。
リンさんは電話でお礼を伝えてくれた。
そしてケイティちゃんがお礼にと
手作りのエコバッグをくれた。

手作りのエコバッグ!
しかも、かわいいやーん✨

ケイティちゃんは環境問題についても
関心が高く、自分はお肉を食べない生活をしているが、きっと使うことで負担なくゴミを減らしていけるようにということだろう想いも伝わってきた。
彼女らしいステキなプレゼント。


年6回ほど一週間程度ツアーの時は家をあける

たしかに面倒なことではある。
リンさんも借りてくれるのは嬉しいけれど
実家にいくのは大変じゃないかと心配してくれた。

けれど幸いにも実家の両親が受け入れてくれたし
それ以外の条件は実にシンプルで
私たちにもありがたいものだし、リンさんも
願っていたこと。

こんな風に「面倒」とかかわりあいながら
生活の手間をかける方を選ぶことは、
関係性を築くことになって
自然に助け合えたり、豊かになるのかもしれない。

ケイティちゃんのくれた手作りのエコバッグ
をみて改めて、そう思った。