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あなたはケイの凄春を知っているか

ケイの凄春 という漫画がある

現在 コンビニで安売り版の 形で出ているのだが 10年ぐらい前に 小池書院というところから出ていたようだ

小池一夫の晩年の作品という言い方をするけれど内容がすごい

というか 少なくとも今の漫画の表現ではできないという言い方をしよう

それは暴力 だとか 性行為だとかそうしたものが前面に出ているか と言ったらそんなことは全くなく

とにもかくにも若き男女の純愛 お互いを求め合う さまよい探し合うような姿を延々と描いたものである

確かにこういったものは 一般の漫画誌では無理であり

小池一夫 の主催する この漫画雑誌は 数年で潰れたけれど

そこでしか 連載は不可能であったということはわかるし

一般の漫画雑誌から仕事がなくなっていた 小島 剛夕 などが

これに乗っかったというのもなんとなくわかる

小池はそれまでやってきた様々なテクニックをこの漫画に全てぶち込んで

ある 意味 一つの集大成のような作品にしたて上げた

ここまで男女が過酷な運命を背負わされ それによって惑わされながら

しかし 周りの周辺の人々がその純愛に巻き込まれ

そしてその男女を結ばせてやろうという形で命をかけて それらの協力をする 結果的に

そうしたことが無理なく自然な形で次から次へと展開する

日本の漫画のこういうところがすごいのだと私は言う

ジャンプ漫画 などに見られるような軽薄な中身のないテンプレートの漫画

とここまで決めるけれど

それを超えた何かがケイの凄春には 分かりやすく 現れている

と私はあなたに伝えるのである

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