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地方コミュニティができることって「ナンダ?」

 久しぶりの投稿。2017年10/21(土)に8回目となる「ITざっくばらん会  meets event Vol.8」をITビジネスプラザ武蔵にて開催した。

「ITざっくばらん会」の活動の振り返りを含めて、まとめておくことにする。FaceBookやTwitterだと長文になりそうなので、こちらにまとめておく。

 ※初めに言い訳を書いておくと、これから書くことは、あくまでも個人の感想なので、相当偏りがあると思うので、「何言ってるの、許せない、ムキー!」とならずに、「あーまた言ってら。」くらいで読んでもらえるとありがたい。

世の中でいわゆる「スーパー公務員」って呼ばれる人ってどんな人?

 今回、はるばる愛知県岡崎市から「フォーブス 日本版」のスーパー公務員12人の1人に選ばれた岡崎市の晝田浩一郎(ひるたこういちろう)君が、今回のイベントのためにやってきてくれた。(しかも、翌日、仕事であるにもかかわらず、である。本当に感謝している。)

 彼との出会いは某世界的有名なイベントの地方版で、その時は「フォーブス」に掲載されるとは夢にも思わなかったのだが。

 ところで、世間で言われている「スーパー公務員」ってどんな人か?ということが気になると思う。「意識高い系」「公務員で変わったことして、アピールして、評価されている人」「生意気」など結構ネガティブなイメージを持っている人もたくさんいると思う。ぶっちゃけ、僕が見ていても、「論」だけで、実際に行動を起こしていない人が大量にいて、そんな人がなぜか「スーパーな人」としてもてはやされているイメージがある。もっとたちの悪いのが、自らは「論」だけで、行動しない、他の人がやったことに乗っかるタイプが多い気もある。このイベントに参加してくれた方は、これまでのイメージを裏切られたはず。彼の場合は、自分は「口だけ」で、動かずに、ディレクションするということではなく、自らがまず行動する。そして、それは「岡崎市の職員だから」ということではなく、純粋に「地方をこうしたいよね」という自らの理念のために動いている。その活動は結構、泥臭い。そんな若い彼ががんばっている姿を見て、周りが自然と応援して、街が変わっていく…。そんな姿が、フォーブスにも掲載されたり、評価されているのもなるほど理解できる。実際に彼の「ここやる」の活動の結果、街のシャッターオープン4件(内、1件は今年予定)だそうだ。この結果は著名な経営コンサルなどを導入しても、なかなかなしえることが容易ではない、驚くべき結果である。

 まさに、「クリエティブディレクター」の活動を行っていると思った。

 「誰でも主人公になれる場所」を創る

 僭越ながら、晝田君とトークセッションをさせてもらったのだが、その中で話に出たのは「ITざっくばらん会」と「ここやる」の活動の共通点は「誰もが主人公になれるフィールドを作ること」。ポイントは「誰もが主人公になれる」というところが大切。これまで、地方でたくさん行われてきたものは「こんなすげーやつ来るよ」というイベントや「こういうことできないと来るなよ」的なワークショップ。それはそれでいいし、僕もそんな人の話を聞きたいなーと思うこともあるし、ある一定のクオリティを保ちたいという意図もわかる。(でもまぁ、東京に行けば、機会が多いのだけど。)けれども、地方はそういった人材は少ない。そういった人しか話せない、行動を起こせない場所ばかりあっても地方では仕方がない。じゃあ、どうするか。自然と育つような「場所」を作っていくことだと僕は思う。

 例えば、「ITざっくばらん会」のライトニングトークは、話す人の立場は関係なく、平等に話すことができる。これは、ぶっちゃけ、公の場でのプレゼンの練習ができるわけで、貴重な経験となる。また、技術者などの有識者方々はは普段講演などで話せないことがまさに話すことができ、参加者も楽しむことができる。(ここで言い訳をしておくと、Youtube等で動画配信しないのも、したくても内容的にできないものもあるからである)「ここやる」の活動も同じで、誰でも参加することができ、「まちづくり」を立場関係なく、真っ白いキャンパスに自分の色や絵を自由に書いていける作業ができる「場」を構築しているといえるだろう。

 ぶっちゃけ「ディスられる」よね?

 晝田君にも質問を投げかけたのだが、コミュニティの活動が盛んになり、いろいろメディアに掲載されたり、行政や大きな団体から活動をサポートされていく流れとなる。「ITざっくばらん会」の場合はワークショップや「かなざわ娘」のアプリケーション、プログラミング教育導入プロジェクト「ふれる。あそぶ。プログラミング。」は活動が参加メンバーのおかげで「金沢市キッスプログラミング教室」を開催するほどにまで成長し、僕自身は「代表」という肩書上、メディア露出が増えたり、行政からのサポートが少しずつあったり、一緒に活動することも増えてくる。そうなると、「なんであんなやつにやらせているんだ?」や「あんなしょぼいことで予算がつくんだ?」(実際にそんな大きな予算じゃないのだけれども…)「なんであんなやつばっかりに」「あいつ、怪しいよね」と、活動を「非難」されたりすることが多々ある。その度、「ガラスのハート」である僕は傷つき、常に「ハートがギザギザ」であり、よくFaceBookに愚痴をこぼすのだが、やはり晝田君も同様なことがあるとのこと。

 そこで、心に突き刺さった言葉がこれ。

「許可を求めるな、謝罪せよ」

 ぶっちゃけると、「やってから、謝ればいいじゃん」という話。ざっくばらん会もそうだが、公なものにするには、コミットメントして、すべて許可を求めていくには膨大な書類と話し合いをしなくてはならない。中には声が大きい人(自覚がなかったりもするのだが…)がいたりして、そんなことのコミットメントをすべて取っていったら、すぐできることもできなくなってしまう。

 コミュニティはその点、失敗しても、法に触れなければ「ごめんなさい」で済む。もちろん、手弁当だし、やってみて、失敗することもある。実際に僕も失敗はたくさんあるのだが、自らが「公務員だから」「会社員だから」「学生だから」という立場を気にせずに、自由にできるのがコミュニティの良い点であり、どんどんトライアルをする人が増えてほしい。そして、実績を積み重ねていけば、やがて「ここやる」のような大きな事業となっていくはず。

もっと、行政や民間が応援して、ほしいな。

 地方あるあるなんだが、「あれは、いかがなもんでしょうか?」的なことを大きな声を持っている人(繰り返し言うけど、中には自らが大きな声があると自覚がない人もいるんだけど…)が言ってしまうと、これまでやってきたことがひっくり返ったり、マイナスになることもある。それも、FaceBookやTwitterなどで即時に広がり、「あれってやっぱりそうなのかな…」と思われて、人が遠のいてしまうこともある。(実際、ITざっくばらん会もそんな経験がある)。それも大抵が、一度も参加したことない方、中には協力を求めた方にもそういわれたこともある。それは、法に触れそうなものなどは行政の方々がきちんとジャッジメントしていく能力を身につけていく必要があるかと思うが、「場」をつくるようなコミュニティの活動はどんどん行政や民間がサポートしていってほしいと切に願う。



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