ファミマのATM前で泣き崩れた話(前編)

この世で最も弱い生き物と言えば皆さん何を思い浮かべますか?
ナマケモノ。どんなに早足でも時速300メートルしか動けません。
アリ。視力0.3を切る人間は視界内にその存在を捉えるのも困難でしょう。
オタマジャクシでしょうか。ウシガエルのオタマジャクシとなると体長10cm近くになるそうですよ。驚きですね。全然弱くなさそう。

しかし残念ながらどれも違います。
正解は「独身、恋人なしコミュ障カードゲーマー」です。
 だって皆さん想像してみてください。上の三匹は少なくとも守ってくれる存在がいます。コミュニティがあります。恵まれてるとは言えないまでも命を助け合い支えあう関係が存在しています。一方、「独身、恋人なしコミュ障カードゲーマー」には何もありません。南無三。

どうも、自己紹介が遅れました。
「独身、恋人なしコミュ障カードゲーマー」の青ナミ回すちいかわです。
青ナミ、というのはワンピースカードというカードゲーム内におけるデッキテーマの一つ(遊戯王でいうBFやライトロード、DMでいうところのサガ等)ですが、本投稿にはワンピースカードの要素は全くないので陰キャなら誰でも読める内容となっております。なんならカードゲームという単語はこのnoteであと2回くらいしか出てきません。陽キャは別の惑星の生命体を観測する意気込みで読んでみたらいいのではないでしょうか。

 本投稿は私がファミマのATMの前で泣き崩れるまでの経緯が書いてあるだけの記事ですので、オチを知りたい方はこれがオチとなります。ご退出いただいて大丈夫です。というか前編なのでそもそもファミマのファの文字までしかこのnoteでは出てきません。
 また、すでに察している方も多いと思いますが本投稿の内容は深い深い拗らせマンが内面を吐露するだけのものですので、いろはす並みに心が清らかな方は読むのをあまりおススメしません。コーラあるいはファンタくらいの心の汚れ度合かな、という方は暇つぶしにどうぞ。

  さて、前述した通り「独身、恋人なしコミュ障カードゲーマー」というのがこの世で一番弱い生き物なわけですが、この生物が出来上がるまでにはいくらかステップがあります。通常ステップというと上がっていくもの、というイメージですがこの場合ただただ崖から転げ落ちているようなものなので、ステップではなく滑落、のほうがよい表現かもしれません。
気を取り直して私の場合のステップ滑落はどうだったかを紹介しましょう。
① 両親が厳格かつ「正しい」人間である
➁ 運動神経が悪い
③ 思春期に女性と接すことができなかった
④ 競争社会の中に放り込まれる
⑤ 成功者が身近にいる

以上の5つです。いささか重複する点もありますが、一つずつ見ていきましょう。

① 両親が厳格かつ「正しい」人間であること
 両親が過度に厳しいというのは社会的弱者を育てるのにぴったりです。
ちなみに私はこの「両親が厳しいライン」がどこかを見分ける基準を知っています。無料noteではありますがなんと特別に教えちゃいましょう。それは「両親に対して敬語を強要されること」です。このラインを越えてくると大分ヤってます。
 他にも例を挙げると、所有物をぶち壊される、90点を切ったら答案を破られる、食事を作ったら不味いと言われて捨てられる・・・といった行為が挙げられます。やけにリアルな例だなぁ。色々捨てられすぎだろ。
 さて、こんな人間が育つとどうなるでしょうか。
想像するまでもなく、人に対して甘えたり信頼をすることが出来なくなりますね。自尊心も育まれません。何をやっても自分はダメなんだ、と意識の底まで刷り込まれます。
 私は一人暮らし歴がかなり長いですが、初めの一年は一人暮らしなのに両親の声が幻聴として聞こえていました。もちろんその中に温かい言葉はありません。あと両親はスリッパを履いて歩いていたので未だに人がスリッパを履いて歩いている音が苦手です。無意識下で殴られんじゃないかなぁって神経がピヤピヤしてきます。

 また、正しさというのも実は良いように見えて非常に厄介な存在です。
皆さん想像してみてください。
自分の仲のいい友達に「昨日道端に500円落ちててラッキーだったわ」と話した時
A. え、マジ?よかったじゃん!
B. 路上などで拾ったものは1週間以内に警察へ、お店・サービスエリア・駅などの施設で拾った場合はその施設に24時間以内に届ける必要があります。 拾ったお金を警察に届けずに自分のものにしてしまった場合は遺失物横領ということになり、1年以下の懲役または罰金または科料となるそうですよ。
どちらのほうが友達となりたいでしょうか?
Bと答えたあなたはおめでとうございます。危険人物まっしぐらルートなので今すぐ俗世との繋がりを断ってください。
 人間とは誰しも過ちを犯してしまう生き物だと思いますし、それを積み重ねることで他人への許容が出来るのだと思いますが、時に正しさを全力MAXパワーで押し付けてくる輩が一定数存在します。ヤー。狩猟団体に可哀想だからクマを狩るな、映画会社に黒人を起用しろと言うようにわが子に1から10まで自己の正義と理論を押し付ける存在がこの世の中には思ったより多く存在するようです。
 これ、厄介なのが子どもってどんなに賢くても論理的な話し合いになったらやっぱり大人には勝てないんですよね。よって子どもは言い返すこともままならず、段々と正しさに押しつぶされて「自分自身の正しさが何か分からない」という状態と「正しさとは他人に押し付けていいんだ」という一見矛盾しているようで両立してしまう危険な性格を身に着けてしまいます。
簡単に言うとミカサとアルミンのいないエレン・イェーガーみたいな奴が出来上がります。進撃の巨人分からないという方はただヤベェ奴が出来上がると思っていただいてOKです。

初っ端からヘビーな内容ですね。
 面白おかしくまとめようと思っていたのですが、やはり世界一弱い存在を作り上げる環境は伊達ではありません。ちょっとやそっとのデフォルメを貫通してくる破壊力があります。カードゲームで喩えるとちょっとやそっとのメタをぶち抜くTier1デッキみたいなものですね。
人によって両親とのかかわり方は様々ですが、度を越えた厳しさ、正しさは拗れた人格の土台を築くには十分な効力を持っていることがお分かりいただけたでしょうか。
(※自分なんかよりよっぽど厳しかったり苦しい生まれ育ちの人もいるかと思います。もし不快にさせてしまっていたら申し訳ありません。)

➁ 運動神経が悪い
これ大事なんですよねぇ。私運動音痴だったんですよ。
 世の中不思議だと思いませんか?社会人になったらおよそ時速10kmを越えて両足を動かすことなどほぼ皆無、ボールなんて1年に一回触るかどうかという人が大半なのに、小~中学校ではこの世のすべてが100mのタイムと跳び箱をとび越えた高さで決まると。おかしいですよね。
 なんなら受験という総本山が待ち構えている高校でさえバスケとかバレーのうまい奴がクラスの中心です。テストの点数が高くてモテるのはテスト前期間の数日だけ、いうなればクリスマス前だけやたらとマッチするマッチングアプリみたいなもんです。

はっきり断言しますが運動神経が悪いのは弱者の特徴です。
魚がエラ呼吸であるように、キリンの首が長いように弱者男性というのは運動神経が悪いんです。
運動神経が悪いととにかく悪目立ちします。
社会人でいうところの年収に値する足の速さ。足が遅いのは低年収です。「オレ38なんだけどすき家でバイトしてるんだ」
「えっ・・・あぁそうなんですねアハハ」
この会話の中にある息苦しさを小学生というまだ精神構造が確立していない時期から浴び続けるわけですね。なんならクラスの前で走らされるので、もっと酷い環境です。そうですね、駅前の人ごみの中で「あの人38歳ですき家でバイトしてるそうですよ!!!」と大声で叫ばれ続けて晒される感じでしょうか。拷問か?
そして体育祭。
自分の知り合いは体育祭の日にクラスを勝たせるためにわざと学校を休んでました。そのレベルで運動神経ない奴は排除されなければならない一日です。
血迷って出場しようものなら
・パスを取れずに空気が悪くなる
・リレーで順位が落ちていく光景
・組体操で一人だけ失敗して目立つ地獄

街中で下半身を露出させて歩くのとどちらがいいか、と問われたら3秒くらいは考えてしまうのではないでしょうか。
 しかもこれが年に2回、小中高で合計24回も行われる恐怖。
結婚式で昔の浮気してた時の動画が流れて会場が騒然とする・・・みたいなシーンみなさん漫画で読んだことはないでしょうか。どの漫画か、と言われると分からないけど確かに一度は見たことがある気がするあのシーンです。あれが年に2回、少年期から思春期にかけて24回。オーバーキルにもほどがある。
「そろそろ子どもでも作ろっか・・・♡」と考えられているそこの新婚のアナタ。日本の未来を輝かしいものにしていただけるのは大変ありがたいですが、今一度行為に及ぶ前にパートナーの運動神経を確認しておくことを強くお勧めします。

③ 思春期に女性と接すことができなかった
そろそろ涙で画面が見えなくなってきました。
皆さん電車などで隣の席に異性が座ってきたら少し安心しませんか?
下心とかではなく、「ああ、自分は許されてるんだな」とちょっと落ち着く気持ちが芽生えませんか?
 正直電車で隣に誰が座るかなんて人生の中においてどうでもいいことですよね。それにも関わらず隣に異性が座るだけで少しだけ安心できるんです。
つまりですね、友達とちょっと喧嘩しただけで頭の容量の8割を奪われてしまうような繊細な心を持つ学生時代に女性と接してきたかどうかというのはその後の人生に大きく影響してしまう訳です。
 ハーバード大だかスタンフォード大学だかは世の中の政治経済を調べる前に学生時代に異性と会話した量とその後の人生の幸福度の比例関係をすぐにでも調べたほうがいいでしょう。
 世の中の男というものは基本的に女性にいいところを見せたいものなんです。女性にいいと思ってもらいたいんです。それは理論というより本能に刻まれているものなんです。もちろん中には女性などには目もくれずに自分の熱中していることを追ったり、恋愛やコミュニケーションに初っ端から興味がない人もいますが、そういう人のほとんどは向き合うことが怖くて自分にそう言い聞かせているだけで、基本的に95%の男性は女性に認められたいんです。
さて、では2問目のクイズです。
上記の前提をもとにどちらの人物のほうが幸せを感じながら学生時代を過ごせるでしょうか。
A. 女友達もしくは彼女がいる
B. 女性と話したことがない

 チャレンジ一年生で出題されても間違われることがないであろうような問題ですが、なぜか弱者男性は正解の道を選ぶことが出来ません。
赤ペン先生も思わず「???」とFPSの煽りチャットを大文字で書き込んでしまうことでしょう。
 ちなみに私は中学校時代片思いしてた仲良しだった女の子が実は陽キャグループの指示で私と無理やり話すように仕向けられていて、告白したところ学年中にバラまかれたという恐怖体験を乗り越えて生きています。アンビリーバボー2時間スペシャルで取り上げられてもいいんじゃないでしょうか。
 あまりにも女性と会話が出来ないので、私はカードゲームで対面に女性が座ると汗があらゆる穴から噴き出し、カードの効果どころかじゃんけんの仕方さえ忘れてしまいます。基本的に自分の負けでいいので、女性プレーヤーの方には麻袋か何かを被って対戦していただけると僥倖です。 

 ついでにもう一つちなむと、弱者男性に似たワードで陰キャというものがありますね。このnoteでも20文目に登場している用語です。
  陽キャの定義は少し難しいところですが、陰キャの定義は簡単です。「陰キャ」という単語を使ってる奴は陰キャです。分かりやすくていいですね。すなわち私は「独身、恋人なしコミュ障陰キャカードゲーマー」でもあるんですね。いよいよマイナーな虫に付けられる学名のような長いステータスになってきました。

 話が横道にそれましたがとにかく学生時代にいかに女性と接することが大事か分かっていただけたかと思います。いないとは思いますが、もしこの記事を読んでいる人の中でJKがいたら明日から慈善事業だと思って陰キャコミュ障の男子にも話しかけてあげてください。また、その際は陰キャ特有の突然の告白を回避するために「彼氏がいます」とちゃんと名札に書いて話しかけてあげてください。陰キャはすぐに話しかけられた女性に惚れますが、彼氏のいる女性に手を出す勇気も根性もないので迷惑な突然の告白イベントを回避することが出来ます。
 そこまでして何の得があるのか、と問われるとぶっちゃけ無いですがこのnoteの投げ銭代わりに実践してみてはいかがでしょうか。

 本当は一気にnoteを書き上げて公開する予定でしたが書いているうちに謎の吐き気と涙が止まらなくなってきてしまったので、一旦前編として公開します。
 後編はまた今かかっている呪いが解けてきたな、と思ったら書こうと思います。もしかしたら永久に書かないかもしれません。
 何の救いも無い内容で本当に恐縮ですが、ここまでお読みいただきありがとうございました。ファ。


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