第31話 北朝鮮戦争

 イランを叩いた(が片付いた)後、米国は計画通りに北朝鮮を叩くことにした。北朝鮮は武器開発を進めてはいるが、イランよりははるかに弱いし、米国の威信を取り戻すためでもある。米国本土へ届くICBM核兵器など、絶対に許す訳にはいかないからだ。今回は、自衛隊を矢面に立てて、代理戦争をさせることができるのも大きい。戦費は、北朝鮮の被害にあう可能性が高い日本と韓国に請求する腹積もりでもあった。
 懸念材料としては、韓国がどちらにつくかだった。
 まず、太平洋艦隊が、北朝鮮の核ミサイル基地へのミサイル攻撃を行い、これを完全に破壊した。さらに、爆発規模を小さくした実戦型スマート核ミサイルを20発北朝鮮に発射し、朝鮮人民軍の主要施設を都市ごと破壊した。
 続いて、中国に、北朝鮮への地上部隊による攻撃を要請したが、中国は断った。
 ロシアにも要請したが、ロシアも断った。
 仕方なく、米軍と自衛隊が、地上部隊を派遣することになった。
 韓国は、自国への両軍の上陸と参戦を断った。北朝鮮とは裏で不可侵条約を結んでいたのである。
 最前線で自衛隊が、後方支援で米軍が北朝鮮軍と戦ったが、市街地での敵のテロ攻撃に大苦戦をした。
 自衛隊が5万人、米軍が2000人の死者を出した頃、中国人民軍が重い腰を上げ、北方から攻撃し北朝鮮を制圧した。
 金正恩を中国に連行し、暗殺された金正男の長男である金ハンソルを北朝鮮の書記長にすえた。
 北朝鮮の戦後処理は、中国が主導して行うことになった。
 米軍の戦費は、日本と韓国が負担することになった。
 トランプ自身は、北朝鮮の鉱山を、個人のビジネスとしてゲットできて、満足したようである。