第28話 憲法改悪のための「WGIP論」と「押し付け憲法論」

 アメポチの歴史修正主義者が、盛んに喧伝しているのが、戦後、GHQが日本人を洗脳したという「WGIP論」(ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム)である。
wikiより
(引用開始)
ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム(英語:War Guilt Information Program、略称:WGIP)とは、文芸評論家の江藤淳がその存在を主張した、太平洋戦争(大東亜戦争)終結後、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ/SCAP、以下GHQと略記)による日本占領政策の一環として行われた「戦争についての罪悪感を日本人の心に植えつけるための宣伝計画」である。ウォー・ギルトと略されることもある。
(引用終了)
 単に、日本人に戦争の罪を自覚させるためのプログラムであり、何ら問題はない。自分達の戦争犯罪を美化し、鬼畜米英と思い込んでいた日本人を脱脳させただけに過ぎない。
 江藤淳氏は、アメリカと近い関係にありながら、対米自立を目指していたので、彼が「WGIP」を日本国民に知らせるのはよくわかる。
 ところが、アメポチの歴史修正主義者達が、あたかもアメリカを批判する振りをして、「WGIP」を洗脳だと喧伝し、その思想から脱するべきだと主張している。しかし、くだらないいちゃもんである。
 WGIP論の矛盾
 http://daimyoshibo.la.coocan.jp/ppri/wgip.html
 WGIP(日本人洗脳プログラム)の嘘
 https://ameblo.jp/takejiro1968/entry-12347180056.html

Q なぜ、 #アメポチ がわざわざ、アメリカを批判するのか?
A #憲法に自衛隊を明記 させるためである。

 歴史修正主義の最終目標は三つある。
・大日本国帝国の戦争を美化すること。
・戦犯の父や祖父の名誉を回復すること。
・日本を戦争できる国にすること。

 ご主人様のアメリカに逆らうふりをして、憲法改悪を実現し、ご主人様のアメリカが大嫌いな憲法第9条を無効化しようとしているのである。魂胆はみえみえである。

 もう一つ、歴史修正主義者が喧伝しているのが、「押し付け憲法論」だ。実際に、日本側が用意した「松本試案」は、大日本帝国憲法と大差なく、とてもGHQが認めることができる代物ではなかった。単に、当時の日本の政治家が馬鹿だから、より高度な草案をGHQがまとめてくれただけである。
 さらには、GHQはちゃんと、日本に存在する憲法草案を研究してくれた。それは、植木枝盛ら自由民権運動の憲法私案である。
http://www.jicl.jp/old/now/date/map/39.html
(引用開始)
日本国憲法の制定の際にも10数種の民間の憲法草案が起草されました。その一つである鈴木安蔵らによる「憲法研究会案」は、自由民権期の枝盛らの私擬憲法を重要な資料としています(参照 映画「日本の青空」」)。この「憲法研究会案」はGHQの草案に多大の影響を与えました(古関彰一「新憲法の誕生」)。
(引用終了)
  現憲法の“手本”となった民間の「憲法草案要綱」とは?
 https://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-07-27/2005072712faq_0.html

 草案はGHQであるが、しっかり国会で審議され、日本国憲法の父である鈴木安蔵などが、日本独自の憲法になるように、修正をしたのである。
 例えば第9条第2項に下記の太字部分である「芦田修正」が付け加えられることによって、日本はより積極的に戦争を放棄することを宣言している。
「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」

 ともかく、当時の旧態依然な政府では作れなかった世界最先端の民主的な憲法が日本国憲法なのである。GHQの押し付けと言うのならそれでもよいではないか?アメリカが与えてくれたのだから、軽武装・重商主義で第9条を死守すればよい。基本的人権を抑止し、政府の権力を強めるだけの自由党憲法改悪草案など、絶対に拒否すべきである。騙されてはいけない。