『未婚の女』記録

 この投稿の”内容に触れる”をしてみようと、久しぶりにnoteで文章を書いてみることにしました。ちなみに『未婚の女』は千穐楽の1回しか観れていないので、勘違いしていたり、間違っていたりする部分もあるとは思いますが、僕はこう解釈したというのを書き残せたらと思います。

人物

まずはそれぞれの人物について。

若い女(ウルリケ)

 現在の若者を象徴するような人物だが、毎日(?)別の男と寝ていたり、男性の裸を撮影してフォルダーにまとめていたりする。

・毎日(?)別の男と寝ている→行為自体を目的にしている様子がなかったので、自分を求めてくれる。→承認欲求を満たしている。

・男の裸を撮影する→男に対してマウントを取っている。

 この2つを紐付けるとSNSのことを表しているのかな…?と思いました。現実にマッチングアプリを使って、このような生活を送っている人がいそうだと想像できる点も面白いなぁ…と…。

中年の女(イングリット)

 年齢的には真ん中に位置する人物だが、未来を表していそう。一人っ子であることや、親が他の親より老いていることを嘆いていたので、今の日本の少子高齢化や晩婚化の影響をダイレクトに受けている様子を感じた。若い女の父親について全く触れられていないが、これもシングルマザーが増えている日本の現状を表していそう。そう遠くない未来にこの中年の女のような日々を過ごす人が増えそう。

老齢の女(マリア)

 戦争の残酷さ・理不尽さを表している人物。認知症や心理的なことも表している人物だと感じた。

姉妹1〜4

 一般論を話す人たち。4人いることから途中で説明されたヒトラーの少子化対策と結びついた。言っていることは正しいが…。適切な表現ではないと思いますが、正義を振りかざす人達という印象を受けた。

場面・疑問点

続いて場面・疑問点について。

老齢の女(マリア)の結婚相手

 脱走兵は処刑されたはずなのに、老齢の女の結婚相手は脱走兵だと感じた。父親が死体を掘り起こして確認したと言ったっていたが、5ヶ月(?)経っており、父親が認知できる死体の状態ではないように感じた。また老齢の女が舞踏会で一目惚れしたと説明していたが、それも違和感を感じる説明だった。あと老齢の女が若い頃(?)から入れ歯であることや脱走兵が金歯であるという話がされていたところも引っかかる点でした。この歯の話は何か意図があると思って調べてみましたが、何を表現されているか分からない部分でした。

追記:舞踏会で一目惚れしたことを素直に解釈すると、収容所(?)から出た老齢の女が金歯を売ってお金を得て、舞踏会に参加したという方が正しそう…?

それぞれの最後

 老齢の女は首を吊り、中年の女は斧を振り回し、若い女も首を吊ったように感じました。老齢の女はベッドで⚪︎にたくないという意志が強く、この意志が形成されたのも収容所(?)にいた経験からだと思われる。
 中年の女は首を吊っている老練の女を斧で切りつけており、表現のされ方からもとても残酷な光景が予想できました。現行犯で捕まり、⚪︎刑になっていそうです。この場面で使われている斧が、両手でやっと振り回せるサイズの斧で、舞台だからこそ選ばれた武器という感じがして、少し不思議な印象を受けました。
 若い女が首を吊ったのは、老齢の女のノートを読んだことがキッカケになっていそうで、あの終わり方で生きているということはなさそうに感じました。

最後に

 結果として自分勝手な文章になってしまった気がします。まだまだ考察できる部分もあると思いますが、自分の<記憶>を呼び覚ませる<記録>残しはできたと思うので、そろそろ〆に入ります。分からない部分もありましたが、戦争から現在に続く様々な問題を考える機会を得られた本当に最高の舞台でした。この舞台に関係された全ての方に感謝申し上げます。

考え続けられる人でいます。

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