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Amazonで買った衣類が偽物→税関で取り上げられた体験記

ネットショッピングって安いよね

アマプラ入ってますか? ネットショッピングしてますか? 
日常生活で社畜をしているせいで、僕も全買い物における「ネット通販」の割合は爆上げです。

そして、ネット通販の醍醐味と言えばやはり「価格」。実店舗で買うより安いってのはもう最大の長所だってのはまちがいないでしょう。
残業にへとへとになって帰宅しながらも、スマホの画面でポチポチと「お値打ち品あったりしないかなあ」なんて眺めるのは割と楽しかったりします。

なんだこれ、すげえ安いぞ、お値打ち品発見!

そんなある日、Amazonのオススメ品を眺めていると、とんでもない価格の一品を見つけてしまいます。
答えから言うと「あるメーカーの衣類」です。古き良きブリティッシュパンクロックで育ったおじさんにはたまらないメーカーです。
正規品をショップで買おうとすると、一着15000円程度。ネット通販の安いところだと11000円ちょい、そんな価格帯の衣類がなんとですね、

3069円だったんです!!

まあ、とりあえずポチるよね

頭の中に咄嗟に浮かんだのは「値段のつけ間違え?」が5割、「通販って時々こういうのあるんかな」が4割、そして残りの1割が「偽物?」だったんですけど、まあポチっておくのが本能。
僕は無事にポチポチと購入をすることが出来たのでした。「今すぐ買う」ってボタンを神だなあ、なんて思ったりしました。

結論、これ偽物でした

「偽物?」って1割くらいは思ったりしたんですけど、いまいちそうは思わなかったのには理由があります。

コピー品作るなら高級ブランドでやるだろう、価格帯として中途半端なこのメーカーの偽物なんて作ってどうする?

ってのが頭にありました。しかし現実は常に想像を超えるもの。結果としてはこれが立派なコピー品で、結果僕は貴重な体験をさせてもらえるわけです。

なかなか到着しない現象発生

さて、無事に買い物が完了したものの、なかなか現物は到着しません。
普段の買い物も割とAmazonに頼っているところがあるので、この買い物以降のあれやこれやの購入品が届いたりしているのですが、この衣類だけは到着する気配がありません。

「N日頃に到着」って表記されていたのですが、その「N日」が段々と伸びていく不思議な現象が発生します。更に「通常より遅れていますが配達してるんですよ…」みたいな表記が付くようになりました。

この時には「偽物?」なんて1割くらいしか思っていなかった僕は「ほーん、安い船便で輸入とかしてて、天候のせいで遅れたりしてるんかな」くらいに思っておりました。

到着したのは税関からの手紙でした

書留ってことで玄関先でサインをした妻がバタバタと僕のリモートワーク部屋にやって来ます。
「ちょっと! 何か変なもの輸入しようとした? 税関から手紙来てるんだけど!」
彼女はハナから僕に疑惑の目を向けます。最初は「なんのこっちゃ」だった僕はとりあえず開封してみることにしたんですが、やっとここに来て…

あの衣類、やっぱり偽物だったんか!

と理解したわけです。
模倣品の水際取り締まり強化! なんてチラシがまず目につきましたがその奥の書類に品目までばっちり書かれた「認定手続開始通知書」なる見慣れない文書が入っていたのです。

どうすりゃいいわけ? これ。

今まで生きてきて初めて見た書類「認定手続開始通知書」ですが、なんとなくニュアンスはわかるものの、実際にどうすれば良いのか検討もつきません。
しかしそこはさすがと言うか、税関の人たちもきっと問い合わせが多くて困って作ったんだろうなあ、と思われる「認定手続開始通知書について」という、わかりやすくかみ砕いた説明をしたペラ紙も同封されていました。
仕事でぐったりしている僕もわかるように書いてあったんで、箇条書きしてみます。

  • あなたが輸入しようとした一品はコピー品だったのよ

  • もし「ちがうよ本物だよ」という場合は、本物だって書類を提出してね

  • 書類出したからって「本物だったねえ」にはならないから注意してね

「これコピー品に見えるけど本物なのよ」って説明してくれるなら審査するけどそうじゃないと没収だよ
っていう内容だと思います。多分。なるほど。税関って仕事してるんだなあ、という他人事みたいな感想を持ちました。

オラ、わくわくしてきたぞ

妻からは「地球一のポジティブ野郎」と言われることも多い僕ですが、ちょっとわくわくしてきました。こういう普段出来ない経験はホント良いネタになりますね。
持っているSNSのアカウントで「Amazonで買い物したら偽物で、税関から没収の手紙がきたああああ!」なんて発信してみたわけです。
フォロワーさんから「海外モノは危ないっすよ」とか「Amazonに返金求めないと泣き寝入りになるよ」とか、色んな現実的なアドバイスをもらったりして、「結構みんな経験済みなんかな」みたいな気分で呆然としていると、気になる返信がやって来ます。なんとAmazonの公式の方からの返信でした。

AmazonのサポートってSNS巡回してるのか?

本物のAmazon公式からの返信か? と今度は疑ってみることを覚えた僕ですが、これは本物だった模様。案内してくれているリンクもAmazon公式のもので間違いないようです。
なんだよ、AmazonのサポートってSNSをパトロールしてるのか? と思ったのは僕の書き込みから「たった10分後くらい」には、もう返信をしてもらってた点です。
こうなると別の疑問も生まれます。「Amazonがどれくらいの頻度でネットを巡回してるのか調べてみよう」なんて思ったわけです。

サポートの方は丁寧に「ここからお問い合わせしてください」みたいなご案内を書いてくれていました。そうだ、この案内じゃわからないってことにして返信に更に返信してみよう。本当に巡回してるとしたらどれくらいで解答くれるかな? なんて試してみました(Amazonの方ごめんなさい)

Amazonサポートの巡回速度は?

すいません、いただいたURL踏んでみたけどそっから先はどのメニューを選べばよいかわかりませんでした

こんな事を発信してみました。するとですね、なんと5分でAmazonの回答が来たんです。5分ですよ、5分。しかも24時を過ぎている、迷惑極まりない時刻です。今まで仲の良い方への返信だって5分以内に打ったことは、ほぼありません。怒り狂っている時の妻にだって、5分以内で返信したことはありません(正確には出来ません)。これすごいわ、親友以上のスピードだわ、って感動しました。そして僕の知的好奇心は満たされました。

返金してもらおう

はい、少し話は逸れましたが、「買ったものが届かない以上、返金はしてもらわないと」という結構まともな次のタスクに移ることにしました。
値段が値段だけに、真剣に返金処理頑張らなくてもいいかな、なんて思ったりはしたんですけど、これも経験です。どうやってどこからお金を返してもらえるのか、については、人様のお役にたてる情報が書けるかも知れません。

  • しかしAmazonから販売しているお店の人は「偽物でした」って言っても「いやうちのは本物です」って言い張る可能性があるよなあ。

  • だとすると、やっぱり「偽物売ってるお店にプラットフォーム提供してた」ってことでAmazonに返金してもらうのが楽だろうなあ

と、これまた当たり前の結論にたどり着いた僕はスマホからAmazon のサポートに連絡を取ることにしました。

Amazonサポートへの連絡手段

やっとどなたかのお役にたてそうなセンテンスになりました。結論から申し上げて

  • スマホから連絡を取る

  • 電話リクエストなるものを要求する

  • そうするとAmazonサポートからすぐに電話がかかって来て話をきいてくれる。

という手段が一番手っ取り早そうです。チャットボットみたいなサポートもあるんですが、ひと手間かけないと延々とAIの相手をさせられますし、やっぱりこういったケースは電話が一番だと思ったりしました。

手順を以下に記載します。(24年06月27日の画面で説明します)

  1. スマホのブラウザでAmazonにログインしておきます。

  2. 右上の人型のアイコン(自分のアカウント名が表示されているところ)をタップします。

  3. 注文履歴のセクションに「お客様サポート」があります。タップします。

  4. 「注文内容について」というメニューが一番上にあります。タップします。

  5. そうすると、今まで買った品物が一覧になっています。対象の商品をタップします。

  6. お問い合わせ内容を選ぶ画面に遷移します。「注文内容の確認、変更、キャンセル」というメニューをタップします。

  7. 重要! 一番下のほうに「カスタマーサービスへ連絡」という文字がありますので、それをタップします。これ、わざとなのかなんなのかわからないんですが、「ひっそり一番下」にあるんです。あんまり見せたくないのかな? と勘繰るようなデザインです。

  8. 次の画面のちょっと下のほうに「電話をリクエストする」のセクションから「今すぐ電話をリクエストする」をタップします。

  9. しばらく待ちましょう。僕の場合ほとんど直後に携帯に着信がありました。

わかりづらい。わざとか?

Amazonサポートの方と電話で話す

電話ってどういう感じなの?

まず電話がかかってくると最初に本人確認をすることになります。本人確認と言っても、Amazonのサポートの方は既に「どの商品についての相談なのか」はわかっていますので、自分の名前を言うだけで終わりです。
ちなみに、電話リクエストを送った直後にいきなり着信がありました。あまりの速さにちょっとびっくりしたくらいです。
※ たまたまオペレータの空いているタイミングだったことも考えられますが、それにしても10秒以内に着信があった気がします。

どんな人が連絡をくれるの?

僕に電話で連絡をくれた方は、明らかに外国のお名前を名乗っておられました。もしかしたらテレネームってやつかも知れませんが、「イントネーションにくせがあるけど、コミュニケーションに不自由はない」くらい日本語に堪能な方でした。

どんな話をしたの?

ここは包み隠さず、本当のことを申し上げました。

  • なかなか届かないと思っていたら、届いたのは税関からの没収のお知らせだったこと。

  • 素直に返金をして欲しいこと

オペレータの方は割と大げさな相槌を打ちながらお話をきいてくれました。そして気になる解答は「安心してください、調査してAmazonから返金しますので大丈夫です」とのことでした。
クレカの引き落としはもう始まってると思うけどクレカに返金するの? など細かい質問をいくつかしたのですが、枕詞のように「ご安心ください」とか「大丈夫です」を付け加えながら丁寧に説明をしてくれます。
なんらかのマニュアルなんだろうなあ、と思いつつも、安心出来る気になるから不思議です。

結果どうだったの?

翌日になるんですが、お話したサポートの方からメールが届いていました。

出品者と連絡交渉されましたところ、Amazonよりご代金を保証致し、返金手続きを行わせていただきました。

原文ママ(やっぱりちょっと日本語変な気がする)

昨晩伺った「大丈夫です」とか「安心してください」については、言葉通りに受け取って良かった模様です。
正確にはカードの明細をチェックしないといけないんでしょうが、まあこれがエビデンスになると思うんであんまり心配していません。

結論としてAmzonは信用できるの?

ここまで読んでいただいた方々は「ちゃんとお金も返ってくるみたいだし、Amazon安心じゃないか!」なんて思われるかも知れません。しかしながら個人的には

  • 返金のサポートは信用出来る。

  • しかしAmazon全体で考えるといまいち。

と言う結論に至りました。
どこがいまいちなのかっていうと「発生したインシデントへの再発防止」という観点です、なんというか後手後手な感じというか、動きの遅さが気になったのです。

実は電話でサポートをしていただいた際に、僕はこんなことをお伝えしていました。

「まだ普通にこの商品は販売してますけど、少なくとも偽物が売られていた事実はありそうなんです。同じ被害に会う人がいると困ると思うんで、この業者なり商品はすぐに販売停止にすべきでないですか?」

サポートの方は「調査の結果、この業者が違法な商品を売っているとわかった場合取引停止などの措置を取らせていただきます」とはっきりおっしゃっていたのですが、今現在もこの業者は同じ商品を販売しております。つまり、しっかり販売ページは生きています。

もちろん、違法な商品を売っていた、という調査に時間はかかるのでしょうけれど、「一体本当に調査してるんだろうか?」とか「いつこの業者がBANされるんだろうか?」みたいな観察はこのまま続けていきたいと思います。

もうひとつ気になるレビューの件

また、もうひとつ「再発防止」の観点から気になることがありました。商品のレビューについてです。
この件を受けて僕は「この業者のこの商品は、少なくとも自分宛のものはコピー品だったようで、税関で止められました。ご注意ください」みたいなレビューをすぐに書いてみました。

Amazonのレビューについては、今までもいくつか書いてみたことがあります。僕の記憶が正しければ全て24時間以内には反映されていたように思いますが、今回書いたこのレビューについては、24時間以上たっても商品ページに記載が見当たりません。
もしかしたらたまたま時間がかかっているとか、内容が内容なだけに確認プロセスが色々あるだけなのかも知れませんが、「え? なんで?」とか「なんか大人の事情でもあるんじゃないか」という疑惑を持ったりしています。

Amazonの立場になって考えても、同様の被害がある度に同様の相談があって、その度に返金処理をするってデメリットばかりな気がするんですが、この辺りの動きが遅いのはどうしてなんでしょう? 
自分がデパートの支配人だったと仮定します。テナントで違法なモノを売ってるっていう疑惑があったってケースを想定します。
速攻で調査して、事実ならさくっと対処するほうがいいと思うんだけどなあ、という個人的な感想を持ちました。

今回の学び

まあ、Amazonがコピー品の販売業者へのんびり対応している件は、この後も観察を続けたいと思いますが、今回の件で学んだことを最後にずらずら書いてみます。

  • 少なくとも税関で止められるようなコピー品だったとしてもAmazonは返金をちゃんとしてくれそう

  • 返金対応の交渉はスマホからやると楽。オペレータの電話が手っ取り早い。

  • Amazonのサポートの方は、SNSを巡回している。速攻で反応があった。

  • 「こんな価格帯のメーカーに偽物なんてあるの?」というようなメーカーでもコピー品は存在する。

  • 法律の観点を無視して言うと、コピー品でもいい。安けりゃいい、っていう目的であれば、税関に止められないことを祈りつつ購入するのはアリ。運が良ければ手元に届くかも。

こんなことが今回の学びかな、と考えております。あんまり役立つケースはないかもですが、皆様の参考になれば幸いです。

















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