鉄で緑

再就職して2ヶ月過ぎた。
もう色んな事があり過ぎてここの記事を書く時間も無かった。
今の仕事は、相変わらず勤労障害者支援だが、人数の少ないところへ転職したので1人1人ちゃんと対応できていると思う(以前は、80人とか、400人とかで大変だった)

2号が高校生になって2ヶ月過ぎ、学校にも慣れてきた。
文化祭の係員にも、高校から入学した生徒はあんまり参加しないらしいけど参加していた(私が勧めたのもあるけど)
部活にも入って、まだ活動してないけど所属はして一安心。

ここでやっと「塾はどうするか」問題が。
2号の通う高校は、鉄で緑の大学受験塾に通っている子が非常に多い。
別に他の塾や予備校でもいいんだろうけど、何故かとても多い。
正直、2号の目指す進路を考えるとオーバーワークになるのが見えてるので、別の塾や何なら塾無しで大学受験してもいいと思うんだけど、本人が高校受験が終わってまだ「一息ついてる」時期なので、塾の話はしていない。

鉄は、東京も大阪も「東大理Ⅲや医学部」を目指す子達が行く所。
2号は少なくとも医者を目指す気は無いので、やっぱり「そこまでしなくても」という感じはしている。みんなが行ってるから行く、という思考の子供では無いのでどうでもよさそう。
親としては、理Ⅲや医学部を目指す子達の中にいれば、もし駄目でも理Ⅰや旧帝の理系は安心になるんじゃないの?と考えてしまいがち。

おっと、駄目駄目。1号の中学受験でそれは回避したじゃないか。
本人のチカラを明らかにオーバーする勉強量は、確実に潰れる。
(1号の時は、それがあって途中からクラスを下げて貰った)
本人が頑張りたいなら全力で応援するけど、●●大学に行きたい、とかいうより、どういう仕事をしたいかが重要な子なので、正直大学はどこでも良さそうだ。私も正直、学費が安いならどこでもいい。

医者の子とかで、どうしても医学部に行かなきゃならない子はその道を行けば良いと思う(本人が医者を目指して無いなら悲惨だけど)
個人的には「医学部に入れば一生食える」とか「高学歴の証明」的な思考で医学部を目指すのは、悪手だと思う。親自身の「一発逆転思考」を子供に押し付けてないか?と思う親御さんもたまに見かける。
物凄く優秀な頭脳を持ち合わせ、医学部に合格し、医者になっても、昨今の日本ではブラック業種とも言われる「医師」という職業。
私は若い時に某大学の医学部でスタッフをしていたので、ガチ白い巨塔を見てきたから、自分の意思で医者になった訳じゃ無い人には辛いだけの仕事だと思う(いないと困るけど)

鉄で緑の塾は、医学部に行きたい人には最適だと私も思う。
でも、本当に医師になりたい子が通って欲しいなーと。
ユーチューバーで理Ⅲの人のブログを読んだら、全く自分の意思では無く親の指示で理Ⅲ受験を強制され、合格したものの、病んでいる。理Ⅲ合格の場合だけ「実家を出て良い」という事で、それだけを希望にして頑張って理Ⅲに合格し、念願の希望(親から離れる)が叶ったら勉強できなくなった、と。だって元々医師になりたい訳じゃ無いから、頭に入らないらしい。
(ご実家は医療とは全く無関係)
理Ⅲに合格する知能があるのだから、本人が能力を発揮できない医学部にいるより、他の道を進んだ方が本人の為だし世の中の為じゃないのかなーとも思う。非常にクレバーな人なのに、行く末を心配してしまう。

鉄で緑の塾って、まあ塾だから勉強をする所なんだけど、生徒の進路については「学校じゃない」からスルーだよな、多分。
本当にその進路でいいの?なんて質問、しないんだろう。経営側はそれでいいとは思う、ビジネスだから。

某有名ママさんがいるけど、お子さん全員本当に医者になりたかったのかな?と思う事がある。「学力最高峰の証明書」として、「そんな子供達を複数人育てました」という誇りが、一番前に来てないんだろうか。
(無論、子供全員が理Ⅲというのは快挙であり、並みの努力では不可能)

1号の中学受験の時、医学部を目指してる同級生が何人かいた。
その内、医者の子供は1人(経営者の子は何人かいた)
両親共に医者、の子(女子)は、当然のように医学部を目指していて「それ以外の発想は無い」みたいな子だったけど、特に苦痛な様子も無かった。
他の子達の心の中はわからない。ただ、ママ達が鬼の形相だった事だけは忘れられない。お嬢様女子大卒とか、専門学校卒のママとかもいて、勝手な推測だけど「社長である夫よりも、その親族(義母とか)から、孫の医学部受験を強制されてたりしてない?」と邪推してしまう。

私自身、嫁ぎ先の一族の中では低学歴に入る(私立法学部)。
亡くなった義祖母から「子供が馬鹿だったら困る」と言われた事もある。
姑は短大の家政科卒で、国立数学科の舅に嫁ぎ、同じように義祖母から「あなたの血が入る事で学力が下がったら困る」と言われて泣いた事があるらしい。
義祖母は高等女学校卒で、強烈な学歴偏重主義者だった。
盆や正月に親族が集まっても、誰の子がどの学校へ行ったかが毎回話題に出て、外部から嫁に来た私や姑は非常に肩身が狭かった。
なので、1号2号がそれなりの進学校に合格した時は、喜んだというより正直「ホッとした」
旦那は中堅私大理系、小姑は専門学校なので、姑は義祖母から「段々馬鹿になる」と言われたようだ(義弟は国立文系なのでギリギリ許容してくれたとの事)

結局、親や親族の「成果」としての「子供の学歴」になっていく。
本人がその大学に行きたかったのか、わからない。「自分の意思だ」と思っていても、親の誘導かも知れない。
鉄で緑に通うようになったら、心底「医学部に行きたい」と自分の意思で目指すようになるんだろうか。単にみんな医学部目指してるし、で流れに乗るんだろうか。
高校の合格発表に行った時、学校のすぐ近くで鉄で緑のスタッフ達がチラシを配っていた。わざわざ「●●高校からは何人通っていて、どこに何人合格しています!」みたいな、学校限定チラシまで挟まっていた。
勉強習慣がついている間に入会させようかとも思ったが、2号が長期間に渡る受験勉強でグッタリしていたので、通塾そのものから離れる事にして今に至る。少なくとも高1は自由にさせたい。たとえ成績が下がっても。

福祉専門職になる前、もっと若い頃に、超高学歴の人達を仕事をしてきて、「人としてオカシイ」とか「一般の仕事は逆に出来ない」と感じる人をたくさん見てきた(本当に優秀な人も多いんだけど)。
日経新聞に論調を書くような人でも、普段全然挨拶しないし態度悪いし、業者さんに土下座させてるのを見た事がある(詳細は書けません)
それがあって、1号2号が多少アホアホでも「本人の実力値で、変なプライドは無しで生きていく」事を優先したいなあと思っている。

本人はどうしたいんだろうなあ。

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