偏りのある子供の受験(2号編)①幼稚園

うちの2号は、1号より偏りが激しい。
赤ちゃんの頃から何となく違和感があって、あまり泣かない。
その割に、3歳で自室で1人で寝れるようになっても、夜中にギャン泣きしてるから見に行ったら「布団の位置が違う(寝ている間にズレただけ)」と言って、怒って大泣きしているような幼児だった。
「なんでそんなに変な所に拘るんだ」と旦那は言っていたが、私は専門職だったので「これは特性が強く出てる。この先大変かも」と思っていた。

幼稚園に入園し、最初の保育参観で、1人だけ違う動きをしていた。
折り紙でキノコを作って画用紙に張り、お道具箱を教室の後ろに片づけて、席に戻る、という一連の流れ。もう、最初からどこかを見ていて話を聞いていない。
折り紙を出さずボンヤリ座っているので、私がゼスチャーで「折り紙!出す!」と伝えてやっと気づき、出したものの、何を折るのかわからない。
みんなとっくにキノコを折って、画用紙に貼っているのに、2号だけ折り紙を手にして「?」という顔をしている。見かねた先生が説明してくれた。
やっとキノコを折って画用紙に貼ったはいいが、お道具箱をどこに直すのかわからず、ボンヤリ座っている。他の子はみんな片づけて、席に着こうとしているのに。
どうしようも無いので、私が行って片づける場所を教え、席に着かせた。

幼稚園ではずーっとこんな感じで、「先生のお名前は?」と聞いても「おんな」や「ふとってる」等しか答えられない(名前を憶えていない)
当然、お友達の名前を覚えていないし、バス通園でみんな家が遠いので、3年間で1度もお友達の家で遊んだ事がなかった(家で1号や姪と遊んでた)
家族みんな、「大丈夫か」「他人とコミュニケーション取れるの?」「ていうか私(婆ちゃん)の名前わかってるのかな」とか、心配して育つ。
少し知的障害を疑ったが、絵本の英語を覚えてしまったり、1号の小学校の本を読んでいたりしたので、「これは発達障がいの方だな」と推測する。
一応専門職なので、療育に行かせるレベルでは無く軽度な事はわかったが、かと言って「普通」かと言われると「違う」なので、早めに2号の教育方針を固めた方が良かろうという結論になった。

幼稚園の先生には「興味の範囲が物凄く狭く、自分が興味ない事だと無反応だが、知的に問題がある訳では無い。人の名前や顔を覚えないが、悪気は無い」という事を伝えた。
後は、全体に向かって話しかけられている場合に「自分も含まれている」と思えない子なので、「●●君、と目を合わせてから話しかけて下さい。すみません」と伝えておいた。
幼稚園の先生や保育士は、療育の勉強をしている訳では無いので(自分が保育士を持っているからわかる)、ベテラン先生や療育に詳しい人以外には対応が難しい。「変な子」として扱われ続けると、二次障害を起こす。
それを、モンスターペアレントにならない程度に園に説明し、自分が一応専門職で「適当に言っているのでは無い」事を伝え、過剰な配慮はいらないけど「そういう子である」という事は頭に入れて欲しい話をしておいた。

こういう、手帳が出るレベルでは無い「ボーダー」の子はしんどい。
かと言って、重度だと大変なんだけど…
ある程度の情報と知識が無ければ、我が子であっても「ん?」と思わず「困った子」として認識し、持っている能力を潰してしまう可能性がある。
定期健診で保健師から指摘される子は、割と「軽度では無い」子が多いと思うので、早くから療育に入ったりするけど、そうで無い子は下手すると大人になっても「困った人」のまま二次障害を起こして、社会から離脱する。

2号の場合、ボーダーだと感じたので、かなり早くから手を打った。
「有無を言わさず強い武器」を持たせ、「確かに変わった人だけど、仕事はちゃんとしてるからヨシ」の範囲に持っていかなきゃ、と思った。
その「強い武器」が何になるのか幼児の時点ではまだ不明だったので、興味のある事は一通り拒否せずやらせてみた。すると「パソコン&ゲーム」に非常に強い興味を持つ事がわかった。まあ、子供がゲーム好きなのは普通だけど。
なので、ゲーム機は1号のお下がりを、パソコンは私のお下がりを与え、平仮名と数字の読み書きが出来るようになったら「プログラミングの本が欲しい」と言い出したので、読めない前提で買い与えた(旦那が解説)

年長さんになると「塾に行きたい」と言い出した。
スイミングは4歳から通っていたが、5歳で入れる塾なんて、公文行くもんや学研位しか無く、小学校受験はする予定はなかったので幼児教室も除外。
しばらく適当に誤魔化していたがしつこいので、近所の小さな塾がやっていたパズル教室に通わせる事にした(幼稚園から入室OKだったから)
恐らく1号が中学受験で塾に通っていたので、自分も行くものだと思っていたようだが、流石に幼稚園児から勉強させる考えはなかった。
ていうか、小学校低学年までの勉強は塾でやるものじゃ無いと思っている(今も)ので、早期教育的な塾は嫌いだった。

パズル教室は幼稚園児の足でも3分で着く程の近所で(一応送り迎えはしたが)、本人が「お勉強してる感」を実感できればいいや、という程度で通わせていた。

幼稚園児の間はこれで誤魔化せたんだが…

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