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東京
私は、物心ついた時から、東京に憧れがあった。
ファッション雑誌に載ってるようなおしゃれな洋服は、私が生まれ育った田舎には無かった。
お洒落で綺麗な洋服を見に纏った美人も、東京にはたくさんいるのかなぁと、漠然と「東京」そのものに憧れがあり、それは年を重ねるごとにだんだんと強くなっていった。
大学は絶対に東京の大学に行くって決めていたし、高校生の時お姉ちゃんと行った東京旅行は、夢のようだった。
その旅行では夢の国と言われる、ディズニーランドにも行ったけど、わたしはディズニーランドよりも下北沢の方がずっと胸が躍った。
ずっとずっと行ってみたかったところ
雑誌で見ていたようなキラキラした洋服が目に余るほどあって、
街がたくさんの人で賑わっていて、
ディズニーランドとは違って、下北沢はどれだけ歩いても疲れなかった。
あの店もこの店も見ていて飽きない。
お姉ちゃんを振り回して歩いた。
わたしは上京し、大学生になった。
大学は23区外の田舎にあったが、私からしたら地元よりもずっとキラキラしていて、眠らない街ってこれかあ〜!!!!と思った。
(今思えばとても可愛い)
電車をたくさん乗り換えて、都会にいくと、
テレビのニュースでしか見なかった東京の街が目の前に広がっていた。
信号が変わるたびにいつも均等にたくさんの人がひしめき合うスクランブル交差点
眩しくて見上げられないほど高いビル
インスタの映え写真でしか見たことなかった浅草の雷門
見るもの全てが真新しく、ずっとワクワクする。
都会の電車は人がいつもたくさんで、座れないことの方が多い。
でも、それが不思議と嫌ではない。
わたしはずっと昔からこんな満員電車に乗っていて、慣れているような、自分の体が馴染んでいるような気がする。
私の地元は電車でもなく、汽車だった。
当たり前のように座れるし、そもそも一両しかない。
乗り心地も最悪。ガッタンゴットンとはこのことを言うのだろう
わたしは東京が大好きだ。
最先端のものがたくさんあって、
デッカい黒い車を見るとロケ車かな?と思い、車の中をそれとなく凝視してみる。
(未だにロケ車に出会えたことは一度もない)
水やお寿司のネタはあまり美味しくないけど
スーパーやコンビニが徒歩5分内にあって、
乗り過ごしても電車は2分後に来る。
終電は0時を超えてもあって、
古着屋さんも数えきれない。
お洒落な人も沢山いて、目を惹かれる。
日々すれ違う人は全員初めましての人で
クリープハイプが染みる。
わたしはきっとこれからも東京人生を謳歌するだろう。
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