本当に新しい?

小説から楽曲を作ることに特化したアーティストがいるそうな。

私に教えてくれた人の話によれば、新しい形のアーティストとして、世の中で紹介されているそうである。

え?そんなの今まで幾らでもあったスタイルじゃないの?という私の反応に教えてくれた相手は御冠である。

へ?オペラの楽曲を作ることが得意なモーツァルトさん。とか?そゆこと?

説明を聞けば聞くほど私の理解を超越している。

良く良く話を聞いてみれば、アーティストの紹介は、小説から楽曲を作成する人。という謳い文句が必ず出て来るそうである。

私にとっては、「はあ?」である。

先に物語があって、それを楽曲にする試みは、古くは、それこそモーツァルトの時代からあることだろうと思うし。

パッ!と思いつくところだけでも、『木綿のハンカチーフ』にしたって、『精霊流し』だつて、『ノーサイド』だつて、『大きな玉ねぎの下で』だつて、『勝手にしやがれ』だって、物語が先、楽曲が後だと思う訳ですよ。

『北の国から~遙かなる大地より~』
のように、映像から作る方が珍しいのかも知れない。と思ってみたり。

まぁ、『風に立つライオン』の感想としての、「このあ医者さんは、この女の人が好きだったんでしょう?」には、流石に、テメェの国語力は貧弱が過ぎる!と言ってやったことはありますけどね。これは余談ですが。

話は戻ります。
映画音楽やドラマの挿入歌を作る人なんぞは、脚本を読んで、そこからイメージを膨らませて楽曲を作り上げて行くわけでしょうから、正に小説、文字情報から、音楽、メロディを編んでゆく作業だと思う訳ですよ。

新しいスタイル!という主張には、ましてや、今までにない新しさ!という主張には断固反対するわけです。

で、ここからが本題。

今までに当たり前にあることを明確な定義付けをして区別することなく、もしくは区別するための境界線を明確にすることなく、違う!と主張し、別の事柄として扱うことの危険性を感じました。

分かってねぇな?違うんだよ!小説から楽曲を作るんだぜ?全然新しいだろ?今までにないスタイルだぜ!

ここに、侮蔑の意味合いが組んで取れるんだよなぁ。新しいが良くて、古いのがダメという。

新しいのが良くて、古いのがダメ。そりゃそうさ。でもちょっと待ってくれよ。その新旧の線引きは何?誰が決めてんの?

昔から当たり前にある事柄を意味もなく区別し、新旧とそれぞれ認定をして差別化し、何の根拠もなく古いと断じたモノを蔑む。

怖い構造ですわな。

少なくともいじめっ子の発想だし、下手をしたら、その挑発というか洗脳に染まると、戦争に行くよね?

大勢の言っていることや、権威の言っていることが正しいになってません?

物語を汲み取って楽曲を作る。
そんなのはモーツァルトだけを見ても、18世紀には既にあったことでしょ?

まぁ、18世紀は最新!というのなら多少は考えても良いかも知れないけれど。モーツァルトの音楽は素敵だから。

次は、物語を汲み取って、絵を描く人とか、彫刻を作る人とかでも出て来るのかしら?

ミケランジェロとギリシャ神話という話でもする?今度は15世紀だよ?

世の中の多勢に無勢から騙されない様にしましょうね?

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