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ノーマスクになって探偵は?

今月13日、マスク着用について政府から個人の判断とアナウンスがあり、水際対策も終了しコロナ禍に一段落がついた。3年間続いたこのコロナ騒動に探偵はどんな影響を受けたのか?体験談と共にバッサリ述べる。

水際対策における連れ去り

2020年初頭「何かヤバいウイルスが世界で流行ってるらしい」に始まり、瞬く間にコロナウイルスは流行。2020年3月、ついに来日を規制する水際対策が発表され、4月には行動制限を目的とした緊急事態宣言がなされた。日本の98%の探偵は浮気調査でメシを食べているから、外出の規制は当然ダメージであり、資金繰りに困る声や移籍を検討する声が続出した。

この渡航制限の最中に他国から子の連れ去りをした親がいた。子の連れ去りとは、一方の親に無断で、もう一方の親が子を連れて別居し、居場所を教えず全く子に会わせなくする行為。日本では馴染みはないが、海外では違法行為とされる。日に日に水際対策の規制は強まり、他国に残された親は日本に行って探すことはできず、連れ去った親は親子断絶に完全成功したのだった。突然、子が奪われれば落ち着いてなどいられない。日本にいる子の捜索と安否確認の依頼があった。

連れ去った親と子の所在は確認できた。親による物理的な虐待もなかった点は安心で、それから数日、子の生活をモニターした。住宅街だったのだが、平日では考えられないほど子供が外で遊んでいた。公園の使用率は120%で遊具が足りていなかった。大した光景でもないが、もう二度と見ることもできないこの光景に私は心打たれた。素直に、この経済的ショックの最中に『仕事』ができることに感謝した。

決着

子を連れ去られたからといって実力行使で連れ戻すと逮捕される。これは各国が責める日本の謎ルールだ。かつ、日本の親権の制度であれば長く住んでいる親に親権が与えられるので、いわば『連れ去った者勝ち』の状態。連れ去りに遭えば子を取り戻すことは実質不可能。

にも関わらずこの依頼人は子の返還に成功した。連れ去った親の理由に不備があり、依頼人は地道に勝訴を繰り返した。この勝利に自分も貢献することができた。
自分の職歴に大いに自信と知識が付いた。そして、コロナ期間であることも相まって、このような出来事があったときにまた仕事をしていられるよう、ここでさらに差をつけようという考えに至った。

TOEICスコアを上げるため移動中はずっとスタディサプリに切り替えた。企業調査でもっと具体的な結果が出せるように会計の勉強を始めた。SNSから逃げてはいけないと、月10,000円もするオンラインサロンに入って学んだ。
炎上も経験した。悔しかったけど、爽快さもあった。

探偵はいらなくなる

このコロナ禍の3年間、他の日本の探偵は何をやっていたか?他社の探偵にヒアリングしたところ殆どが『コンデジ』の導入だった。コンデジとはコンパクトデジタルカメラのことで、従来のハンディカムカメラの動画切り出しに比べるとほんの若干画質が良い。しかし、ハンディカム画質が裁判で使用できない訳は全くない。これはただのマイナーチェンジ。職能アップの根本が低い。
『うちは写真にこだわってます』と言ってる探偵は合理化からほど遠いから気をつけてほしい。おそらく、新幹線のタッチでGo!すら導入してないだろう。

よくこの動画を見てほしい。このようにスマートフォンで徹底的瞬間が誰にでも撮影できる時代になってきた。コンデジでなければ裁判で使えないということはない。これは誰にでも探偵ができることを意味する。
ChatGPIが急激な勢いで実用されている。きっと『探偵はAIに仕事を奪われない』と言う人がいるだろう。そういう探偵はAIに仕事を奪われ火が付いた人に仕事を奪われる。

ダメージも沢山あった。しかしこの3年間でパワーアップできた。
何もしなかった探偵は覚悟した方がいいだろう。


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