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日本と海外における浮気調査の違い

日本の探偵社では浮気調査が業務の9割を占めます。ひとことに〝浮気調査〟といっても、そのスタイルは様々で、日本と海外では全く様式が異なります。

日本では一方の配偶者が離婚を望む際、相手に有責性(不倫など)がなければ離婚できません。しかし海外では相手に有責性がなくても離婚を請求することができます。その代わり、慰謝料の請求がなく、離婚のハードルが低いです。日本の浮気調査が〝離婚と慰謝料の実現〟であるのに対し、海外の浮気調査は〝不倫の有無の確認〟であるのです。海外からすれば、わざわざ費用をかけて不倫を調べる考え方は少なく、浮気調査は廃れていきました。反面、海外の探偵社は保険調査、企業調査といったジャンルが主流です。


浮気調査は日本探偵のお家芸
日本人が離婚訴訟を起こすための有責性として、相手の不貞行為が挙げられます。

不貞行為の証拠として
・親密な様子、ホテルや自宅の出入りを撮影する
・姦淫したことがわかる会話の録音、メールの保存
が大まかな手法です。両者共、証拠として有効です。しかしながら後者の録音・メールの保存といった調査手法は、証拠の早期獲得により探偵社の売上が減るため、敬遠されました。
こうした経緯から日本の探偵は張込・尾行・撮影に異常に特化しました。日本の探偵が撮影した写真を海外の探偵社に提出すると、常に称賛が絶えないほど、日本の探偵の写真クオリティは高いです。


海外探偵社からのリクエスト
逆にいうと日本の探偵は張込・尾行・撮影しかできません。調査当初の段階では海外の探偵は日本の探偵の写真を誉めてくれます。しかし調査も中盤に差し掛かると「写真はもういいから、浮気相手との会話を録音してほしい」「浮気相手のバックグラウンドが必要」と頼んできます。不倫の有無そのものが命題である海外の探偵社では、「ホテルや自宅の出入り」といった写真はさほど重要ではありません。日本が〝写真ベース〟の調査であるのに対し、海外は〝文字ベース〟の調査が重要視されます。ここから、覆面調査、聞き込み調査、そしてデータ調査を導入できるか、探偵社として真価が問われてきます。

これが日本の探偵のクオリティだ!と豪語し写真を撮り続ければ、相手の目的に合致しない調査になりかねません。同業者の方のご質問も問題ございません。もし海外探偵から依頼を受ける場合、よくご判断ください。

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