Webtoon制作のレギュレーションとは?
スマートゲートのWebtoon制作スタジオ広報担当の砂田です。
しばらく更新が滞っておりましたが、皆さまお元気でしたでしょうか?
弊社スタジオも日々Webtoonの制作に勤しんでいますが、中々作品情報をお届けできず、やきもきしています。
とはいえWebtoonは1作品リリースされるまで1年弱はかかるとされていますので、気長にお待ちいただければと思います(来年中にはお伝えしたい!)
それでは、本日はWebtoon制作のレギュレーションについてのお話になります。『PhotoshopとCLIP STUDIOの違い』についても触れた内容になっていますので、Webtoon制作だけでなくイラストを描く上でも活かしていただければと思います。
レギュレーションってなに?
まず初めに、レギュレーションとは「絶対に守らなければいけない規定や規則」のことを指します。ルールよりも雰囲気的にはもっと厳格なものになります。
普段はあまり聞き馴染みがない単語かもしれませんが、レギュレーションによる出場停止、参加資格の剥奪など、スポーツ観戦をされる方はよく聞く言葉かと思います。
その他にも、広告業界やIT業界、医療業界など、明文化されていなくても、それぞれの業界内で独自の規定があることがほとんどです。
Webtoon制作におけるレギュレーション
①作品ごとのレギュレーション
Webtoon制作においてもレギュレーションがあり「制作全体に関わるもの」と「作品ごとにあるもの」の2種類があります。
作品ごとにあるものについては、分業制かつ短期間での制作(週刊連載)を実現するために必要な規定になります。
具体的に言うと、「主役キャラの線画は●●ペンで描く」「背景の3Dは指定のものだけを使う」「着彩はベタ塗り以外NG」など、作品によって様々な規定があります。
分業制のWebtoonは、1つの作品に多くのクリエイターが関わっています。
世界観やキャラクター、カラー設定など、作品の根幹に関わる情報はもちろん共有すべきものですが、それだけでは共通した作風での作品制作はできません。
数十話以上続くWebtoon作品を一定の作風で制作できるようにするためには、明確な規定(=レギュレーション)を設けることが必須となるのです。
携わっているクリエイターにとっても、使用する素材やツールで迷うことがなくなるため、作業がしやすい環境に整えてあげることができます。
②制作全体のレギュレーション
もうひとつのレギュレーションとして、Webtoon制作全体に関わるものがあります。
いくつかあるのですが、その中でも、弊社スタジオでレギュレーション違反としてよく修正している規定があります。
それは、PhotoshopとCLIP STUDIOの違いが関連しているのですが……
ズバリ、PhotoshopとCLIP STUDIOの違いによって『色味』が変わってしまうのです(なんと!)
弊社スタジオでは、制作はCLIP STUDIO、チェックはPhotoshopを使う場合や、出版社などのクライアントによるチェックが入る場合などがあります。
そのため、ソフト間で引き起こされる色味の変化を防ぐための規定を設けています。(CLIP STUDIOのみでの制作で一本化している場合は規定していないこともあります)
PhotoshopとCLIP STUDIOの違いによる色味の変化
では、なぜ色味に変化を起きてしまうのかというと、PhotoshopとCLIP STUDIOでは機能面で仕様が違うからです。
フルカラーで描くWebtoonにおいて、色味が変化してしまうことはかなり致命的です。特に、Webtoonで主流とも言える異世界ファンタジー系のジャンルにおいては、魔法やアクションシーンでの光の表現や、心情を表すキラキラしたエフェクトなど、色彩で細かいニュアンスを伝える場面が多くあります。
せっかく丁寧に描いた作品がシステムの影響で見た目が変化してしまうのは絶対に避けたいので、弊社スタジオのレギュレーションとして、おおむね以下のような規定を設けています。
まず、「加算(発光)」「色調補正レイヤー」については、Photoshopに同じ機能がないため互換性がなく、CLIP STUDIOでこの機能を使ってしまうと、Photoshopで開いた時に同じ見た目にならなくなってしまうのです。
レイヤーが入ったフォルダーについても同様にPhotoshopでは対応していないからレギュレーションとして使用しないように規定を設けています。
PhotoshopとCLIP STUDIOの違いと、その修正方法については以下の記事がわかりやすく紹介していましたので、詳しく知りたい方は見てみてください。
PhotoshopとCLIP STUDIOの両方を使用してイラストを制作されている方も「ちょっと色味が変わっちゃったかも…」という時に参考になるかと思います!
まとめ
レギュレーションは、ひとりで描くイラストやマンガとは違い、チームで制作するWebtoonならでは、とも言えます。
ちょっと堅苦しい響きをしていますが、レギュレーションが無い=自由度が高い状態は、チームのメンバーがバラバラな動きをしてしまってまとまらない!という状態に陥ってしましまいます。
そのため、明確に規定することで、作品全体のクオリティを一定に保ったり、クリエイターが制作する際にツールや素材で悩むことがないようにしたりすることができるのです。
最後に
現在、スマートゲートではWebtoon制作のクリエイターを募集しています。もし、弊社のWebtoon制作に少しでもご興味がありましたら、是非ご応募くださいませ!
https://smartgate.jp/corporate/webtoon-creator/
■募集業務
・編集担当(正社員)
・線画担当(完全在宅・業務委託)
・着彩担当(完全在宅・業務委託)
・仕上げ、効果担当(完全在宅・業務委託)
■問い合わせはこちら
株式会社スマートゲート 問い合わせ窓口
Tell:0355774891 Mail:sg_dx@smartgate.jp
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?