見出し画像

皮膚の歪みを伸ばすには?

環境1年O.M 環境2年M.K

概要
・皮膚の構造と4つの感覚受容体
・PIEZOチャネル
・皮膚を伸ばすデバイスを作る
・学んだこと

皮膚の構造と4つの感覚受容体

ヒトの皮膚の構造は外から順に角層、表皮層、真皮層、皮下組織と断層的に構成されている。
またヒトの感覚受容体として、遅順応性感覚神経と即順応性感覚神経があり、これらは外部刺激が皮膚にかかる時間によって分けられている。名前の通り、遅順応性がゆっくりと刺激を受けた際に感覚を受け取り即順応性は即座の刺激を受け取る。
遅順応性感覚神経にはメルケル細胞、ルフィニ終末が、即順応性感覚神経にはマイスナー小体、パチニ小体と呼ばれる感覚受容体が存在する。
特徴としてメルケル細胞、ルフィニ終末は外部からの弱い圧刺激に対して反応し、マイスナー小体は炭酸が弾けるようなパチパチとした刺激、パチニ小体はスマホのバイブレーションのような刺激に反応することが分かっている。

PIEZOチャネル

PIEZOチャネルとは感覚受容体の中で存在するイオンチャネルで、外部からの物理刺激に対してチャネルを開閉させることによって受け取った電気信号を神経に伝達する役割がある。
PIEZOチャネルに関する研究紹介としてPIEZO1を腱の細胞で実現すると、ジャンプ力のような運動機能が向上することを知った。ここで面白かったのは、筋の細胞で実現ジャンプ力における運動機能は向上しなかった事である。

皮膚を伸ばすデバイスを作る

今回は皮膚を実際に顕微鏡で観察する際に焦点がずれないように設計することがキーポイントとなった。
そこで私たちの班ではスクイーズが押し出される画像(下記)を基に網目構造の張力を利用して皮膚を押し出すメソッドを考えた。
上下の引っ張りでは焦点がずれやすくなってしまうため、錘をぶら下げる方式ではなくS字型にしたクリップを引っ掛けて固定する方式をとった。

参考にしたスクイーズ


fusion360を用いて設計したデータを3Dプリンタによって出力した。


皮膚を伸ばすデバイス


学んだこと

今回デバイスを制作してみて強度、曲がりやすさの視点において網目の密度を小さくすることが必要であると分かった。
構造上穴の部分が特に脆くなってしまったので構造を安定させる必要があることも重ねて分かった。
また今回は時間内に再現性の精度を考えきれなかったことも今後の改善点としていきたい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?