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喪女、二十歳になりまして

私には悪い癖がある。スーパーやコンビニで買い物をしながらイヤホンでラブソングを聴いていると泣きそうになる癖だ。

私は昔からモテない。というか、20年間ほぼずっと恋人がいない。私は人に愛される自信だとか度胸が人一倍欠けているのであった。

スーパーで買い物をしているとき、私は色々なことを迷う。「晩ご飯は何にしようか、自分は何が食べたいのだろうか。」「晩ご飯を作る余裕はあるのか、もうお弁当とかを買った方がいいのではないか。」「ああ、なんかもう、お菓子が食べたくなってきたな。けど、今はダイエット中だな。たんぱく質や脂質、炭水化物の量、今自分が食べたい甘味の種類を元に色々見ようか。」食材を選ぶというその行為に人一倍手間取ってしまう。私は優柔不断なのだ。

優柔不断な私はその日着る服を選ぶのも迷う、なんとなく寝る時間を迷ってだらだら世を明かす、食べるものを決めるのにも迷って決まった頃にはもう疲れてだらけている。生活にある衣食住は選択の連続で、優柔不断な私には難しい。

迷った時にとる行動は色々ある。熟考したり、どっちにしようかなしたり、ルーレットをしてみたり、占ってみたり、誰か傍にいる人にアドバイスを伺ってみたり。もし恋人と一緒にしている人だったら、恋人にどっちがいいか聞くのだろうか。そうして恋人に選んでもらったものを食べ、選んでもらった服を着て、自分の選んだ恋人と夜を越すのにはなんだかあこがれてしまう。

そもそも共にときを過ごしていくこと自体、時間をだれかに切り分けるというのはある意味、生活、人生の一部を共有するようなものである。なんて愛に溢れた行為なのだろうか。

この文を練ってた次の日に最寄りのスーパーでストーカーに遭いました。ほんまに最悪です。一緒に買い物に行く彼氏がいればと、これまでで一番思いました。終

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