動物愛護法改正の動画について

先日、事務所のマネージャーからLINEがあった。

「世良公則さんから連絡が来てます」

あまりにも予想外の出来事で仰天した。

まぁ、そりゃ予想外に決まってるのだが。

「今日あたり世良公則から連絡来そうだな〜」とか思いながら過ごてる奴がいたら、変な奴だ。

依頼内容としては、「動物愛護法改正に関する緊急集会を衆議院会館で行うので参加して欲しい。可能であればふんどしで」

というものだった(もっと丁寧で失礼のない言い回しでした)

「休日は猫の動画を見て一日が終わるくらいの猫好き」であるせやろがいおじさんとしては、参加するしかない!ということで、はるばる沖縄から永田町にある衆議院会館へ行って来ました!

ふんどしで。

長きに渡る衆議院会館の歴史の中でも、ふんどしで侵入したのは私くらいだろう。

警備員の目が臨戦態勢に切り替わった瞬間が気まずさのピークだった。

その緊急集会では、動物愛護法改正についてだけでなく、ペット産業のことや、世界各国のペット事情など、4時間に渡って動物に関する話題が幅広く取り上げられた。

内容に関して気になる方は、下記のリンクを参照してもらいたい。

そこで得た情報を元に作成したのがこちらの動画である。

この動画に関して、様々な反応を頂いた。

ざっくりと分けると

①改正するために、具体的にどう動けばいいの?

②生体販売そのものについて批判して欲しかった

③ペットの動物は守って、畜産の動物はスルーというのはダブルスタンダードでは?

といったものが多かった。(かなりざっくりです)

この場で一つずつ、私の考えをお答えしていこーかと思う。

まず

①改正するために、具体的にどう動けばいいの?というご質問について。

色々あると思いますが、行動に移せそうなこと3つに絞ってお伝えします。

1、動物愛護法改正に関する情報を拡散する

世良公則さんや、浅田美代子さんや、杉本彩さんといった著名な方が動物愛護法改正に関する発信をされている。私の動画を含め、そういった発信を拡散することでより多くの人を巻き込むことができ、世論を作る力となる。

2、地元の国会議員に陳情をする

政治家に働きかけることで、「こういう世論があるのか。応えることで次の選挙で支持してもらえるんちゃうやろか!?」ゆーて頑張ってくれることが期待できる。(すごくアホっぽい言い方)

3、身近な人と話す

一番簡単だけど、一番大事かも知れません。親、兄弟、親戚、友達、身近な人と話しをして、関心の輪を広がっていく。小さなことかも知れませんが、全員が寄ってたかってやれば世論ができてきます。

動物愛護法改正の為にできるアクションとは別に、殺処分される動物を引き取って飼い主を探す譲渡会などを行っている動物愛護団体を支援するというのも、殺処分を減らすのに役立つようです(Twitterで教えてもらいました)

・各団体が設定しているアマゾンほしい物リストを見て現物を支援する

・寄付をして支援する

・ペットシーツ代わりに使われる古新聞などを支援する

など色んな方法があるようです。地元の動物愛護団体に問い合わせて、必要としてる支援をするのが一番確実ですね。

次に

②生体販売そのものについて批判して欲しかった

といったご意見について。

僕も今回初めて知ったんですが、ペットショップで普通に動物が展示販売されてるのって、日本ぐらいらしい…。

他の先進国ではこのような店頭で動物が展示されて生体販売されているというお店は無いみたいです。

動物愛護の点から見ると、日本はもの凄く遅れている。

未だにポケベルで連絡取り合ってるようなもんだ。

諸外国の皆さんは最新のiPhoneを駆使している隣で、ポケベルで

「114106」

とか打ってたらとても恥ずかしい。(数字の意味はググるか人生の先輩に聞いてね!)

当然、お店の狭いショーケースの中で、ワンちゃん猫ちゃんが展示されている様子を見た外国人の方はホワイジャパニーズピーポー!?となるようで

最近は外国人観光客が多い土地のペットショップでは、道に面したショーケースにペットを展示しなくなったりしてるそうです。

恐らく日本でも、ゆくゆくは生体販売禁止の流れになっていくのではないかと思います。

でも、いきなり劇的に物事を進めることは出来ない。段階的に少しずつ良くしていくしかない。なので、今の段階はではまず動物愛護法改正に論点を絞って声をあげたほうが、分散せず力が一点に集中してより強い世論になると思います。

※加筆「海外で生体販売してないというのはデマで、しているところもあるよ」というご指摘も頂きました。本当のところどうなんだろうか。もうちょっと調べてみます。

続いて

③ペットの動物は守って、畜産の動物はスルーというのはダブルスタンダードでは?

というご意見。

確かに、同じ命である。牛や鳥や豚は人間の都合で殺しておいて、犬猫などの愛玩動物だけ守るのか?といった指摘には一理あるように感じる。

しかし、人間のみならず、すべての動物は自らが生きていく為に他の生き物を糧にしていかなければならない。

その営みすらも「自分勝手だ、傲慢だ」と否定するならもうこの世にいる生きとし生けるもの全てが傲慢な存在だ。

だからと言って、「生きてく為だから仕方ないだろ!」と開き直るのも違う。

大切なことは「無駄にしない」こと、だと思う。

動物を大量繁殖させ、大量に殺処分する。

大量生産した家畜のお肉を、食べきれず大量廃棄する。

経済的な合理性を優先して大量生産した命を、消費しきれず無駄にしてしまうこと。それこそが命への冒涜だ。その点を批判することが大切だと、私は思う。

もちろんこれが正解!とも思えない自分もいる。

反論は随時、受け付けます。頂戴した反論を踏まえてまた自分の意見をアップデートできれば嬉しい。

長くなってしまったが、もう少し続けさせてほしい。

ここからは、動画の反省点について。

まず

「殺処分」という言葉の使い方

です。ハイ。

殺処分というと、一般的には保健所などで行われる「行政殺処分」を意味するそうだ。

しかし、動画内ではペットショップや繁殖業者によってペットの命が処分されることに関しても、「殺処分」という言葉で一括りにしてしまった。

2012年に改正されて、2013年に施行された改正動物愛護法では、自治体がペットショップからの引き取りを拒否できるようになった。

これによって、現在は保健所がペットショップから動物を引き取って殺処分することはほとんど無くなった。

「未だに行政がペット業者から動物を引き取って殺処分している」といった誤解を招く表現だったことをお詫びして訂正いたします。

ちなみに、行政殺処分の数は1997年の65万頭をピークに減り続け、現在は年間で約5万頭ほどになっているそうだ。

「すごく減ってるんだ!」と思いきや、必ずしもそうとは言えない。

あくまで、「行政が殺処分している数が減っている」ということ

を、押さえておく必要があると思う。

行政に動物を引き取ってもらえなくなったペットショップや繁殖業者がそれぞれので処分したり、悪質な「引き取り屋」によって劣悪な環境で飼い殺されたりした数はカウントされていない。

そういった、表に出てこない殺処分、俗に言う闇処分が存在する。

人間の都合で殺される動物の実数を減らさなければならない。

悪質なペットショップや繁殖業者や引き取り屋をしっかり取り締まる為にも、動物愛護法の改正はやはり必要である。

(補足をしておくと、すべてのペットショップや繁殖業者がこのような闇処分をしているわけでは無いということ。あくまで悪質なところが一部存在する、そこを取り締まらねば!ということ)

そして、動画内で8週齢規制の説明をする際に「幼いうちにお母さんと離れて寂しがる」といったことを言っている件がある。

「間違ってはないが、ちょっとズレているよ」というご指摘頂いたので訂正したい。

ワンちゃんは生後8週間までの期間で、母犬から大切なことをたくさん学ぶようだ。その為、8週間を過ぎてから出荷する必要があるとのこと。

こちらも補足と訂正をさせて頂きます。

今回触れられなかったこともたくさんある。

論点も本当に多岐に渡ると思う。全てを一度の発信で網羅するのは難しい。

なので、これからも動物愛護に関しての情報は発信して生きたいと思う。

ご意見やご要望があれば、ぜひよろしくお願いします。

兎にも角にも

消費されず無駄に死んでいく命を少しでも減らせたら幸いである。

皆さんも、自分にできること、やっていこ〜〜〜!


こちらのサポートは、次のせやろがい動画の撮影費用となります。飲み代とかに使ったりしません。多分。いやぜったい!