🌟🌟現象ドリブン型と理論ドリブン型🌟🌟

　さて、久々の記事投稿となってしまいましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。
　今回は、トレーニングについてのお話ではなく、選手としてまたはトレーナーとして活躍をしていく上での基本的な概念について、思いついたことを勝手きままに書いてみたいと思いますので、ご興味頂ける方は是非お読みになり、ご自身のご活動の参考として頂けたらと思います。今記事は最後まで無料ですので安心してお読み下さい。
　
　それでは早速始めさせて頂きマッスル💪

　ビジネスの世界では、数多にある経営理論についてそれらを提唱される学者のこと、更には実践の場に於いてご活躍される経営者のことを「現象ドリブン型」、もしくは「理論ドリブン型」と分けて考える手法がありますが、今回はそれをこの業界、そうトレーニング業界に置き換えて、なんとなく、ゆるーく考えてみたいと思います。
　多分、というか間違いなく、読み終えた後に「だからなんなの？」「本野は結局何が言いたかったんだろう？」というクエスチョンマークで終わられてしまう方々がほとんどであるとは思いますが、一人でもこの文章からご自身のトレーニングや指導方法に対してインスピレーションを得て頂ければ本望と思い筆をとっておりますので、その点はご了承ください😆

　では、トレーニング現場における「現象ドリブン型」及び「理論ドリブン型」とは一体なんのことなのか。
　これは、私が勝手に決めた定義でありますので、世間一般では通用しないかもしれませんが、私の界隈では通用するようにしたいと考えておりますので、是非皆さん乗っかってください👍

　「現象ドリブン型」
　これは、「体験論ドリブン型」とも言い換えができます様に、先ずはご自身のトレーニング時に体験する「感覚的な正解」があり、その「正解感」が何故起こったのかを後付けで考えていくタイプのトレーニー及びトレーナーの方を私はこう呼んでおります。
　つまり「ドロップセット」を誰に習うわけでもなくなんとなく行なってみたらすごい「バーン感覚」や「パンプ感」が得られ、二日後に強い遅発性筋肉痛が起き、筋紡錘の腫脹も相まってものすごく筋肥大をした感覚となり、それを数回繰り返している内に実際に筋肥大をしてきた、という現象が先に起き、ではその現象がなぜ起きたのかということについて後付けで考えていくという手法。
　もしくは、ワンハンドダンベルロウイングを行う際に、教科書では「引き手と逆足を前に出す」という手本がありながらも、「それは自分には合わないので、私は引き手と同足を前に出して行います」という人が他人からその理由を問われたときに初めて「それは何故なんだろう」と考え、自分なりの理論を構築していくというスタイルなどが、これに当てはまるかと思います。
　つまり、「先に現象や事象があり、その後でその理由などを考え、時には参考図書などを駆使して学びながら一つの正解を求めていくタイプ」の人のことを私は「現象ドリブン型」と呼んでいます。

　「理論ドリブン型」
　それに対して、トレーニング方法や姿勢の作り方などについて、先ずは理論から入りそれを頭に入れた上で実際に動いてみる、という人のことを「理論ドリブン型」と呼ばせて頂いております。
　例えば、「本野式筋膜連鎖トレーニングXY IIZ」のタイプIIが自身が持つ「６つのジャイロ位置」を頭で理解し、その場所や動かし方をイメージしてから実際に動いてみる、つまり「理論が先に立ち、その後で行動が発生することを得意とするタイプ」ということになるかと思います。

　これ、どちらが良いとか優れているとかという話ではなく、実際に私のクライアント様の中でも「現象ドリブン型」と「理論ドリブン型」のそれぞれを得意とされる選手が半々くらい存在し、それぞれ皆さんとても素晴らしい成績を収められており、更には選手でない方であっても素敵な身体を手に入れていらっしゃいます。
　ただ、うちのクライアント様ではなく世間一般として汎用的に考えた場合、選手として抜きん出る方には「天才型」が多いのも事実であり、天才型の多くは「現象ドリブン型」であるケースの方が多いという考えを参考とした場合、選手として大成する方には「現象ドリブン型」の方が多いのかもしれません。
　しかし、「現象ドリブン型」は多くの場合、「ご自身の動き」については徹底的に熟考し、他のトレーニングにおいても再現性を持つことができるかもしれませんが（例えばバーベルカールでの気づきを増幅させてベンチプレスへ応用するなど）、筋膜連鎖のタイプが違う相手にのことに話が及んだ場合はもしかするとアドヴァイスすることが少し難しいのかもしれません。

　それに対して、「理論ドリブン型」の人は「何故、自分の筋膜連鎖タイプはスクワット時にこのジャイロをこういう風に使い、更には多くのYouTuberの方々がおっしゃる様な膝からしゃがむスクワットではなく股関節から屈む動作をする方が腿に刺激が入りやすいのだろう」などということを、自身が持つ筋膜連鎖タイプの特徴から考え、それを判断材料として適正動作を構築しているため、同様の思考方法及び論法を活用することで他筋膜連鎖タイプの方への応用を効かせることができますから、「トレーナー」としての信頼はこちらのタイプの方が得られやすいかもしれません。

　もちろん、鈴木雅氏やクリス・バムステッド氏の様に、「現象＆理論の同時ドリブン型」という天才もいらっしゃいますが、彼らのケースは非常に「稀」であり、なかなか真似することができない稀有パターンと考えて差し支えないのではないかと思います（笑）

　繰り返しになりますが、どちらがより優れていてどちらかが劣っているという話ではなく、更にはその様な論調へも持ち込んで頂きたいくないのですが、選手やトレーニーであったとしても、はたまたトレーナーであったとしても「現象ドリブン型」の方にも「理論ドリブン型」の方にとっても、「理論を学ぶ」ということはご自身のキャリアを伸ばしていく上で非常に大事なことと思いますので、皆様には是非「トレーニング理論」を学んで頂きたいと思うのです。

　なお、「トレーニング理論」と「トレーニングテクニック」は似て非なるのもですので、混合されずにどちらも並列で学んで頂けると良いかと思います。

　と、今回は特に意味もないことをつらつらと書いてしまいましたが、何かのご参考にして頂けると私が嬉しいです。
　最後までお読み頂きありがとうございました。
　また次の記事にてお会いしましょう！！

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　本野卓士