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景気の“気”は気分の“気”

いま、あなたの心の中には、どの様な音楽が流れていますか。
 
昨日(2月16日)の日経平均株価は、一時“38,865.06円”と1989年12月29日につけた終値の“3,8915.87円”に50円あまりまで迫りました。

さて、そのような市況を横目にテレビのワイドナショー的な番組では、「株価が上がって、皆さんの生活に変化は?」みたいな街頭でのインタビューを行っています。

その回答が「不景気で、給料が上がらないのにモノの値段が上がっている」、「ガソリン代が高い、夜も飲みに行くことも出来ない」と言ったものです。

そしてスタジオから、経済に詳しい有識者が「実質賃金が2年連続で減少している」と伝えます。
さらに、この株高は、「中国からの資金流入によるもの」とします。

次は、「日本のGDPはドイツに抜かれて世界4位になった」となります。
こちらも、有識者が「統計に円安の影響はあるが、ドイツは政府を挙げて海外資本の受入れをしている。日本は国策の間違いがある」などと政府批判と悲観的な将来を伝えます。

さらに、今度は「お得なクーポン利用術」として、再び街頭でのインタビューを行っています。
「35%オフで、髪を切りました」、「800円の定食が550円でした」、「給料が上がらないからクーポンで助かる」などの声が上がっていました。

スタジオでは、各社のクーポンを紹介しています。

これ、例えば「35%Offクーポンの利用のお客様なので、あなたのアルバイト料も35%Offです」って言われたら、どうでしょう?
まぁ、もちろんクーポンを配布する企業には戦略がありますので、クーポンを否定する訳ではありません。
ただ、クーポン利用で得している。定価を高いと思わない方が言いかと思います。

さらに言えば、皆さんの年金積立金の管理・運用を行うGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)のポートフォリオは、2020年4月から「国内債券」「国内株式」「外国債券」「外国株式」に4分の1ずつに投資運用しています。

ここのところの日本株式の上昇をみても、含み益が増加していると想像ができます。
と言う事は、株価が上昇すれば年金支給余裕度が上昇することを考えれば、皆さんの生活にも好影響を与えていると思います。

もうひとつ、賃金ですが、本日の日本経済新聞にも、「三井住友銀行、実質7%賃上げへ 三菱UFJ労組は6%要求」との見出しがありました。
原材料等の上昇も緩やかになり始めていますので、この状況が続けば実質賃金の上昇も視界に入ってくるのではないかと思います。
同じく日本経済新聞の見出しに「近づく「物価と賃金の好循環」、見え始めた変化のサイン」とあります。

これは、大きな企業だけでしょなどと思うかも知れませんが、現状の人手不足の状況を考えると、デフレ時代の下請けを叩いて利益を上げるような状況にはならないと思います。
 
いつまでも、斜に構える様に景気が悪いと言う前に、将来を考えながら、豊かな人生を送るための消費や、投資をする事が必要なのではないかなぁと思います。
  
このあたりのことは、また、次の機会にお伝えします。
 
本日の1曲は、シーナ&ザ・ロケッツの「ユーメイドリーム」です。
シーナさんも、鮎川誠さんも亡くなってしまいました。

本日は、ここまで。お付き合いいただき、有難うございました。

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