奇想の系譜展
社畜なので久々に土日両方休みなのが嬉しくて、「奇想の系譜展」行ってきました。@東京都美術館
先日、千住博展を見てから日本画に興味を持ったので、ちょうどいいと思って。
もともとは1970年に刊行された辻惟雄氏の著書に基づいた展示で、それまで異端だった作品、作者にスポットを当てたものらしいです。
以下はそれぞれ覚え書き。
・若冲、「絵がうま…!」という感じでした。
いや、何を言ってるんだ当然じゃねーかと思われそうですが。
絢爛豪華で細部まで緻密に描き込まれた鶏もすごいのですが、墨画もさっと描いた(ように見える)線なのに、小鳥がうずくまった丸み、やわらかそうな羽の質感が表現されてるんですよ。すごい。
あと、波の絵の線も雲形定規で描いたんかってぐらいに滑らかで、しかもデザイン性が高い。
この、緻密さと単純な線のデザイン性、私は手塚治虫先生を思い出しました。(手塚治虫の虫や人体のスケッチは気が狂うほど細かい)
・思わず描いちゃいましたが、曾我蕭白の雪山童子図、童子がウェイにしか見えず笑ってしまった。仏教の絵なのですが。
・長沢芦雪、動物たちの表情が最高。猿のとぼけた顔、虎のキリッとした顔…みんなかわいい。どれも「こんな人間いるよな〜」って思わせる顔。
・岩佐又右衛門、洛外洛中図の人なんですね。作者は知りませんでした。
山中常盤物語絵巻、たくさんの見物客がひしめいており、人間はやはり残虐なものを見たくなるんだな…と。(しかし2本目の戦乱ものの絵巻よりも山中の方がひしめいていて、やっぱ戦乱よりも美人が襲われる情景の方がドラマチックに見えるんだろうなと…)
・白隠慧鶴、マンガっぽい絵。線がざっくりしているけど、これもデザイン性が高く感じる。単純なのに奥深い…。
・鈴木其一、色がビビッドで美しい…!
私は渓流の群青色が好きだな。青と緑のコントラストが綺麗でした。
花の屏風も美しかった。
・歌川国芳。浮世絵好きな友達がいて、彼を推しているのですが、初めてちゃんと見ました。風景もギャグみたいな絵もあって幅広い。ちょっと真面目に見てみようかな…。
美術館終わって、上野公園をぷらぷらしたのですが、ここがもうすぐ満開の桜に彩られるんだなと思ってウキウキしてしまいました。
いいなぁ。春だなぁ。
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