白灯台__2_

もう一つの鞆の浦に関する話

日本遺産に選定された鞆の浦(福山市鞆町)ですが、鞆町には、有名な鞆港の西側に平(ひら)という地域、平漁港という港があります。

旧鞆町と旧後地村

鞆町の住所は少し変わっていて、鞆町鞆(ともちょうとも)と鞆町後地(ともちょううしろじ)に分かれていますが、鞆町の中心部である「鞆町鞆」を「鞆町後地」が取り囲んでいます。鞆町後地は、平、焚場、御幸という地区で、明治22年に旧鞆町に吸収合併されるまで「後地村」という村でした。

余談ながら、鞆町には大きなお祭り「チョウサイ」「お手火」「お弓神事」がありますが、それはあくまで旧鞆七町(江之浦町、西町、道越町、関町、石井町、鍛冶・祇園町、原町)すなわち、鞆中心部のお祭りであり、平では別のお祭りが開催されています。

平の場所

Googleマップで見ると、県道47号線が港から左(西側)の山に向かって伸びている場所の下側(南側)が平です。

平には地元の人たちから「淀姫さん」と呼ばれて親しまれる「淀姫神社」があります。ここは鞆の港を眺める絶好のスポットとなっています。

もう一つの港

淀姫さんから家と家の間を抜け、約5分歩くと「平漁港」(ひらぎょこう)が忽然と姿を現します。これこそ、もう一つの鞆の浦です。

更に歩くと、漁船が停泊する桟橋が海に浮かんでおり、近くに波止場の付け根が見えてきますが、平漁港から、玉津島という無人島まではその波止場を歩いて渡ることができ、島を超えた先にある灯台(通称白灯台)まで歩いて行くことができます。

足場が良くないため、歩く際には十分注意する必要がありますが、平漁港から白灯台までは片道20分くらいでしょうか。

平漁港の波止場を歩けば、右手に瀬戸内海、左手に鞆港の景色を見る事ができ、白灯台付近からは仙酔島が綺麗に見えます。(カバー写真)

最初に紹介した淀姫神社と平漁港の波止場、そして白灯台付近は、鞆の中でも特に景色が良い場所であり、パワースポットでもあります。

もう、「鞆の浦には飽きた、とおっしゃる方には、是非とも、平を一度は訪問して頂きたいと思います。

訪問する際の注意

このように風景が良い場所ではありますが、平漁港近くには酒屋さんが1軒あるのみで、付近にトイレが無いため、事前にトイレを済ませておく必要があります。

平の入り口にある、阿藻珍味さんが最後のトイレスポットであり、かつ食べ物の補給が可能なお店です。ここで竹輪や天ぷらを購入し、ペットボトル入りのお茶を持参して、海を見ながら食べるのがお勧めです。(ごみは持ち帰りましょう)

株式会社 阿藻珍味鞆の浦 鯛匠の郷

常夜灯から淀姫神社は徒歩約10分、淀姫神社から平漁港は徒歩約6分です。道が狭く、駐車場も無いので、鞆中心部から徒歩で訪問されることをお勧めいたします。

玉津島から白灯台にかけては、足場が悪く、島には灯りがありませんので、訪問される際には、くれぐれもお気をつけて。

なお、Googleマップでは平漁港に飲食店マークがついていますが、該当の場所に飲食店はありませんのでご注意下さい。

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