【妊娠の記録22】出産前最後の勤務

前回記事はこちら。

2024.4.26(28w6d)

この日が出産前最後の勤務日だった。

朝になると、お腹の張りはなくなり、仕事にも行けそうだった。

お腹の七奈ちゃんにも

最後の仕事行ってくるね。がんばろうね。

と声をかけ、起き上がった。

仕事を休むことは、管理職、しかも直接は校長にしか伝えていない。

通常通り、1年生の初任者のクラスの補助に入り、いつも通り子どもたちと過ごす。

1年生なので、
お腹を触ってくる子
どうしてお腹が大きいの?と聞いてくる子
お腹が大きくても後ろから蹴り入れてくる子(その後他の先生に大目玉をくらっていた)

いろいろいた。

七奈ちゃんは、もう何をされても強く逞しく、そのときを生きてるから、私は、そこにいる子どもたちが何をしようとも、そんなに動じなかった。

ただやはり胸はチクンっと痛んだ。

この子たちは、無邪気に産まれてくるって思っているけど、万が一そうじゃなかったら…

ずっとこのことが頭の中を巡っていたように思う。

でも、いつも通り、少しお腹が張ったら休んで、それ以外は担任の先生のサポートをして、1日を過ごした。

本当は、みんなに

これまでいろいろな面で、支えてくださりありがとうございました!頑張って産んできます!

と挨拶を堂々としたかった。

でも、早く休む理由も、お腹の赤ちゃんの状態も、自分の口から言える状況ではなかった。

校長には、周りに休むことは、休み始めてから、

切迫早産気味なのでお休みをとることにした

と伝えて欲しいということを伝えた。校長には、もちろん本当の理由は伝えてある。

副校長(教頭)にも同じように挨拶はしておかないと、と思ったので、帰り際に

校長先生に聞いてると思うんですけど…

と声をかけた。

身体だけは本当に大事にしてね。

と言われた。こっそり伝えたのだけど、よくしてもらってたもう1人の同僚にはどうしても伝えた方がいいのではと、副校長が勝手に判断をして、その場で伝えた。

なので、その方と副校長に見送られて職場を出た。

元気な赤ちゃんを産んでね。

と声をかけられて、元気な…のところに引っかかってしまい、涙が出てきてしまった。その方も咄嗟に何か感じたのか


身体だけは大事にしてね。


と言ってくれた。そのほかの同僚たちには、一切何も知らせずに、職場を去った。


本当は、初任者の方にも声をかけてあげたかった。
急にいなくなったら、どれだけ心細いだろう。
私も同じ経験をしているから、わかる。
(初任者のとき、サポートに入ってくれてた先生が産休の予定よりも前に病気休暇をとられた)
でも、自分のお腹の子どもの病気のことを伝えることは、辛くてできなかった。頑張って生まれると信じても、やっぱり難しいかもという気持ちもたくさんあったから。


家に帰ってから、最後挨拶をしてくれた同僚の方と、1年生の学年主任の先生にだけ、LINEをした。七奈ちゃんの状況を簡潔に伝えた。職場環境が悪くて具合が悪くなったとか、私自身が無理をしていたっていうことではない、とも伝えた。突然休むことを決めて申し訳ない、と話した。どちらの先生も返信には困ったと思うが、お腹の赤ちゃんとの時間をゆっくり過ごしてくださいね、とお返事をもらえた。


最後の仕事を終えて安心したのか、やはり夜はお腹が張ったので、夕飯の支度をしたら、横にならせてもらった。


七奈ちゃん、大丈夫かな…?


これは、いつも頭をよぎっていたことだけど、赤ちゃんの様子は、全くわからないので、張りがおさまるまで休み、この日は早く寝かせてもらい、夫が子どもたち3人の寝るまでを見守ってくれた。


明日から旅行だ。
家族全員で行けるかな。


そう思いながら、眠りについたと思う。

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