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【令和3年後期 No.23】浄化槽の構造方法を定める告示に示された分離接触ばっ気方式(処理対象人員30人以下)の処理フローとして、適当なものはどれか。【2級管工事 1次試験】

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難易度コメントと答え

難易度:★★★★★

例年、FRP製浄化槽の問題、若しくは屎尿浄化槽の処理対象人員の問題が多く出される分野です。多くの受験者は見たことのない問題に戸惑ったと推測できます。選択式ですからパスして良い問題です。
 答えは(3)。

解説

 浄化槽の処理フローを覚える前に、他の基本的な問題を解けるようになることから始めましょう。安定して60%以上の点数を取れるようになって、本番に向けて点数を安定させるために解説を読んでください。

 浄化槽にも様々な方式がありますが、分離接触ばっ気方式は浄化槽の基本となる構成です。分離接触ばっ気方式をベースに、沈殿分離槽を改良したものが嫌気ろ床接触ばっ気方式や脱窒ろ床接触ばっ気方式になります。
 ということもあり、浄化槽の基本プロセスとしては、「①沈殿分離槽→②接触ばっ気槽→③沈殿槽→④消毒槽」となっています。

 それぞれの役割についてみてみましょう。
①沈殿分離槽」は汚水に含まれる固形の物質を取り除きます。軽い物質は槽の上に溜まり、重い物質は層の下に溜まります。
②接触ばっ気槽」は汚水を微生物の力で浄化します。汚水をエサにするため、微生物は増殖します。増殖しすぎた微生物は沈殿分離層へ送ります。(問題の「はく離汚泥等」に当たる部分です)
③沈殿槽」は「②接触ばっ気槽」の過程により汚れた物質を取り除きます。取り除くことで清浄な処理水を得ます。なお汚れた物質は「②接触ばっ気槽」に送ります。(問題の「沈殿汚泥」に当たる部分です。)

処理対象の人員が大きくなった場合(31人~50人)、沈殿汚泥は「②接触ばっ気槽」ではなく、直接「①沈殿分離槽」に送ります。

④消毒槽」では浄化された処理水を消毒して放流します。

「①沈殿分離槽→②接触ばっ気槽→③沈殿槽→④消毒槽」、この一連の流れを理解しましょう。


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