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かぐや様9話

丁度良い、君に話があるんだ

俺が生徒会にですか?

俺より優秀な人はいっぱい居ると思います。

氷のかぐや姫の事かな?

家柄も才能も俺には無い。
何の取り柄も無い外部生で

それでいい!

我々はこの秀知院という箱庭の中で生きて来た者ばかり
外の世界をフラットの視点で見て来た人材が一人は必要だと思っいてね
是非、君の見識を活用させて欲しい。

さて、今日の活動はこの沼の清掃だ。
排水管が長年詰まっていてね。
ボランティアで何人か手伝っているが
僕らも少しは働いているポーズを見せないと
見栄えが悪いからね。

うわ!マジできたねぇな。

俺なんでこんな事してんだろ?
生徒会の勧誘とか言って体よく掃除を押し付けられただけじゃないか
どうせこの人も、俺の事貧乏人だと見下して!
どうだっていい、どうせ俺が何をしようと何も変わりは・・・

きゃー蝙蝠の死骸が浮いてる~

これに捕まって!

おいおい!言っている場合かよ!
でも俺は泳げないし、誰か泳げる奴助けに入れよ!

誰か!

誰か!

誰か!

引き上げるんだ!

俺は動けなかった・・・

うじうじ言い訳を並べて
考える事を止めていた

家が金持ちとか生まれつき才能があるとか関係無い

動くべき時に動けるか
それが出来る人間は

綺麗だ・・・



彼女の横に立てる人間とはどういう人間なんでしょう?

僕は立てるよ、生徒会長だし

生徒会長か

準備は整った、あとはお前次第だ、四宮



わぁ~
とてもお似合いですわ!
まさに大和撫子、大正ロマンですわ!

そ、そんなに似合ってるかしら?

えぇ、大変お似合いです、かぐや様

びっくりするわ!

如何いたしましたか?かぐや様?
だって、そのメイド服・・・

えぇ、メイドのコスプレです

あいちゃんキャラ作り仕上がってるねぇ
はい、長い時間かけてきっちり仕上げてきました。
非日常感を演出するためにいつもと違う装いで
お客様にドキっとして頂くのがコンセプトですから

わたしにとっては日常感が強くて違う意味でドキっとするわ

あはは、かぐやちゃんマジ意味不!超おもろい!

非日常感!

ほらほらあいちゃん、仕事に戻って~

かぐやさんはこっち~

看板娘という訳ですね



もし仮にこの文化祭で告白するならやっぱり助走、
少し二人で会う時間が欲しいわ、それに

この店はスペースの問題上、お客の前でコーヒーや紅茶を淹れるシステム

注文を取って下げるだけじゃなく、十分会長と接する時間!
この服を至近距離で見せつける時間がある!

ごめんなさいかぐや様、

忙しくなって来たから接客を頼めますか?

あ、はい

お待たせしました!

ご注文をお伺いしま・・・

す・・・

わたしはコーヒーを頂こう、J君は?
あぁ、僕も同じのを

畏まりました、少々お待ちを

中々お目にかかれない素材を使ったラーメンが出ると聞きやってきたが
まさかJ君も来ていたとはね、全く恐れ入るよ

サンちゃんさんこそ、一体何処で情報を仕入れているのやら

ふふふふふふ

えっと、コーヒーを入れさせて頂きます

それが話に聞く宮内庁御用達の秀知院コーヒーか
コーヒーも詳しいんですか?
君のラーメンに対する知識と比べれば素人当然だ
只、これは国賓にも出されるタマヤコーヒー店の真似だ

面倒臭そうな客、ちゃちゃっと済ませて離れよう
では、お淹れします。

君では駄目だ

はい?
駄目とは一体?

済まんが味には妥協出来ないたちでね

あそこのお嬢さんと変わって貰っているかね?

早坂と?

あの子の淹れ方は素晴らしい!
分量、スピード、豆が喜ぶように美しく膨らみ
湯で奇麗な渦を描く様はまるで定規を引いたが如く

あれが一流の仕事だ
慧眼ですね、恐れ入ります。

君から見てどうだね?彼女の仕事は?

はい、ゴミかクズのどちらかです

豆の量が適当、配置も雑、折角の豆が可哀想
まるでカップ麺でも作るかのように適当に湯を入れようとして

ん?合味道かな?w

そういう訳だ、君が淹れてくれるかね?
僕のも頼むよ

わたしの仕事をきちんと評価して頂ける方なら幾らでも
わたしの主人もこうだったら良かったのに

ちょっと待ってください!

確かにわたしはコーヒーの淹れ方に関しては知識はありません
ですが、紅茶か抹茶なら一級品を用意出来ます!

ほう
いやぁ、サンちゃん相手にその啖呵はちょっと
ねぇ、サンちゃんさん。

そこまで言うなら紅茶を一杯頼もうか

暫しお待ちを

会長!

今はこの中年共をギャフンと言わせなきゃ!

どうぞ

先ほどは失礼した

君は紛れも無く一流だ。敬服に値する。

恐れ入ります。

徹底的な熱管理、目的のある道具の扱い
これは!

手のひらの上で踊るようなジャンピング
ゴールデンドロップを絞り出す創意工夫
体に染みついた愛ある仕事、間違いない!これは

恋の味だ!

愛する者により美味しい紅茶を飲んで欲しい!
その為に日々、調整を加え続けた並々ならぬ愛の味!

では、これはずばり!
そう、これはたった一人の為に洗練された一杯
回りくどく純粋な愛情表現!
未だ実らぬ恋の味!
コップ一杯に愛がいっぱい!

今日は本当に来て良かった!

君の恋が実る事を心から祈っているよ
可愛らしい大正娘。

帰って~~~



うん、やはり四宮の紅茶は美味しいな





子安~



優さぁ、さっきから誰を見てるのかな~?

子安つばめだっけ~?
あの人美人だもんね~
優の気持ちも分かるわ~
折角の文化祭!好きな人と一緒に回りたい!
あわよくば告白もしたいけど、その勇気も出ない。

ん~分かる!

本当、良く分かるわ

本当に好きならうじうじしてないで
ちゃっちゃと誘う事ね!

うかうかしてると誰かに持っていかれちゃうわよ

つ、つばめ先輩
優君、どうかした?

うちのクラス、ホラーハウスなんですけど

怖いの好きって聞いて、良かったら・・・

うん!行く行く!


おば、いや、お姉様!

え?何ですか真紀さん!
是非一緒に入りましょう?
きっと絶対楽しいわよ!
ちょ!嫌よ!わたし怖いの苦手で!




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