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理奈さんの弱音

言うは易く行うは難し


分かってはいます。甘えなのは。
でも、最近は歩けないでいる。
熱意が冷めているのが分かる。
わたしは親不孝であり
ほうとう娘でまだ帰られて居ない。

家までの道はイバラの道であり
狭き門なのは理解はしていた。
ランプと火種もあるというのに
歩く事が億劫になってしまっている。

裏切るのは何度目だろう?

感情コントロールが上手く出来ない。
劣化は著しい。もう、わたしは凡人なのが
理解したくは無いし、認めたくない自分が居る。

人として、最低だね。
殆どの人が努力してるというのに
わたしは努力の仕方を今もなお、知らない。

めぐる季節の中、歩いている人は凄い。
わたしの心の中はまだ子供だ。
無邪気に、勝手に、何をやっても出来たのだから
歩き方なんて、勝手に覚えるのだと思っていた。

辛い現実に立ち向かう術も知らない。
本当に子供のようで、今更聞けなくて。

二年前、払った手をまた掴みたいと思った。
それは嘘ではない。
人を見てはいけない、それも知っている。
わたしは愚かにも人を見ていて、無邪気な頃には戻れない。

父に何時も見守られている筈なのに、目を反らす。
彷徨っている間に棘でどんどん歩けなくなるのが分かる。
わたしは無能だ。何の権限も与えられてはいない。
人生を回り道し過ぎた。

知識だけではいけなくて
心がともわないのは無駄であって

新しい事が覚えられないという感覚は
今更になって感じている。
嫌な言い方だけど、みんなこんな感じで育っても
歩けるだけで、わたしなんかよりも何倍も優れてると実感している。

何故、わたしだったのか?
何故、一度、選ばれたのか?
何故、父は救いの手を伸ばしてくれたのか?

タイムリミットまで知っている。
甘えなのも知っている。

もう一度、立つ勇気を下さい!