自宅(建売住宅)の床下に潜って実態を調べた
僕は東京の郊外に2020年に、パワービルダーと呼ばれる会社の新築建売住宅を購入しました。
断熱や気密をしっかりして、快適な環境で暮らしたいと思っている僕は家の床下に潜って状況を確認してみました。
潜っていく
キッチンにある床下収納を取り外すと、床下への入口が現れます。
床下は下記の写真みたいになっていて、配管を壊さないように避けながら匍匐前進とかずり這いで進んでいくことになります。
水回りに謎の穴
まずは、特に気になっていたキッチンと洗面所の配管周りを見に行きました。
するとそこには衝撃の光景。
穴あけミスがあったのか、断熱材と剛床に穴が空いていて、それがそのまま放置されていました😂
換気用のファンを回すと、この穴からどんどん冷たい空気が入ってきています。
配管周りに隙間
配管のために穴が空いているのですが、配管と断熱材の間に隙間が空いたままになっていました
この隙間部分は、断熱も気密もしていないので床下からの熱(冷気)が室内に入ってくる原因になりそうです。
(この施工は一般的らしく、現在の感覚だと手抜きや瑕疵には当たらない気がします)
床下断熱材の緩み
床下には発泡スチロールタイプの断熱材が取り付けられているのですが、取り付けが甘いためか床に密着せずに「カパカパ」している状態でした。
断熱材は、しっかりと床面に密着していないと本来の性能を発揮できないらしいです(ソース未調査)。これも温熱性能を下げる原因となっていると考えました。
現代の建売住宅においては大きな瑕疵とは言い難いような印象を受けます。
浴室下の人通口が塞がれていない
床断熱の住宅でも、浴室部分を床面とフラットにするために、床断熱にせず浴室部分だけを基礎断熱にすることで実現しているようです。ですので、浴室の床下は室内と空気的につながっています。つまり、浴室の床下は外ではなく「室内」です。
浴室の基礎内側には断熱材が施工されていたのですが、浴室と洗面所の境目部分の断熱材(グラスウール)がめくれ上がっていて、大きな穴が空いてもいる状態でした。
また、グラスウールが垂れ下がっているだけなので、換気扇などで空気を座れると、洗面所床下(外)の空気が浴室床下(室内)にどんどん入ってくるような状態です。
さらに浴室周りの基礎パッキン(基礎と土台の木材との間にある黒い部材)が「通気パッキン」となっており、ここからも外の空気が入ってくる状態でした。本来であればここは「気密パッキン」を使って外からの空気の流入を防ぐべきところです。
潜るときの装備について
ちなみに、初めてのときはしっかりとした装備をせずに、服はパジャマ用のスウェットの上にコーナンで買った上下のカッパ、マスクは通常の不織布、靴は普段公園などに履いていく靴、手にはコーナンで買ったゴムグローブを装着して、手持ちのライトを片手に潜っていましたが、装備が不十分でした。
床下はあまりにも埃っぽかったためか、床下に潜った数日後から喉を痛めてしまいました😂
床下に潜るなら防塵マスクのようなしっかりとしたマスクをするのが良いと思います。マスクかなり大事!! 良いマスク必須!!
靴は思いっきり汚れるので、汚れても良い安い靴を履くのが良いと思います。
手持ちのライトはつらいので頭に装備できるライトが良いと思います。できれば予備で別のライトもあると、床下の奥地で電池切れなどが起こったときにも出口まで戻ってこれると思います。
服は胸ポケットがあったり、ベルトに装備をくくりつけられるような作業着(つなぎ)が理想だと思います。床下では手荷物の移動がとにかくつらいので、荷物を身につけられると楽になります。またずり這い中にズボンがずり落ちるとお腹が汚れたりしてつらいです😂
床下を撮影しようとするとiPhoneなどを持ち運びたくなりますが、ポケットがないとつらいです。
床下で作業をしたいときは後頭部を地面につけることになるので、頭にタオルを巻いたりするのが良いようです
後日装備を揃えました
このゴーグルは曇りやすかったので、密閉されないタイプのゴーグルのほうが良かったかもしれません。発泡ウレタンの施工をしないならゴーグルなしでも良いかもしれません。
手に持つ懐中電灯でも床下に潜ることは可能ですが、ヘッドライトタイプの方が活動しやすいです。
床下のホコリを吸うと、状況によっては体調を崩す可能性もあるのである程度しっかりしたマスクで守るほうが無難だと思います。
ワークマンとかで1000円の靴を床下用に買っても良いかもしれませんが、このようなカバーで守るほうが耐久力あるような気がします。
今度は床下で細かいものを持ち運びできるための袋(職人さんがベルトにつけているようなやつ)みたいなのを買おうと思います。
考察
SNSなどでの発信をみていると、このような事例は決して珍しい事例ではないように思いました。
建売住宅でも床に穴が空いている事例や断熱材のめくれに関しては、施工ミスだと思うので引き渡し前などに発見した場合は対処してもらえそうに思います。
しかし、他の事例に関しては「高気密住宅ではないから不備ではない」という感じで建築会社の想定内の施工ではないかという印象です(僕の感想なので根拠はありません)。
こういう部分に無知識で対処すると結露やシロアリのリスクが増えることがあるようです。そういった被害を増幅させないような配慮をしながら隙間を埋めることで、温熱的な快適性を手に入れられる可能性があると考えます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?