◇コラム【日本と世界39】米国人ジャーナリストが話す日本で学んだ17のこと
私が日本に初めて足を踏み入れた時、その効率の良さと社会の秩序に感銘を受けずにはいられませんでした。道路は綺麗(きれい)で、電車は時間通りに走り、人々が静かで礼儀正しいことなどです。日本で生活すれば、日本を訪れるだけでも、人生を変える経験をするでしょう。日本人は私たちに考え方や行動、世界の見方を今一度考えさせてくれます。私が日本で学んだことを紹介します。
【私が学んだこと】
1 日本人はいつだってお返しをする
日本で暮らした経験のある人ならば、お返しの文化を必ず学ぶことです。人間関係を良くしてくれるのが「お返し」の力。
2 何かしてもらったら、次に会った時にお礼を述べる
日本人は感謝の気持を言葉で相手に伝えます。日本特有の世界に誇れる素晴らしい習慣であることに間違いありません。
3 政府によるコントロールが時に上手く機能する
日本政府は、質の高い医療システムを管理しています。そうした水準の医療システムを維持管理することは、民間企業だけでは困難だと思われます。
4 お酒を飲んでも暴力につながらない
日本で酔っ払ったサラリーマンを見ることは多くありますが、暴力を振るったり、喧嘩(けんか)になることは稀です。
5 一般的なマナーを超えた思い遣(や)りの心
知らない人に突然道を尋ねられても、嫌な顔をせず、時には店主が店を離れてまで教えてくれます。この行為は、見返りを期待していることではありません。
6 常に時間を守る
時間を守ることは、他人への敬意を示し、すべての物事をより確実に、効率的に実行しています。
7 他者を自分より優先させる
友だちに一番大きなケーキ、お母さんには一番良い席、写真を撮る時はゲスト(お客様)を真ん中に、日本には人間関係を円滑にするちょっとした方法がたくさんあります。
8 仲間や同僚を除(の)け者にしない
飲み会や集まりは、全員誘うようにして除け者を作りません。人の輪の中に入ることで、多様な価値観を学ぶことができます。
9 他者の所有物を尊重する
道で落とし、どこかに置き忘れても見つかる場合がほとんどです。勝手に持って行かず、道の脇やベンチに置いておきます。そのようなことは、他の国なら考えられないことです。
10 平和という選択肢
日本の子どもたちは、小さい頃から「暴力は間違っている」、「戦争は必要ない」と教えられています。
11図々(ずうずう)しさは悪徳として疎まれる
謙虚であることが美徳とされ、 横入りをせず、不満も言わず列 に並びます。急に怒る運転手、 怒鳴り声を上げる人、威圧的な 態度を取る人、露骨に不機嫌な 人はいません。
12大変に聞き上手である
自分の事ばかり話すのではなく、相手が先に話すように促し、意見を聞く耳を持っています。日本人はディベート(討論)よりも、デスカッション(話し合い)を好みます。
13 民族主義的ではない
誰しも自分の国が1番だと考えています。日本のように多くの物がそろい、世界中から外国人が来る場所で生活すると、自分が「世界最高の国」から来たわけではないと気付きます。
14 ガンバル
英語にはガンバルに相当する言葉がありません。私たちは想像以上に時間やお金、エネルギーを消費した時、すぐに諦めてしまうからです。日本では、最善を尽くして最後までやり遂げることを期待され、皆が頑張るから自分も頑張ります。
15 約束は「必ず果たされる」べきもの
約束を破ることを嫌います。イベントに誘われた時、一旦行くと言えば、雨が降っても行きます。事情があれば、事前に断りの電話をするか、代わりの人を行かせます。
16責任感が強い
サッカー・ワールドカップで、試合後に日本人サポーターが、応援席周辺を掃除して世界中を驚かせました。日本に住んだことがある人なら、さほど驚かないことです。会社の前の歩道、近所の掃除は、責任がなくても自分たちで行ないます。
17 優雅でエレガントな振る舞い
敬意を示すお辞儀など、階層に関係なく皆が優雅に振る舞います。両手で人に物を渡し、笑顔で挨拶をする振る舞いに、上品さ、洗練さを感じます。
( 参考=米国ウェブサイト「ビジネスインサイダー」)
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