買った本と、通読できた本
鳥の会議を70ページくらい読んだ。最後まで読めそう、月の客の売り文句で「通読の呪いを解く」というようなのがあったけれど僕は今通読がしたい。通読できるほうが嬉しいので、この前千葉さんのオーバーヒートも読めて嬉しかったし、ひとりの作家につき一冊は読めるのがあるんじゃないかと思ってこれを買ってみた。町田康がこう、これだけ言っているんだしわけわかんなすぎないんだろう。
次に読むのは多分ハン・ガンのやつだ。表紙がかっこいい。別の、今僕が椅子にもたれかかって、ななめ40度くらいの角度、本の置いてある机を水平線として、から見るとツルッとした表紙がまだらに、なんというか白黒のサーモグラフィーみたいな、鏡の使わないほうみたいな光り方をしていて綺麗。
手づくりのアジールは、もう少し違う気分のときに読む。はじめにこの本を買うことを決めたのだが、帰ってきてみたら小説を読む気分になっていた。電車ではどちらでもなくて、帰ってきたらそんなことはどうにもならないくらい眠いし疲れていて、朝起きたらまだ頭は痛かったが、朝ごはんを食べて鳥の会議を読むことにした。昨日少し立ち読みして、読めそうだと強く思った。
鳥の会議は最後まで読めた。スプートニクの恋人、1Q84の1巻から5巻、ノースライト、元彼の遺言状、と小学生のときの十五少年漂流記は最後まで読めた。村上春樹の二つは大学を出てから、元彼は大学の先輩がおすすめしていて小説というものを読んでみたかったから読んでみた、たしか大学生、ノースライトはそのあと。仙台から高速バスに乗る前にマルゼンで買った。十五少年漂流記は図書室のものではなかった気がするが買ってもらった記憶もない。先生の私物を持ち帰ってきたのかも。あとは、灰谷健次郎の兎の目は小学校の教科書で気になって教科書の分だけだと思うが夢中で読んだ。膝から骨が見えて、みたいな描写が衝撃的だった。いしいしんじのぶらんこのりは、大学受験だか高校受験だかも本番か過去問、模試ではなかった気がする、で読んで、俺泣けちゃってそれどころじゃなかったよって話を友達にした。いしいしんじの本は今度買いたい、代官山の蔦屋でみた食べ物のエッセイは気になったので、小説よりあちらかもしれないがつい昨日見た新作の小説、息がテーマというかキーワードらしい、の表紙が気になった。息のほうはむしろ、ああ息かあと思った。あとあれだ、芥川賞のを一生懸命読み漁ろうとしていたときに、この世の喜びよとコンビニ人間は読めた。このくらいの分量なら読めるかもと思ったが、エレクトリックや荒地の家族は読みきれていない。それで、オーバーヒートは読みきれたのだから嬉しかった。もう読み始めた瞬間に、表紙の好みに合いかた、手触り、文庫本のサイズ感、もろもろのバランスが僕の読みたさにマッチしたのを感じつつ、書き出しも、っていうかまず帯が良過ぎて絶対読めると思った、そのまんま、帯の通りのことが初めの1ページに書いてあって、キターッってなった。
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