毎パソで二連覇した話

※この記事はタイパー Advent Calendar 2023の19日目の記事です。
18日にはTK.Lab.さんの「速度を競わないタイピング勝負のルールを妄想してみる」が投稿されています。
20日にはめたるさんの「競技プレゼンのすゝめ」が投稿されています。


はじめに

こんにちは!星凪/seina(@seri_illust_)です。投稿が遅れてしまいすみません。
今回の記事は今年の毎日パソコン入力コンクール(以下、毎パソ)の予選から全国大会当日の振り返りになっています。
毎パソのホームページのコメントには書けなかった内容もたくさん書いているのでぜひ最後まで読んでみてください!

6月大会(予選)

毎パソ出る?出ない?

実は予選期間が始まるまでは去年優勝できたし、今年は出なくても良いかなと思っていました。私は超負けず嫌いな性格で、一度優勝した部門で負けるのが本当に嫌だし怖かったので出たいけど出たくないという思いでした。
おまけに同い年の波留さんというバケモンタイパーが毎パソに出るという話を聞き、余計に出る気が失せていました。
最終的には仲の良いタイパーの人たちと練習するのが楽しかったので出ることにしました。


練習開始!

申し込みをして早速体験版ではできなかった5分間練習を始めました。
最初はミス規定(ミスを9回以上したら即失格)に引っかかるぼろぼろの結果でした。

初見

しかし、練習をしていくうちに今回の課題文が自分的にかなり打ちやすいと気付き、どんどん記録を伸ばしていきました。
すると、練習三日目にして今までの自己ベスト(1503点)を更新しました。

3日目で自己べ更新

ここまですんなり記録が出ると調子に乗り、「1600点行けるんじゃね?」と思い始めました。
本番直前くらいで1600点出れば良いかなーと思っていたのですが1500点を出した翌日にまさかの1600点が出ました。

初めての1600点

そしてさらにその二日後には1688点まで記録を伸ばし、この時から1700点を目指すようになりました。

1688(急成長)

しかし、期末テスト(6月27日~6月30日、毎パソの最終日は6月30日)が近づいていて塾の時間も増えてなかなか毎パソの練習ができず、1700点を出せないまま予選最終日を迎えてしまいとても悔しかったです。


予選最終日

ついに迎えた予選最終日。
期末テスト最終日なのになぜか夜に塾があり、22時過ぎに帰宅しそこから少しだけ練習をして本番を迎えるという形でした。
さすがにテスト1週間前からは勉強に集中するため、ほとんど練習していませんでした。テストの疲れもあったのか、本番直前の練習でもあまり良い記録が出ず、全国大会は無理かなと少し諦めていました。
Discordでタイパーと通話をしながら本番を迎えました。


いざ本番

直前であまり指が動かなかった不安&緊張で押しつぶされそうでしたが、いざ本番となると普段通りに指が動いて驚きました。いつもよりbackspaceは若干増えたかなと思いましたが、それでも直前とは大違いでした。
そのまま5分間打ち切り、ノーミスなら1600点が出るくらいのところまで打てて驚きました。
本番終了直後は通話していた人に心配されるほど息が上がっていたりテンションがバグっていたりしていましたw
本当にこの予選の練習期間は期末と被っていることもあってとてもストレスがかかり、何度か体調を崩していたのでその期間がやっと終わると思うと嬉しくて仕方がありませんでした。


結果発表

7月11日の正午、ついに6月大会の結果が発表されました。
平日で普通に学校があり、正午丁度に結果を見ることはできなかったものの、4限目の授業が終わった後すぐに結果を確認しました。結果を確認するときも緊張してしまって体中が震えていました。
そして気になる結果は…

全国大会のボーダーが1500超え

なんと1位で予選突破しました。
例のタイパーが練習で1900点とかいう頭のおかしい点数を出していたので、圧倒的な差をつけて1位を取ると勝手に思っていたのでとても驚き、その人に勝ててとても嬉しかったです。(教室で叫びそうになりました)
また、私ともう2人の全国大会出場決定者全員が1500点を超えていて僅差ということも驚き、全国大会2連覇は厳しいかなと思っていました。


全国大会

ルールを見て絶望…

全国大会出場が決まって嬉しかったものの、詳しいルールを見て絶望していました。
今年の全国大会は4年ぶりのオフライン開催で、詳しいルールは
・国立オリンピック記念青少年総合センター 国際会議室にて開催
・公平を期すため、PC(ノート型)、キーボードともに、運営側で用意(東プレ製、PFU製)
・課題文の事前公開なし
というとても厳しいルールでした。
私はオフラインでのタイピング大会に1度しか参加したことがなく、その時もとても緊張して普段の実力が出せなかったので、今年もオンライン開催が良いなと思っていました。
オフライン開催だと、私が普段使用しているノートパソコンのキーボードが使用できず、その時点でかなり不利だったのです。
まだ普段のキーボードが使用できないのは練習すれば良いと思っていたのですが、私の1番の問題点は「課題文の事前公開なし=初見文」という点でした。毎パソを初見でやってみると毎回9ミス以上してしまい、ミスカウント規定に引っかかってしまっていたので、全国大会でもそうなるんじゃないかなと不安だったので、なおさら去年と同じようにオンライン開催になってくれと思っていました。


練習開始…?

全国大会出場が決まって早速練習……していたわけではありませんでした。
予選が終わってからは最近やっていなかったタイピングゲームをずっとプレイしていて、HHKBでの練習から逃げていました。夏休みは時間あるしその辺からHHKBで練習すればいいやと思っていましたが、先延ばしにしていくうちにいつの間にか夏休みが終わっていました。
そろそろ練習しようと思いましたが9月になるとe-typing長文で神ワードの「秋長文」が来ていて、そっちのほうに時間を費やしていくと9月が終わっていました。(長文1000出せたので悔いはないです)
10月は秋長文を打ちすぎた結果手首を痛めてしまい、前半はタイピングそのものがあまりできない状態でした。痛みが引いて少しタイピングをしてみるとWeather Typingのレベルをなぜか更新して選抜入りしてすごく喜びました。毎パソのことは思いっきり忘れていた10月でした。さらに麻雀を初めて時間が溶けていきました。
いよいよ全国大会1か月前になると焦りが出てきて練習をしようと思うものの、11月中旬にはまた期末テストがあるので練習ができず…
期末が終わり気づいたころには11月下旬でした。さすがにまずいと思い練習を始めます。


ようやく練習開始

全国大会まで約2週間くらいの時にようやく練習を始めました。
まずはHHKBに慣れるためにタイプウェルやWeather Typingといったソフトを使用し、ひたすらにタイピングしていました。
少し慣れてきた頃から毎パソホームページにあった過去の課題文を大会と同じように初見で打って練習をしていました。他にもtyperacerの日本語版を使用したり、Weather TypingのCPU戦で95%縛りをつけたりして練習していました。最初はCPULv.6に勝てなかったけれど練習していくうちにLv.7に普通に勝てるようになり、2週間とは思えないほど成長することができました。


全国大会当日

いよいよ全国大会当日。朝起きた時から緊張で震えが止まりませんでした。
集合時間より少し早めの13時20分頃に会場に着きました。
着いた途端に会場の大きさに驚きました。ここまで広い会場でやるとは思っていなかったので余計に緊張し、立つことがしんどいくらい震えていました。
とにかく手を温めることを意識して、初めてカイロを使ったり、売店で温かいお茶を買ったりして手を温めていました。
競技開始までは同じく和文A中学生に出場の波留さん、観戦に来ていたisseiさん、3の倍数さんと話していたので少し緊張が落ち着きました。
その後、集合し競技委員の人から「途中で変なキーを押して入力ができなくなってもそれは自分の実力です」と言われて少し笑いましたw
入口の前にあったHHKBを手に取って席に着きました。


競技開始

本番前に3分間の動作確認&アップ時間があり、そこで練習ができたのですが、練習時間に打つ文章を持っていなかったので、唯一覚えていたe-typing秋長文を打っていました。それから、毎パソは数字が半角だとミス扱いになるので、ちゃんと全角で変換できるのかを確かめていました。
3分間の動作確認が終わり、書見台に課題文が置かれ、ついに本番を迎えました。
今回の課題文は「戦争伝える被爆樹木」でした。
私は数字を打つのが苦手なので、数字が少ない課題文を期待していたのですが、今回の課題文は数字が多くとても苦戦しました。
さらに、一発で変換されない文字がいくつかありました。
「被爆」だと一発目が「被ばく」→ばくが変換されない
「木」だと一発目が気→「き」と打つとスペースキーを4回打たないといけない
「き」と打つのはタイムロスだと感じたので反射的に「もく」と打ってみると一発で変換することができたので途中からは「もく」と打っていました。
そのまま何事もなく競技終了…ではありませんでした。
最後の5秒くらいで文字がずれていることに気づいたのですが、修正できないまま競技が終了してしまい、頭を抱えていました。



表彰式

Weather Typingで対戦(?)をしているうちに表彰式の時間がやってきました。
ミスを修正できなかったのであまり良い記録は期待していませんでした。
数字・記号部門の表彰から始まり、和文の小学生、ついに私が出場した和文A中学生の表彰になりました。
6位の人から順に名前を呼ばれていくという形式でした。
緊張で脈が速くなり、心音がどんどん大きくなっていくのがわかりました。
名前が呼ばれないまま次は2位の発表でした。
ここで名前を呼ばれなければ1位が確定します。
司会の人が呼んだ名前は私ではありませんでした。1位が確定した瞬間、私は緊張の糸が切れるとともに嬉しくて泣きそうになりました。

点数は857でした。思っていたよりもミスが多くて驚きました。
しかし、緊張していたのにも関わらず普段ならミス規定に引っかかってしまうのに本番で引っかからなくてよかったです。



おわりに

以上が私が毎パソで二連覇するまでの道でした。
応援してくださったり支えてくださったタイパーの皆さんがいなければ二連覇は達成できなかったと思います。本当にありがとうございました。
そして、最後まで読んでいただきありがとうございました!









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