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生き直す〜脳内出血を経験して〜


〜はじめに〜
脳梗塞、物忘れ、体の不調、生活に躓きそうなとき、ものを忘れてしまうことがつらい方へ
病気の子供を抱えている保護者の方へ
少しでも心が軽くなるならと思います。

(追記していくかもしれません)

〜目次〜
①はじめに
②脳内出血が起きたときのこと
③回復のスタートに立ち
④現実を受け入れる作業・人と比べる現実
⑤のしかかる現実
⑥仕事を選ぶ
⑦自分の崩壊
⑧小脳だって大切です  
⑨お願い(近くにいる人へ)、鬱にならないために

10.回復後の私が過去を振り返って思うこと・実際何をしたか(入院中)のリハビリ)
11.   退院後のリハビリ(運等機能・生命活動のリハビ)
12.リハビリのバランス、生きることのバランス(リハビリ中、常に忘れないでいてほしいこと)
13.自分自身と外界を考慮する意識、脳の分離の機能

なぜ書こうと思ったのか

2022年、66歳で父が脳梗塞で倒れました。
梗塞が起こった状況を含め、色々思うことがあり
また、回復期のいろいろな問題を目にし、その病気をした父を見る周りにいる人間の存在のありがたさに情けなさ。色々、過去が思い出され、身動きが取れなくなりました。本当に、体が動かなくなったのです、克服したけれど、経験したものは消し去ることはできないのだと痛感しました。
情けなさに関しては、私だから感じる感情かもしれません。

父を見て、そしてその父に関わる家族をみて、蓋をしていた、私の、あのときの感情が湧いてくる、そんなことってあるんだな、もうはるか昔のことなのに。
だからこそ、
13歳のときの、自分の脳内出血後のことを思い出し(いや、正確には忘れたことはありませんけども)、そして、
生き直すことの、喜び・苦痛、抱えていく体の不調、リハビリとして何を続けたのか、何を感じて生きてきたかについて書こうと思いました。

ほとんどすべての人にとって、10〜20代は人生で一番元気な時期。だからこその、周りと比べてしまい、プレッシャー、自己否定、そんな感情を抱えて生きてきました。
その年齢で、感じることは変わってくる。
だから、参考にならないかもしれないけれど。
これは、13歳から抱えてきた思いです。すこし興味を持っていただけれると幸いです。

薬剤師を仕事として選び、なることができた奇跡。足し算、引き算、マイナスにプラスの概念がわからなくなっても…決めたことに突き進んだのはなぜなのか?(本当になぜなんでしょうね?)

うつにもパニック障害にもなりました、今振り返ると、そう診断されても仕方ない環境で生きてきましたし、まぁでも、今からは、一般的に過酷と言われている状況にぶつかっても、その病気にはならないなとも思います。(なりそうになることは未だにあるんですけどね。仕事とか家族との関係とかでですが)
周りの人が楽そうに見えた時期があったのも事実です。でも、その考え方自体、不必要なものだと分かるまで時間もかかりました。

さて、なぜ私の頭の血管が切れたのか?ですが、
それは、生まれつきの奇形、AVM(脳動静脈奇形)だったからなんです。血管が切れるまで、自分にその奇形を見つけるチャンスがなかったんですね。
★AVM(Arteriovenous Malformation): 脳動静脈奇形:極めて稀な病気だそうです。退院後(14歳のとき)OPしてくださった医師に聞いたのは10万人に1人だとか。(0.001%:なにそれ?→その確率に当たるってなかなかすごい経験です)
で、実際に出血して、亡くなる方が多いわけだから、普通に生活出来る迄になる人間は更に少ないわけです。なんて私はミラクルの上に生きているのでしょうか?

その時住んでいた市の人口が10万ちょっと、ってことは、そうそう近くにお手本はいないってことね〜なんてそれを聞いたとき思った覚えがあります。

運良く、倒れたあとすぐ発見してもらい、腕のいい脳外科医にOPしてもらえたから、私は、ここにいるんです。

今の私は、幸運が重なって生きているわけです。とはいえ、生きていることがラッキーだと思えたのは最近なんですけどね。

そして、

今子供さんが病気のリハビリ中だったり、闘病中の親御さんに伝えたいこと。


多分、本人は病気の後遺症を含め、現実に対処することは上手に出来ています。現実に向き合い柔軟に対応しています。子供の対応力はすごいです。
何が辛いかって、一番つらいのは、親兄弟の哀れみの目。親の嘆きが、伝染してくること。気をかけてくれるのはありがたいですよ、でもね、時々それは足枷なんです。生き直そうとするエネルギーをその感情の対処に使わないといけないこと、これはかなり要らないの負の事象。大丈夫なんです、子供はとても柔軟です。現実の中で自分を変えていけます。病気する前に戻ることはできなくても、それ以上のものを、生き直す過程で得ているはずです。
できれば、出来るようになったことを肯定してあげてください。今生きている事実を肯定してあげてください。

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