ごはんですよ

ここ最近,ごはんですよが比較的好きです.私はよく,卵一個ぶんのスクランブルエッグ,2本のウインナー,拳ぐらいの量の千切りキャベツをおかずとして,朝ごはんなり昼ごはんなりを食べます.卵はスーパーに売っている一番安いもの,ウインナーはそこそこ質の良いものを1kg単位で買いためたもの,キャベツはすでに刻んであるものを買って使っています.そのおかずの量と質は,私が2年をかけてたどり着いた,最低限の満足を得るためのベストメンバーであり,これまでもこれからも,私の健康とお財布を守っていくことでしょう.しかし私も人間ですから,毎日一定の量で満足はできませんし,時にはご飯の味を変えたいなぁと思うこともあります.食は体ですから,無駄に我慢をすると生活の不利益につながります.例えば,途中でお腹が空いたり,食べるかどうか迷って食べないことにした韓国海苔が頭から離れないなどです.30円程度の韓国海苔に頭を占拠されるというのは,駆け出し魔術師の催眠術にかかるRPGのザコキャラみたいで恥ずかしいです.しかし,だからといって,30円程度と毎食韓国海苔をつけていたら,心が贅沢に慣れてしまいます.300日韓国海苔を食べていたら,それだけで9000円です.そのぐらいという人もいるかもしれませんが,これは単なる一例であって,私たちの日常というのは想像するよりたくさん,小さい贅沢で損をしていると思います.自販機やコンビニでお菓子,飲み物を買わないというだけで,年に数万円は浮きます.週の外食を1回減らすだけで,月に4000円儲かります.そういうことです.私は軽い贅沢に慣れたくはないのです.話を戻したいと思います.私は,朝ごはんの時に,少しのご飯を残しておかずが先に逝ってしまう問題に悩まされていたのです.だからと言って毎食韓国海苔を食べてはいけない.その解決策として見つけたのが,ごはんですよです.スーパーの海苔コーナーで数分韓国海苔を買うか迷った後,後ろを振り向いたら,そいつは陳列されていました.私がおりますよという具合に.私がごはんですよを最後に食べたのはもう5年ほど前でした.見た瞬間,私の舌がごはんですよを求めて乾き出しました.そのまま勢いで購入して,帰って麻婆豆腐と一緒に食べました.ここで気づいて欲しいのは,主菜として麻婆豆腐があったのに,わざわざごはんですよのためにご飯を残したということです.どれだけ私がそれに心を囚われてしまっていたのかわかるでしょう.なんにせよ,それは丁度良い塩気となぜかご飯に合ってしまう甘みを持っていて,夕飯を食べ終わった後も私はおやつ代わりにそれを舐め続けていました.それからおよそ1週間ほど経ちましたが,私はご飯に少しの余りができると,毎回それをプラスのおかずとして使います.結構な頻度で使っていますが,まだ80%ぐらいは残っています.韓国海苔は食事のたびに100%なくなってしまうので,これは大幅なコストの削減と言えます.財務長官もびっくり.こうして私の,小さな贅沢をぶっ潰すという信念は無事守られたのでした.

小さな贅沢を無理に潰す毎日を過ごしていると,時々じぶんはこんなに無理をして,一体なんの特をしているんだろうと思うことがあります.値引きされていないからお肉を買わなかったり,三ツ矢より30円安いサイダーを買ったり,すごく惨めに感じられます.でも,私の講座のお金は10万円を下回ったことがありませんし,最新の機器も普通に一括で買えます.惨めさの代わりにそういう安心を得られるなら,こういう人生でも良いかなという気がします.いつかくるであろうタイミングのためにたくさん備えるというのが私という人間の性なのでしょう.

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