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VRChatの自作ゲームワールドで大会を運営した (その2)
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VRChatの自作ゲームワールドで大会を運営した (その2)

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この記事は「ョョョねこ Advent Calendar 2021」1日目の記事です。

ご無沙汰しております!
自作ゲームワールドの大会運営ノウハウネタについて、第3回の大会後から書こう書こうと思っていたのですが、ずっと先延ばしにしてきました。

何か理由がないと書かなさそうだったからか、せぷねこやのねこの1匹が「カレンダー立てたから、はやく書くねこ!」とせかしてきたため、この記事を書くことになりました。

自作ゲームワールド / 大会概要

最初に、私はリズムゲームが楽しめるVRChatワールド「RESONARK」の制作に携わっています。

また、このワールドや周辺のコミュニティを盛り上げるために、不定期で、先述のゲームワールドの大会を企画, 運営しています。

今回の記事では、この大会「RESONARK Championship」についてのお話しをします。

これまでの経緯としては、2020年6月に第1回大会、同年10月に第2回大会、そして2021年9月に第3回大会が行われました。

今回の記事の内容は、3回ほどゲームワールドの大会を運営してきての知見共有になります。

※ なお、第1回大会の企画意図や後日談は以下の記事にまとまっています。

※ 大会の公式サイトは下記となります。興味があれば覗いてみてください。

記事の構成

最新の第3回大会を行ったことで得たノウハウを数項目にわけてご紹介できたらと思います。
今後、VRChatメタバースでオンラインイベントを開催したい方などの助けになれればうれしいです。

紹介したいノウハウは以下の通りです。

1. 得意な人が得意なことをできるようにしたほうがいい
2. 必要な人に必要なことを伝えたほうがいい
3. 自動化できることはしたほうが楽

得意な人が得意なことをできるようにしたほうがいい

これは主催を含め、イベントに携わる人全体に言えることかなと思います。

並行タスクで発生する問題

第3回大会を開催する前に、これまでの大会の運営を振り返る機会がありました。
そこで、自分の課題として、並行タスクが多く、ヒューマンエラーが発生しがちであったり、個々のタスクのクオリティを上げられなかったことがありました。

具体的には、下記のようなタスクを並行して処理しなければなりませんでした。

・司会, インタビュアー
・解説
・得点集計
・選手の誘導
・配信技術 (音声や画面の合成. 切替)

(上記タスクを並行することで発生するヒューマンエラーの例: 得点集計をしながら画面と音声の切替をする必要があったが、画面だけ切替を忘れてしまう など)

今回の大会では、今まで自分が持っていたタスクの一部を他の方にお願いし、これまでより運営の細部をブラッシュアップすることにしました。
運営3回目ということもあり、目指すべきクオリティアップの方向性が見えていたためです。

タスクを切り分ける

そこで、配信の経験が豊富であった方にお声掛けをして「配信技術」といった、これまで私が担当していたタスクをお願いすることにしました。

1人で持っていたタスクを複数人に分けることで新たに発生する問題もありましたが、細部のブラッシュアップは間違いなく行われたと思います。

スクリーンショット 2021-11-28 145805

例えば、今回の配信から、上の画像のように「選手のアバター + 手元 + 得点」をわかりやすい形で配信画面に載せることにしました。

複数人でタスクを分散させることによって、個々人の作業に余裕が生まれたためこのような表現ができるようになっています。

主催として、他の人にお願いするときの注意点

ここまでで「タスクを他の人にお願いして、分散させるメリット」を紹介しましたが、何でもお願いしてしまえばいいというものではないと思っています。

特に小規模チームで運営するイベントの主催を行う場合は、ある程度全体を見る必要がでてきます。お願いをすることで見えなくなる部分もあるはずです。

人にお願いしたいタスクはいったん自分でやってみて、(やってみることができない場合も、可能な限りワークフローの想像をして)お願いする方針をとった方が、思わぬ場所での破綻などを回避できるかと思います。

スタッフ個々人が、個々のタスクに集中できる環境を作れるといいですね。

必要な人に必要なことを伝えたほうがいい

自分以外のスタッフがいるイベントを主催するときに、どう「やってもらいたいこと」を伝えるかに付随する問題です。

ドキュメントの簡略化

第3回大会では、大会に携わるスタッフに提示するドキュメント(大会の流れやワークフローを示すもの)を可能な限り簡略化する方針で動きました。

具体的には、下記のように変わりました。

【Before: 第2回大会まで】

スクリーンショット 2021-11-28 165959

【After: 第3回大会】

スクリーンショット 2021-11-28 042515

これまでのドキュメントは、Google Docs (Wordみたいなの)の1ファイルに全体の流れを文章として書く形でまとめられていました。
結果「主催として全体を見たときの流れを、スタッフにそのまま渡していた」ため、スタッフは自分にとっていらない場所を読み飛ばす必要がありました。

主催目線では情報がそろっているように見えますが、ドキュメントの目的としては「大会スタッフに(なるべく負担なく)動いていただくこと」になるため、目的から遠ざかってしまっているかもしれません。

読み飛ばしのコストを抑えるため、今回のドキュメントでは、フローチャート形式をとりました。
全体の流れと並行して、縦列を見れば自分の動きがわかるようになっているので、これまでと比べて情報の処理が楽になったのではないかと思われます。

役割分担

イベント運営では、スタッフごとの役割をある程度区切った方が効率的に動けると思います。
そのため、必要ない情報まで過剰に伝えてしまうことはないはずです。

かといって情報を伝えなさすぎるのも問題であるため、役割分担によって負担を減らすことを念頭におきながら(本当に伝わっているか、情報が過剰でないか適宜コミュニケーションをとりつつ)運用していく体制を作れればいいのかなと思っています。

スタッフに情報を過不足なく伝えられるといいかもしれません。

自動化できることはしたほうが楽

自動化すると作業に余裕が生まれます。ここからは、今回の大会で行った自動化をいくつか紹介します。

カメラワーク自動化

第3回大会の開催時点では、それまでの大会時点で使えなかったUnityの機能(→ カメラワークを楽に制御できる「Cinemachine」)を使えるようになっていたため、その機能を使って作業の効率化を図ることができました。

大会の中で、試合をしない待機用インスタンスで選手に対してインタビューをする場面がありました。

インタビューはインタビュアーがVRChatを操作して、画面に選手を映しながら行う必要があります。
ただし、インタビュアー側がVRChatのUIをOFFにして、カメラを選手に向けて...とあれこれ作業をしていると、無駄な時間が発生してしまいます。

そこで、CinemachineとUdonを活用し、簡単なショートカットキー(ctrl+[任意の大文字]とか)でカメラをセットアップ, アングル変更をしてくれるようなギミックを組みました。

動画のギミックでは、インタビューカメラのON OFF, アングル選択をキーボードのみで完結するようにしています。

(何とは言いませんが、本日もありがとうございます)

Google Spreadsheetによるスライド編集

Webサービスを使ってワークフローの一部を自動化することもひとつの手です。

スクリーンショット 2021-11-28 162425

↓ Google Spreadsheetを編集したタイミングでスライド側に情報が送られる ↓

スクリーンショット 2021-11-28 162551

今回、Google Spreadsheetを使ってスライドを編集するシステムを強化したりもしました。こうすることで、得点集計スタッフが得点を入れるだけで、スライドに得点情報が掲載されるため、転記や余計なコミュニケーションの必要がなくなります。

自動化の妥当性を考慮する

もちろん、過度に自動化することはありませんが、できるだけイベント当日の進行が円滑にできるよう、コスパを考えつつ事前に仕込みをしておけると、当日楽になる(&いらない作業が発生せず、ヒューマンエラーを防止できる)かもしれません。

コスパを考えつつ自動化を行っていきましょう。

まとめ

ということで、3項目に分けてこれまでのRESONARK大会で得られたノウハウをまとめました!

これまで技術的な面を中心に書いてきましたが、やはり参加者, 視聴者, スタッフの皆さんがいてこそのイベントです。参画する人が楽しめる場を作ることを第一に目指していければと思います。

ということで、また機会があればよろしくですねこ~


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ねこです! VRとDesktopで遊べるリズムゲーム「RESONARK」シリーズを作っています。