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背負い心地の良いリュックってどんなことだろう…

こんにちは。
背負いのテツです。

普段はバッグのOEM製造メーカーの企画営業をしています。 その傍ら、リュックの背負い心地や使いやすさを研究開発、製品化する自社企画プロジェクトに取り組んでいます。

今回は、日常使いのリュックの背負い心地の良さについて考えていることをまとめてみました。

体に負担を感じにくいもの

“背負心地が良い”というのは、感じ方に個人差はありますが、重い荷物を背負っていても体に負担を感じにくいものということになるのではないでしょうか。

  • 背負っていて肩とか腰が痛くならないような体にフィットしたもの

  • 背負い部分(ショルダーハーネス)が肩に食い込まない

  • 体が触れる部分が汗をかいても不快ではない

  • 歩いている時にリュック自体が動かないもの

  • そもそも荷物の重さを感じにくい

などが挙げられます。

特徴

それらにあてはまるリュックの特徴を考えてみたいと思います。

  • 背中に沿うように、曲線的なフォルムであったり、背負いも腕から脇にかけて弧を描いていたり体全体で背負えるフォルム

  • クッション性があり肉厚な芯材を用いている

  • 背負いや背面が通気性や速乾性があるメッシュなどの素材を使っている

  • チェストベルトがついている

  • 荷室の背面側、上部に荷物が入れられる収納がある(体から遠いところほど重さを感じます)

こういった特徴のリュックを探していくと登山用のリュックにたどり着きます。

リュックと体の間に空気が通る隙間が有りつつ、荷物が底にたまらないように上部に荷物が入れられて、それでいて重さを感じにくいように背負いがしっかりした素材でチェストベルトやウエストベルトを付けて安定して背負えるようになっています。
ただ、日常使いにこれら全部乗せしてしまうと過剰なので取捨選択が必要です。
アウトドアブランドだとこのような突き詰めたリュックもやりつつ、負担を軽減するノウハウをタウンユースに落とし込んだリュックを数多く展開していますのでいくつか調べてみることにしました。

背負いのテツ独断と偏見で調べてみる

お店で手に取ったり、使ってみたことがある背負いのテツ的名作リュック12選て調査してみました。
製品ごとのレビューはおこがましいので項目別に集計してその特徴や傾向をみてみることにします

フォルム

どのモデルも程度の差はあれ背負ったときにフィットするよう弧を描いています。底が腰に合わせてカーブしていたり、横から見たときに背中に合わせて曲線的になっていたり・・・ 

背面と体に隙間をつくって通気性を良くする仕様のものはありませんでした。見た目のやりすぎ感と体から離れがちなのでチェストベルトやウエストベルト必須であまりタウンユース向きではないのかなと思います。
また、登山用だと背面の長さを体型に合わせて調整出来るものもあります。こちらもさすがに付いているものは有りませんでした。

背面の素材

意外とナイロン素材もゼロではなかったですが、ハイテク素材(メッシュではないスムースな肌触りの吸汗速乾タイプの素材)が多かったです。Wラッセルメッシュは穴の開いたメッシュでよく巷で見かけるアレです。このタイプも見た目では分かりにくいですが高機能なタイプもあったりします。メッシュだとスポーティ感出るのかなといった印象です。

背負上部の調整の有無

肩の部分に調整カンがついているかも調べました。これを短めにするとリュックと肩の隙間が無くなるので体に近い位置で背負うことができ、背中とか腰の負担減りそうです。

赤部分の隙間が少なくなると背負い心地が更に変わります


チェストベルトの有無

7割強ついてました。付いてない型はビジネス向けのリュックだったので、有るとスポーツ、アウトドア寄りの見え方という判断をされているのかなと思います。
付けると付けないではかなり体感変わるので個人的にはマスト仕様です。外せるタイプがほとんどなので使う人が購入後選択すれば良いので付いていて全く困らないと思います。

リュック上部のポケット

使い勝手の良いポケットなので財布とかスマホとかよく使うものを入れるのでかさばりがちです。背負い心地と関係なさそうですが、このポケットを使うとリュック上部に重さがかかり体の近くで重さを感じるため、背負い心地が軽く感じるポイントだと考えています。こちらも7割近く付いていました。(どちらかというと背負ったまま使える利便性がメインでしょうが…)

背負いの芯

背負いに使っている芯材は厚みやら硬さやら材質やら多岐に渡るので上手く分類出来ませんでした。厚くてシッカリしたものほどアウトドア感が強めになります。薄くて固めも中々な使い心地ですが、沢山モノを詰めると心許ない気もするし、どちらかというとスッキリした見た目を重視して使われているといった印象です。


まとめ

ビジネス向けだと極力シンプルで最低限芯材がしっかりしたもの、アウトドア寄りだと肩の調整カンも付いて背負いの芯材も厚くなって…肩周りがゴツくみえるものが多くなっています。

結構普通の結論に落ち着いた気がしますが、いろいろな要素の組み合わせ担ってくるので背負い心地だけ考えても、自分にとってちょうど良いバランスのリュックを見つけるのって本当に難しいと思います。
アウトドアブランド以外にも名作が沢山あるのですべて網羅するのはほぼ無理ですが、気になったものはこれからもどんどん手にとって調べてみたいと思います。


Ben|Rucksack


そんな事を考えつつ、私達の開発したリュックは、
なるべくアウトドアぽさをなくしつつ必要な機能を残し背負い心地の良さが出ることを目標にしています。
極力見た目シンプルにしつつ芯材の厚さやチェストベルトで背負い心地を担保するようにしています。肩部分の調整は有れば尚良しだったかもしれませんが見た目のシンプルさと使い勝手を優先しました。

また、素材もメッシュほどスポーツぽくなく、あまりハイテク感が無い割に吸汗速乾、抗菌防臭機能がついたカノコ地を選びました。カノコもポロシャツで多いのでスポーツといえばスポーツなのですが、メイン素材との相性も考慮し判断しました。
リュック上部にポケットは付けませんでした。これはメイン収納の出し入れに干渉しやすくなるからです。また横から見たとき上部がつぶれてくれるフォルムにしたいとも考えました。


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