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オウンドメディアでブランディング。オウンドメディアを運営する目的は何?

こんにちは、ここ最近は連載の様な形でオウンドメディアを利用したコンテンツマーケティングについてご紹介していますね。それはオウンドメディアやコンテンツマーケティングというものが非常に奥が深い物で、上手に使えば企業にとって非常にメリットの多いマーケティング手法となるのですが、それがなかなかうまくいかないと言う企業も多い為、オウンドメディアを運営するときの方向性だけでも示せればと考えたからです。
というのも、近年多くの企業が、自社メディアとしてオウンドメディアを立ちあげ、それを利用したコンテンツマーケティングに取り組むといった事例が多く見られます。その中にはもちろん予想以上の大きな反響・効果を生み出しているものがあると聞いたことがあるのではないでしょうか。しかし一方では、コンテンツ作りを頑張っているのに思ったような成果が得られず、現場が疲弊してしまっているというケースも非常に多く見られます。
こういった成功と失敗の違いはどこにあるのか?オウンドメディアを運営するにあたって迷走しない為にはどうしたらいいのか?という事は皆さんとても気になる物ですよね。
そこで今回は、コンテンツマーケティングを運営するときに迷走しない為に必要な『運営前に自社で考えておく事』やユーザーとの関係性等、オウンドメディアで失敗しない為のポイントをご紹介したいと思います。

■目次

・オウンドメディアは『長い目』で!会社の理解が必要
・あなたの運営するオウンドメディアの目的を考えよう
・オウンドメディアのアプローチ手法を考えてみよう
・顧客のニーズに沿ったコンテンツ作りを
・オウンドメディアを通じてブランドを作る

■オウンドメディアは『長い目』で!会社の理解が必要

オウンドメディアを成功に導くためにはまず『会社の理解』を得て、『長い目』でメディアを育てていくと言う意識がとても重要になってきます。他の記事でもご紹介していますが、オウンドメディアは即時的な成果を望むタイプの物ではなく、潜在ニーズを掘り起こす目的で運営する物といことを頭においておきましょう。
「会社の理解とは?」といった声がありそうなのでこの辺りを少し詳しく紹介しておきましょう。『会社の理解』とは具体的に言うと、

オウンドメディアの運営にはそのメディアの運営を許容し、後押ししてくれる社内体制を用意する

という社内体制の事です。オウンドメディアの運営には「やる気のある担当者」がいることは当たり前ですが、その担当者を信頼して任せてあげられる上司など社内の体制が非常に重要になります。それは、オウンドメディアはそのメディアの特性上『成果が目に見えにくい』物で、長期的な取組みを前提にしたものだからという理由です。
実際に、オウンドメディアはKPI(重要業績評価指標)を設定して追っていく事もとても難しいものです。企業としてオウンドメディアを運営をする場合、どうしても数値目標等明確な指標を作り運営したいものというのは理解できますが、オウンドメディアの特性上そういった明確な数字目標は定めない方が良いです。運営上の目標としては「コンテンツの品質を保つ事」や「ネガティブなコメントがつかない」などメディアの質を保つことを目標にすることが良いでしょう。
このように即自的な成果を求めない形でオウンドメディアの運営をする場合、担当者を信頼して任せてあげる事や、オウンドメディアの運営を許容し後押しする社内体制がとても重要です。もちろんそのメディアによって会社に副次的効果が現れた場合、しっかりと評価してあげる事も大切ですね。

■あなたの運営するオウンドメディアの目的を考えよう

企業がオウンドメディアを運営するときに重要なのは自社のコンテンツを「誰に届けたいのか?」という事とそのコンテンツを届ける目的を考えることがとても重要になってきます。オウンドメディアは自由に情報発信ができユーザーともコミュニケーションできるものですが、目的やユーザーの課題へのアプローチが間違っていれば適切なマーケティング手段としては成り立ちません。あなたのオウンドメディアの目的がユーザーの課題に適しているのかは、オウンドメディアをスタートする前に考えておく必要のあるポイントです。
以下に大きく4つに分類した目的と、そのKPI例を設定してみたので参考にしてみてください。

■『購入・入会』を目的とする

企業が販売する商品の購入やサービスへの入会増加を目的としてオウンドメディアの運営を行うことは増えています。ユーザーの課題を自社の商品やサービスがどのように解決できるのか等、コンテンツ作りは比較的に容易です。

▼目的:企業が販売する商品の購入や、運営するサービスへの会員獲得が目的
▼KPIの例:販売個数、新規会員数、退会率の減少率、会員の継続率、PV、UUなど

■『採用』を目的とする

新規採用を目的としてオウンドメディアをスタートする企業が増加しています。採用目的の場合、SNSを利用した拡散も非常に重要になります。

▼目的:中途採用・自社採用を問わず自社の採用につなげたい
▼KPIの例:応募人数、採用コスト、説明会参加人数、PV、UUなど

■『新規リード獲得』を目的とする

BtoBにおけるリードの獲得はビジネス展示会やイベントなど様々な企業が集まる場所で行うのが主流でした。しかし近年ではマーケティングコストが低いことや継続的にリード獲得が望める事からオウンドメディアを利用する企業が増加しています。

▼目的:見込み客を増やしたい。新規リードを獲得したい
▼KPIの例:問合せ数、パンフレット請求数、メルマガ会員数、PV、UUなど

■『企業ブランディング』を目的とする

一方的な『売込み型』と言われるマーケティング手法は近年顧客の気分を害する結果になる事もあります。オウンドメディアは顧客に合わせて適切なタイミングで適切なコンテンツを届ける事が出来るので顧客をファン化することもでき、企業のブランド作りに有効です。

▼目的:企業の認知度を上げたい。ブランド価値を上げたい。自社のファンを増やしたい
▼KPIの例:SNSのシェア数、コメントの数、PV、UUなど

■オウンドメディアのアプローチ手法を考えてみよう

次にオウンドメディアを運営する上での目的別のユーザーへのアプローチ手法について考えてみましょう。オウンドメディアを使ってユーザーにアプローチする際には、最終的にユーザーの直接的な購買を目的とするマーケティング的なアプローチと企業の認知度や想起の拡大、ファンの獲得などを目的とするブランディング的なアプローチに分けられます。
マーケティング的なアプローチは皆さんもわかりやすいと思いますが、自社の製品やサービスで課題を解決できるであろうユーザーを自社のオウンドメディアに誘導し、最終的に製品の購入やサービスの導入をしてもらうことを目的としたものです。最近、ECサイトなどを開設する際にオウンドメディアも同時に開設する企業も多いですが、そういった事例はどちらかというとこちらに分類できますね。
それに対してブランディングを目的としたアプローチは「この企業と言えば○○!」といったように企業やブランドの認知、ファンの獲得のために情報を発信する物です。このアプローチ方法は直接的に製品やサービスの売買を目的とせず、より多くの人に自社の認知や想起の拡大を目的としてコンテンツの配信を行います。その為、即時的な成果はあまり見込めない手法ですが、一度ブランドとして認知されてしまえば他社との比較をされることも減り、価格競争に巻き込まれる事も少なくなる事や、継続顧客を獲得しやすくなるなどのメリットがあります。

■アプローチ手法の違いをご紹介

ユーザーへのアプローチには大きく分けて二つの種類があるのはわかっていただけましたね。ここでは簡単な例をご紹介してみましょう。
例えば「肌荒れ」の悩みを持ったユーザーにアプローチすることを考えてみてください。

▼マーケティング的アプローチ

「肌荒れ」の悩みを持ったユーザーには「皮膚科」や「スキンケアクリーム」といった商品やサービスはすぐに結びつきますよね。この場合「肌荒れ 対策」等のキーワードで検索したユーザーに対して直接的な解決策を提示することが可能です。

▼ブランディング的アプローチ

「肌荒れ」の悩みを持ったユーザーに「スポーツジム」のサービスを訴求したいときはどうでしょうか?スポーツジムが肌荒れ治療に直接的な解決策を提供するのは難しいですよね。その場合、「肌荒れには適度の運動と適度な睡眠」等と運動の必要性から訴求する必要があります。

上記の様に自社のサービス・製品がユーザーの課題に結びついている場合にはマーケティング的なアプローチは有効ですが、そうではない場合には企業やサービスのブランディング的なコンテンツ配信が必要になるのです。オウンドメディアは自社サービスとユーザーの結びつきを大切にして発信するコンテンツの『方向性』を見失わないことが重要です。

このようにオウンドメディアをスタートするときに設定した目的によってユーザーへのアプローチ手法も全く異なります。その為、オウンドメディアの運営をスタートする際には、運営の目的をはっきりとさせる必要があります。オウンドメディアの運営を途中で投げ出してしまう事例の多くがこの目的が曖昧になっており、抽象的なコンテンツ配信となってしまったり、方向性を見失ってしまう事が原因という場合が多く見られます。

■顧客のニーズに沿ったコンテンツ作りを

オウンドメディアを運営する上での目的が固まったら、次にどのようなコンテンツを配信するのか具体的に施策を考える必要があります。ここで考えておく必要があるのは顧客ニーズに沿ったコンテンツつくりを心がける必要があるという事です。しかし顧客ニーズには『顕在ニーズ』と『潜在ニーズ』の二つがあり、それぞれのニーズを持ったユーザーによって配信すべきコンテンツの内容が違います。顧客ニーズの違いは以前記事にした「オウンドメディアの運用で獲得できる潜在顧客層とは?」で触れていますのでこちらもご覧ください。

▼顕在ニーズを持ったユーザーに対する内容

既にニーズが顕在化しているユーザーは、企業のサービスや製品に何らかの興味を持った状態でサイトに訪れますね。その場合、実際にそのサービスを導入した時にどのようなメリットがあったのかなどの導入事例や製品の使用シーンなどを掲載することで、ユーザーの関心や課題の解決策を提示することが良いでしょう。

▼潜在ニーズを持ったユーザーに対する内容

まだニーズが顕在化しておらず潜在ニーズの状態のユーザーへは、自社のサービス・製品がどのようなメリットがあるのか等、将来的にユーザーが課題にぶつかった時にその必要性を感じてもらえるようなコンテンツを作り、自社やサービスに興味を持ってもらえるように導きましょう
オウンドメディアはこのように目的を明確に固め、どのようなニーズ(課題)を持ったユーザーにどういった手法を使って自社のサービスや製品を訴求するのかしっかりと考えてコンテンツ作りをする必要があります。

■オウンドメディアを通じてブランドを作る

それでは最後にオウンドメディアを通じた自社のブランディングに関することについてご紹介したいと思います。
企業における『ブランド』とは、広告、ウェブサイト、メールマガジン、イベント、商品の購入、アフターサポート等、ユーザーと企業のすべての接点における体験の総和から作り上げられると言われます。一方的になりがちな『売込み型マーケティング』が限界と言われている昨今では、ユーザーのニーズに合わせてタイミング良く適切なコンテンツを提供することが求められており、それがユーザーのファン化に繋がるとも言われています。オウンドメディアにおけるコンテンツマーケティングでは主に「認知⇒理解⇒興味⇒信頼⇒試用」といった接触ポイントにて、ブランド価値が高められます。
また、オウンドメディアだからこそできる事は、コンテンツを通して業界の課題を指摘したり、業界のあるべき姿を発信しユーザーの発想を高め、自社のビジョンに共感を持ってもらうことも可能な事です。様々な『モノ』が溢れかえっている現代では、商品のアピールだけで『モノ』を売るのは難しい時代です。自社の考えとして「こうあるべきだ」「こうしていきたい」といったビジョンを発信することで、ユーザーと高いレベルでのつながりを作る事もでき、それが将来的なブランディングにも繋がっていきます。

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