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小アルカナの規則性について。

こんばんは。
今回のnoteは、題名の通りタロットについてです。
ただ、全く初心者の方には飛ばし過ぎた内容なので、以下の知識があり自分なりに疑問を抱いている方に向けた内容になっています。

このnoteは

・小アルカナが何であるか知っている。
・各スート(エレメント)の違いが解る。
・西洋占星術の天体の名前を知っている。
・生命の木とタロットの関連を知っている。

という皆さまに向けたものになっています。

また、トートタロットもウエイト版タロットも、同じ意味を持っているという前提で書いています。その理由は後ほど述べるとしまして

説明は要らんので各カードに割り当てられてるコトだけ知りたいんじゃ!という方は下記の★カードの要素★からお読み下さい。

小アルカナには一定の規則がある。

小アルカナは「絵の象徴をふくらませて読み取る」方が多いかと思いますが、実はキッチリとした規則性を持っています。

・エレメント(火・水・風・地)
・各カードが持つ天体
・各カードが持つ星座
・各カードの数字=生命の木のセフィロト

1枚のカードに実はこれだけ「確実な」情報が入っています。ここをしっかり押さえることで、明後日の方向を読まなくなります。

あてはめられているエレメント


エレメントについては殆どの方は既にご存知かと。

ワンド=火(太陽・木星)
カップ=水(火星・火星)
ソード=風(土星・水星)
ペンタクル(ディスク)=地(金星・月)

( )内の天体は、そのエレメントを構成している天体。

あてはめられている天体

これはタロットの本などでは「デカン」という区分で表記されているので、西洋占星術を学ばれた方なら「ああ、あのデカンね」と思われる方も多いかと。

、、、違います。
違うんだよおおおお!

私も最初は勘違いしてたのよ!
じっさい本でもそう説明されてたし。

でも正しくは
西洋占星術の基礎となっているエッセンシャルディグニティ表のフェイス(face)が、0~9度ずつ、牡羊座からそのまんま当てはめられています。

表とはコレですが

ギャアアアアという悲鳴が聞こえてきそうです。
解り辛いよね、、、。

暗記しようとしても、何のコッチャで頭が爆発してしまうので

土星→木星→火星→太陽→金星→水星→月

この順番をまずは覚えて下さい。
大きい天体から小さい天体への順番。

あてはめられている星座

ワンド2~4 牡羊座
ワンド5~7 獅子座
ワンド8~10 射手座

カップ2~4 蟹座
カップ5~7 蠍座
カップ8~10 魚座

ソード2~4 天秤座
ソード5~7 水瓶座
ソード8~10 双子座

ペンタクル(ディスク)2~4 山羊座
ペンタクル(〃)5~7 牡牛座
ペンタクル(〃)8~10 乙女座

一見ランダムに見えますが、エレメントの始まりはいつも活動宮(牡羊座・蟹座・天秤座・山羊座)だと覚えるとラクです。

本では獅子座からの始まりで、クロウリー自身が「全ては太陽を支配天体に持つ獅子座から始まる」と話していますが、コレはとても矛盾している話しで、、、まあ今は割愛。

あてはめられているセフィロト

セフィロトとは生命の木の番号の場所です。
この番号をそのまま各カードに当てはめるのですが
この番号にも天体の意味があります。

2 コクマー(獣帯)
3 ビナー(土星)
4 ケセド(木星)
5 ゲプラー(火星)
6 ティファレト(太陽)
7 ネツァク(金星)
8 ホド(水星)
9 イェソド(月)
10 マルクト(地球・地)


全てを説明したいのですが膨大なことになってしまうので、今回のnoteでは簡単に各カードに当てはめられている要素を書き記していきます。

★各カードの要素★

ワンド2~10

ワンド2 火 牡羊座 火星 コクマー
ワンド3 火 牡羊座 太陽 ビナー
ワンド4 火 牡羊座 金星 ケセド
ワンド5 火 獅子座 土星 ゲプラー
ワンド6 火 獅子座 木星 ティファレト
ワンド7 火 獅子座 火星 ネツアク
ワンド8 火 射手座 水星 ホド
ワンド9 火 射手座 月 イェソド
ワンド10 火 射手座 土星 マルクト


カップ2~10

カップ2 水 蟹座 金星 コクマー
カップ3 水 蟹座 水星 ビナー
カップ4 水 蟹座 月 ケセド
カップ5 水 蠍座 火星 ゲプラー
カップ6 水 蠍座 太陽 ティファレト
カップ7 水 蠍座 金星 ネツアク
カップ8 水 魚座 土星 ホド
カップ9 水 魚座 木星 イェソド
カップ10 水 魚座 火星 マルクト


ソード2~10

ソード2 風 天秤座 月 コクマー
ソード3 風 天秤座 土星 ビナー
ソード4 風 天秤座 木星 ケセド
ソード5 風 みずがめ座 金星 ゲプラー
ソード6 風 みずがめ座 月 ティファレト
ソード7 風 みずがめ座 土星 ネツァク
ソード8 風 双子座 木星 ホド
ソード9 風 双子座 火星 イェソド
ソード10 風 双子座 太陽 マルクト


ペンタクル(ディスク)2~10

ペンタクル2 地 山羊座 木星 コクマー
ペンタクル3 地 山羊座 火星 ホド
ペンタクル4 地 山羊座 太陽 ケセド
ペンタクル5 地 牡牛座 水星 ゲプラー
ペンタクル6 地 牡牛座 月 ティファレト
ペンタクル7 地 牡牛座 土星 ネツアク
ペンタクル8 地 乙女座 太陽 ホド
ペンタクル9 地 乙女座 金星 イェソド
ペンタクル10 地 乙女座 水星 マルクト


この仕組みはクロウリーやウエイトが考えたものでは無い。

この仕組みは、フツーに本を読めば出てきます。

それもクロウリーやウエイトの本ではなく、タロットの歴史を紐ほどいていくことで、出てくるものなのです。

では、この基礎を構成したのは誰かというと、クロウリーやウエイトより一世代前の方です。この世代で既に小アルカナの規則性は確立されていました。

では、なぜクロウリーやウエイトが「わざと難しく」書き改めているのか、というと、、、

わかりやすく伝えたら価値にならない。

なので、この規則性はクロウリーやウエイトの本を読んでも出てきません。むしろ本来持っている小アルカナの規則性を無いように表現しています。

クロウリーやウエイトが台頭した18世紀はオカルトブームで、魔術に占い神話に宗教格言なんでもござれな時代。

そんな中で「日常を占うこと」は下世話で知能の低いくだらない人種「女性」がすることだという風潮がありました。

博学雑学知識も豊富な「男性」は、そのような小さなことに興味を持つものではなく、より哲学的・技術的なものを複雑化させ「魔術(占い)」とすることで「組織」と「階級」を作り、他者との差別化を図ろうとします。

クロウリーもウエイトも、すでに出来上がっていたタロットの規則性を、いかに高尚でかつオリジナリティ溢れるものに仕立て直すか。

で、東洋も西洋もギリシャ神話も神々の伝説も、とにかく入れまくった結果がアレですわ。コレですわ。

もちろん、そういうのが好きな方は全てを学べば良いでしょうし、私のように「そもそも論」が好きな人は基礎の基礎をシンプルに学べば良いと思います。

秘密の教義を守るためにワザと不可解にしてある、という見解もありますが、、、

そもそも黄金の夜明け団の教義を白昼に晒したのがクロウリー。

黄金の夜明け団と深い関わりのある薔薇の十字軍の経典をモロ書き写して出版しちゃったのがウエイト。

何のために?
自分のために。

私はタロットカードを否定したいんじゃ無いのよ。

この知識を持っている人も持っていない人も
カードから何かを読む事が出来るし
それが不思議と当たる

これは事実。

私はただ誰かのエゴを有り難がって
勉強しようとは思わんだけ。

まとめ

具体的な読み方は別投稿するとして、、、

今回のnoteは以下の書籍を参考にしました。
時系列を追っていくのは複数本同時進行がベスト!
よぼよぼお婆ちゃんすぐ忘れちゃうからのう、、、

・タロット大全
・トートの書
・トートタロット入門(ヘイズ中村)
・ユリイカ タロットの世界

この小アルカナの規則性は、秘儀奥義でも隠されたものでもなんでもなく、少し調べると普通に出てきます。ネットでも本でも。

今回書き出した「規則性」はカードの一片に過ぎず、更にここに生命の木の配置とパスに当てはめられた大アルカナがあり、また西洋占星術の仕組みも加わり、更に奥深いものになっていきます。沼です沼。

ちなみに生命の木講座はテレーマさんの伊泉龍一先生の動画講座がお勧めです!いっけん雑談が多めな伊泉先生ですが、最後にちゃんと伏線回収してくれるのはサスガです。

さてさて、次は小アルカナの規則性を用いて、じっさいに小アルカナを引いて読んでいきたいと思います。コレが驚くほど繋がっていて面白い(はず)!唸るしかない(はず)!!
マテ次号!

★★★

ハアハア、、、
また長くなってしまった。
3,400文字だぜ、、、

私は「ん?デカンデカンゆーとるけど、これディグニティ表のフェースじゃね?」という疑問からドドドドドドドドドドドドと重箱の隅をつつきまくり、、、。

この気力をもっと有効活用できないものか、、、。

それでは、また~!!
エリ

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