日常

こんばんは。仙水の狸です。

いつもこのnoteでは日頃の苦悩や葛藤ばかりを記しているので、たまには何でもない日常の事でも書いてみようかなと思います。

昨日は休みで特に何も予定がなかったので、ふらっと河川敷へ散歩をしに行きました。

梅雨の時期には珍しく快晴。16時過ぎに家を出たので、気温も丁度良く最高の散歩日和。河川敷をぶらぶらと歩きました。

河川敷には野球場があるのですが、そこでは5歳くらいの男の子とお父さんであろう人がキャッチボールをしていました。どう見ても明らかにサイズの合っていない、大き過ぎるグローブを着けて一生懸命にボールを投げる男の子。自分が立っている場所よりもだいぶ手前にゆっくりと落ちて、そのままぼてぼてと転がってくるボールを拾うお父さん。

お父さんが男の子に一生懸命投げ方の指導をしていましたが、野球経験者の私からするとお父さんの投げ方も完全に野球未経験者の人の投げ方でした。
私が行って指導してあげようかなと一瞬頭を過ぎりましたが、この幸せ過ぎる空間をぶち壊すような野暮な事をする訳にはいかないと思いやめておきました。
よく判断を間違う私ですが、きっとこの判断は正解だったのだろうと思います。

そのまま休憩がてら河川敷の草っ原に座り、遠目からその微笑ましい光景を眺めているとどこか懐かしい気持ちになりました。

私も昔はよく父ちゃんとキャッチボールをしたなぁと。

私の父も野球未経験者だったので、周りから見たらきっとこんな感じだったのだろうなと河川敷でキャッチボールをする親子を勝手に自分の幼き頃と重ねながら見ていました。
あの頃の父はまだ幼き私に対してどんな事を想っていたのでしょうか。

久しぶりに父ちゃんとキャッチボールをしてみたくなりました。

私の父は昔から何より子どもの事を優先する人でした。私は小1から高3まで野球をやっていたのですが、父はその間ほぼ全ての試合を観に来てくれていました。
正直当時はそれが当たり前だと思っていたし何ならプレッシャーになるから嫌だなと思う事もあったけれど、今考えると忙しい仕事を調整してまで毎回必ず自分の試合を観に来てくれた父には感謝しかありません。

1つ後悔している事があります。

それは私が高校生の時、
父に対して「もう野球の試合は観に来ないで欲しい」と言ってしまったことです。

私は小中とずっとレギュラーだったのですが高校に入りなかなか試合に出られない日々が続きました。それでも父はいつもと変わらず試合を観に来てくれていて。
私としてはそんな自分の状況が凄く情けないし申し訳ないと思い言った言葉でした。

ただ私がその言葉を言った時の父の顔が凄く寂しそうだった事を未だに覚えています。


ごめんよ、父ちゃん。


将来いつかもし自分に子どもが出来た時は、私の父や母のように何より子どもの事を優先する親になりたいと思います。
私はそんな父や母の元に産まれてすごく幸せだったので。


そろそろ河川敷でキャッチボールをする親子からキモがられそうだったので、流石に散歩を再開する事にしました。そこから約5km。ただ河川敷をぼちぼちと歩きました。

河川敷はあまり人も多くないので好きです。
上京して10年。未だ人の多さに慣れません。
恐らく今後も一生慣れることはありませんし慣れたいとも思いません。
なるべく人の少ない所で、ゆったりまったり過ごしたいです。ほのぼのと落ち着いて。

帰りのバスの中で、くるりの「loveless」という曲を聴きました。
私はくるりというアーティストの曲が好きでよく聴いているのですが、この曲はくるりの曲の中でも特に好きな1曲です。

この曲を聴いていると、何気ない日常の素晴らしさを再確認することができます。
そして慌ただしく過ぎていく、東京での生活の中で感じる焦りや不安から一気に解放してくれる感じもします。

この曲の中に
「悩みはつきないな。でもそれくらいの方が君の気持ちが全部わかるんだ」

という歌詞があります。

私は物事に対して考え過ぎたり悩み過ぎたりすることがよくあります。
そんな自分のことをあまり好きではないし、もっと物事を楽観的に捉えることが出来たらどれだけ楽だろうか、と日々思います。

ただこの曲を聴いて、そんな自分の事を少しくらいは肯定してあげたいなという気持ちになりました。

こんなにも厚かましさみたいな物が一切無く人の気持ちに寄り添う事が出来る歌詞や曲を作れる岸田さんはやっぱり天才だ。

最近人から相談される事があったのですが、私はその悩んでいる人に対して大丈夫とか、心配ないよとか、何の解決にもならない様なありきたりな事しか言えませんでした。
その人の悩みを聞いた時、凄くその気持ちが分かったし共感も出来たのに。
なんの力にもなってあげられなかった自分がすごく情けなかった。

いつか頑張れとか負けるなとかだけじゃなくその人の気持ちに寄り添ってあげることで、勇気付けられる様な人間になりたいですね。

https://youtu.be/RxtqWiKt8Lc


では長々と失礼致しました。

貴重な時間を使って読んで下さり有難うございます。御世話様でした。

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