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唐長さんとのモノづくり#1

モノづくりをはじめて20年近く(まだ20年?)経ちました。
図案家が描かれたモノを帯に、自分で図案を制作した帯に、人間国宝の作品を図案、そして帯にしたこともあります。

わたしが制作する帯の『作楽』シリーズもあったりと、いずれ何本の帯をつくったか?数えてみたいですが、結構の数の帯を制作してきました。その中でも、この唐長さんとコラボでするモノづくりは、ちょっと特別な位置づけです。

唐長は1624(寛永元)年創業され、江戸時代から唯一途絶えることなく続く、唐紙屋。文様が彫られた板木を使って、和紙に色をのせる唐紙は襖や壁紙に用いられ、現在まで桂離宮、二条城といった歴史的な建造物には、唐長の唐紙が受け継がれています。

唐長の文様は約650。
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わたしが唐長文様で制作している帯や着物は、南蛮七宝や輪宝文を含めて約10柄。650柄すべてが帯や着物に合うかどうか分かりませんが、まだまだほんの一部。

20年近く前、このモノづくりに関わるにあたり、唐長の当主からは『色んな柄に手を出すよりも、まずはこの柄のみから。というように一柄を徹底してモノづくりをした方が良いわ。薄く広くなんか、面白くない。』ということを言って下さいました。

そのため、その時から今までも、モノづくりの中心は南蛮七宝文様。そこから少しずつ文様を増やし(年に1,2柄くらい)、モノづくりの中心を広げて行くように濃いモノづくりを進めています。

目で見た文様をそのまま帯にするだけでなく、
どうやって唐紙がつくられるのか?
どんなところに使われて、どんな風に見えるのか?
その文様の歴史的な流れ、文様の意味や願い、祈りが込められていること。

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⇒ https://www.youtube.com/watch?time_continue=2&v=_MMt_p8E9Ao

唐紙⇒帯の設計のモノづくりをするときは、ここを最大限意識しています。

類似デザインの帯や着物はありますが、モノづくりへのこだわり、本物の追求は真似できない部分ですので、いつまでも大事にしていきたい部分です。

この次、唐長#2では、少し具体的にモノづくりを。。。

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