ディレクターって何する人?

こんにちは。商学部13卒のMです。
私はプロモーション業界で企画制作のディレクターをしています。こう言われて「あーあの仕事ね〜」と分かる人はあまり多くないかと思います。
知人に説明する際には「得意先企業の商品やサービスのキャンペーンや景品、ポスターとかを作ったりしているよ」と説明します。ただ、そうするとデザイナーだと思われることが多いのですが、違うんです。
実際、この記事を依頼された時も「デザインや出版の仕事を紹介したいんだよね」と言われましたが、私はデザインの仕事も出版の仕事もしていません。ごめんね。笑
しかし読者の中には、高校時代に「みんな進学するから受験するかー」的なノリで早稲田に進学し、「なんかクリエイティブっぽいことで就職したいなー」って感じで就活する人もいるかと思います。美術系以外の専攻でクリエイティブに携わりたい人にはディレクターという職種が一番現実的だと思うので、この記事では私が担っているディレクターという仕事についてお話しできればと思います。(業界によってディレクターの扱いは違うのでご容赦ください。)

何も出来ないけど何でも出来る

ディレクターとして依頼される仕事は多岐に渡ります。ポスターのデザイン作ってと言われることもあれば、料理のレシピ考えてと言われることもあれば、キャンペーンの企画をしてほしいと言われることもあります。何作ればいいかから考えてと言われることもあります。
一見バラバラに見えますが目的は共通しています。得意先のメリットになるように商品やサービスを生活者に認知してもらったり購入してもらったりすることです。
そのためにポスターやらレシピやらキャンペーンやら作らないといけないのですが、各分野の専門知識が乏しい私1人では何一つとして作ることが出来ないのです。そこで私がディレクターとしてすることは「得意な人にお願いする」ことです。

スライド1

具体的には

①依頼内容を整理して要件定義をする
②必要な役割を洗い出しプランナーやデザイナー等、その案件に合う人をアサインする。(その人たちをスタッフと呼びます。)
③予算とスケジュールの調整をする
④決めた予算とスケジュールに乗るように進行管理を行う
⑤納品物のクオリティチェック

というのが基本的なやることです。(①に辿り着くために競合コンペに参加したり、自主提案をしたりというのも多いです。)
私が特に好きなのは②と④です。情報を共有しながらスタッフと「こんな風にしたら素敵じゃない?もっとこうしたら良くなりそう!」と前向きな会話ができると楽しいですし、だんだん形になっていくのはワクワク感と達成感があります。

大切なのは受け入れ力

この仕事をするのに一番大切なのは「受け入れ力」じゃないかと思っています。
一つは相手を受け入れることです。
得意先の意見を受け入れることが大切というのは分かると思います。一方で同じくらい大切なのはスタッフの意見を受け入れることです。自分の意見を一方的に伝えて動いてもらうのではなく、専門知識を持ったスタッフの意見にも耳を傾け受け入れて、より得意先の要望を叶えて良いものにする道を探すべきです。よく社内で「スタッフを使う」という表現をするディレクターが多いですが個人的にはモヤっとします。ディレクターの方がスタッフより立場は上ですが人間として上なわけではないですから、対等に意見を交し合える関係性を作るのもディレクターの仕事です。相手を尊重することでパフォーマンスを最大化することができるのです。

もう一つは知識を受け入れることです。
私が社会人になって8年ですが(早い、、、)その間にガラケーはほぼ淘汰され、SNSも進化し、印刷物は減りデジタルソリューションがどんどん進化しています。本当にどんどん進化するので案件が来るたびに新しい知識が必要になりますが、「私やったことないし、、、」なんて言っていたら何も進みません。分からなければ調べる、自分にとって慣れないものでも一旦受け入れて進めながら自分のものにしていく。そういう姿勢もプロモーションの世界では必要だと思います。

やりがいで仕事を選ばない方が良い

ここまでディレクターの仕事を偉そうに紹介してきましたが、やりがいがあって楽しい案件ばかりじゃないです。
めちゃくちゃなスケジュールや予算を課されて寝れない日が続くこともあるし、大人の事情で当初の意図とは全く違うものになってしまうこともあるし、理不尽な要求をされてもグッとこらえてやり過ごさなきゃいけない時もあるし、単純にムカつく奴もたくさんいます。
この仕事のやりがいは?と聞かれたら、「自分の携わったものが世に出た時」「自分の企画が好評だった時」みたいなことを言うと思いますが、上述のように嫌なこともたくさんあるので、やりがいだけでは多分続けられないんじゃないかと思います。

私がとても共感した言葉を一つご紹介します。

仕事は作業や。

せやから、自分が仕事で幸せになりたかったら、自分が一番好きな「作業」を選ばんとあかん。
どんだけでも続けられる一番好きな「作業」を仕事にするんや。
それが仕事の正しい選び方や。

出典:水野敬也『夢をかなえるゾウ』飛鳥新社(2007)

やりがいだけで仕事を続けられるなら、同じ案件に携わっている別の職種でも良いということになります。営業でもスタッフでも得意先側でも同じやりがいを感じられると思いますが、私はディレクターが良いです。それはディレクターがやるべき作業(上述①〜⑤で説明した仕事内容)が好きなのだと思います。好きなことだから嫌なことがあっても頑張れるし、続けられるのです。やりがいというのは頑張って続けた後に勝手に付いて来るものです。
だから、「たくさんの人に影響を与えられる仕事!」とか「人の役に立つ仕事!」とかやりがい基準で探すより、自分が好きな作業基準で探す方が自分に向いている仕事に近づけるんじゃないでしょうか?
ちなみに、私は小さい時から図工が好きだったのでものづくりの仕事がしたくて、でも1人で黙々とやるよりも文化祭のようなみんなで協力することも好きだなーという理由から今の仕事に就きました。

では末筆になりますが、みなさんが頑張って続けられる仕事に就けるように陰ながら応援しています!

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