日本の未来をデザインする〜国家公務員という仕事について〜

0.はじめに

こんにちは!2013年基幹理工学部卒業及び2015年基幹理工学研究科修了のY.Sです。現在6年目の国家公務員として働いています。

皆さんの卒業後の進路は大企業、中小企業、ベンチャーやNPOなど様々な選択肢があると思います。それを選ぶにあたって公務員特に国家公務員の仕事とはどういうものか私の思うところをご紹介できたらと思います。

私自身、就活の時は様々な企業を受け、大いに迷い、公務員という選択肢が出たのも実際に就活を開始してからでした。

今回のNoteでは、そういう私の就活時の考えや実際に就職してからの経験を、1.なぜ国家公務員を選んだか、2.国家公務員の仕事内容という項目で紹介できたらと思います。

1.なぜ国家公務員を選んだか

私の就活の話をまずさせて頂くと、学部・修士といわゆる理系で、学部ではエンジンの軸の基礎研究、修士では、マッハ5で飛ぶ航空機(今の旅客機の5倍くらい)のエンジンをJAXAと共同研究していました。その中で研究者として学問を追求するよりも、研究成果を社会に還元することが重要だと思い、そのような仕事がしたいと思いました。かなり漠然とした「やりたいこと」を具体化する中で真っ先に思いついたのは、メーカー・商社・コンサル・ITなど先端技術に関するビジネスを通じ、社会を豊かにすることでした。しかし、就活をしていく中で、様々な企業や先輩たちの話を聞く中で

① 自分は一企業ではなく、もっと多くの人、日本全体が豊かになってほしい

② 社会の役に立つ研究はビジネスだけでなく、例えば防災などの、ビジネスになっていないけれど人々の役に立っている領域も含まれること。そういう領域も仕事の対象にしたい

ということが自分の「やりたいこと」の条件だと気がつきました。

これをもう少し一般化すると、①特定の人たちだけでなく、日本全ての人を対象にすること、②市場で解決できる領域だけでなく、市場が成り立たない領域に光を当てること、ということになり、これはまさに国家公務員という仕事でした。

また、元来、色々な人と物事を進めていくことが好きだったことと興味関心の幅が広かったこともあり、自分の性格にも合っていると感じたことも国家公務員を選んだ理由です。

2.国家公務員の仕事内容

 (1)国家公務員のミッション

 国家公務員は、所属する省庁があり、基本的には所属省庁や関連する地方機関で働くことになります。約2年で部署異動があるので、今までと異なる分野のことを担当し、幅広い知見が得られます。それがメリットでもあり、デメリットでもあります。私も理系ですが、法律の立案や改正作業を担当し、一から法律のことを学びました。

 また、人事交流や省庁の縦割りをなくすために他省庁や民間企業に出向して働くこともあります。

 日本には1府12省庁の中央省庁があり、それぞれ所管している業界が異なりますが、共通しているのは、国民の生命、財産を守ることがミッションであることです。

(2)国家公務員の魅力

 2つ紹介します。1つめは実行まで責任を持つ仕事であることです。社会課題について利害を考えず純粋に向き合い解決策まで考えられる仕事はそう多くありません。そして、何より実行までうつす、言うだけ・提案するだけでなく実際に政策という形で行動まで起こし責任を負うことができるのが国家公務員の仕事の魅力だと思います。実行手段も様々です。

税、法律、予算、他国との協定といった、調整コストの大きい分効果が大きい、国ならではの政策手段。

それよりはもう少し調整コストが少ない、優れた取組の表彰、委員会で方向性をまとめるなどの手段でも課題に貢献することができます。(ただし、いずれも幅広い関係者との議論や調整が必要です。)

 2つめは周りの人たちです。同じ省内の人はもちろん、仕事や研修を通し、他省庁、関係機関、企業の人と知り合うことになります。自分の省庁だけでなく、様々な社会課題について情報のアンテナを広げることができるのは、国家公務員だからこそだと思います。(省庁に入って驚いたのは、所管する業界への関与の度合いや関わり方は省庁それぞれに異なるため、省庁ごとに性格が異なることでした。)

日本の様々な課題について、表も裏も両方知った上で実際に取り組んでいる人たちの話はとても面白いです。その一方で、政府の所管していない領域はないので、(例え関与が少なくとも、一応所管は決まっています)どんなニュースでも、そのニュースの内容について必死に働いているであろう同期や知り合いの方々の姿が目に浮かび、時に嬉しくもあり、時に悲しくなります。(最近ではコロナで厚労省の方々・・・) そういうのを含め、モチベーション次第で日本全体の情報が入ってくるのは個人的には魅力だと思います。

以上、私の仕事選びと仕事の魅力について簡単に触れました。

3.就活生に向けて最後に

当たり前ですが、就活で今後のキャリアが全て決まるわけではありません。どんどん社会の変化が激しくなってきており、就職して違うと思えば、転職をすることも1つの考えです。

ただし、学生から社会人になるにあたって、何が自分の軸か何を自分が大切にするかと考えることは、今後キャリアを築く上でとても重要です。(社会人になってから変わることも十分にありますが、選択をする今この瞬間の自分に向き合って決めることは後々考えが変わってもきっと財産になるはず)

そのためには、自らのことを知ることはもちろん、色々な人の話を聞くことが重要だと思います。その際は、ホームページで書いてあるような仕事の表面上の話だけではなく、もっと踏み込んだ話(働いている人のライフスタイルやどこにモチベーションがあるかなど)ができる方が絶対良いです。私のこの投稿もあくまで一意見で、国家公務員でも考えは全然違うと思います。

でも踏み込んだ話って、なかなかしづらいですよね。その点この稲門会は全く利害関係はないので、踏み込んだ話を聞きやすいと思います。

是非先輩たちを自分の将来のために使ってください。

私自身も何か不明点、質問あれば出来る限り答えたいと思います。

最後までお読み頂きありがとうございました。少しでもお役に立てれば幸いです。

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