Seven Sins of Quantitative Investing

計量投資における7つのよくある間違いについて議論したもの。

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  1. 生存バイアス: 倒産、上場廃止、買収などにより投資ユニバースから除外された銘柄を考慮せず、現在生き残っている企業のみでバックテストを行うこと。

  2. 先行バイアス: バックテスト時点では入手できなかった情報を使用すること。財務諸表の報告遅延や修正、分割調整後の価格の使用などが該当。

  3. ストーリーテリングの罪: バックテストで見つけたパターンを説明できるからといって、それが将来のパフォーマンスを保証するものではない。

  4. データマイニングとデータスヌーピングバイアス: インサンプルデータで完璧に適合するパターンやルールを過度に探し求めること。

  5. シグナル減衰と売買回転: シグナルの減衰が早いほど高い売買回転率が必要となり、取引コストが増加する。

  6. 外れ値: 外れ値はデータエラーや特定のイベントによって発生する可能性があり、適切な処理が必要。

  7. 非対称パターンと空売りコスト: ファクターのペイオフパターンは非対称であることが多く、空売りコストや空売り規制を考慮する必要がある。

これらのバイアスを避けるためには、以下のような対策が有効です。

  • Point-in-Time (PIT) データの使用: 各時点において実際に利用可能だったデータを使用する。

  • データの適切な遅延処理: PITデータがない場合は、保守的にデータを遅延させる。

  • 分割調整の慎重な使用: 分割調整後の価格を使用すると、先行バイアスが生じる可能性があるため注意が必要。

  • 直感に反する結果の再検討: バックテスト結果が直感に反する場合は、バイアスの影響を疑う。

  • 実取引での検証: バックテスト結果と実際のパフォーマンスを比較し、モデルの有効性を確認する。

  • 外れ値の適切な処理: 外れ値はトリミング、打ち切り、ウィンザー化などの手法で処理する。

  • データ正規化: ランキング変換やZスコア変換など、適切な方法でデータを正規化する。

  • 空売りコストと規制の考慮: 空売りコストや規制を考慮し、現実的なポートフォリオを構築する。

  • 分散投資: 過度に集中投資せず、分散投資を心がける。

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