Seven Sins of Quantitative Investing
計量投資における7つのよくある間違いについて議論したもの。
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生存バイアス: 倒産、上場廃止、買収などにより投資ユニバースから除外された銘柄を考慮せず、現在生き残っている企業のみでバックテストを行うこと。
先行バイアス: バックテスト時点では入手できなかった情報を使用すること。財務諸表の報告遅延や修正、分割調整後の価格の使用などが該当。
ストーリーテリングの罪: バックテストで見つけたパターンを説明できるからといって、それが将来のパフォーマンスを保証するものではない。
データマイニングとデータスヌーピングバイアス: インサンプルデータで完璧に適合するパターンやルールを過度に探し求めること。
シグナル減衰と売買回転: シグナルの減衰が早いほど高い売買回転率が必要となり、取引コストが増加する。
外れ値: 外れ値はデータエラーや特定のイベントによって発生する可能性があり、適切な処理が必要。
非対称パターンと空売りコスト: ファクターのペイオフパターンは非対称であることが多く、空売りコストや空売り規制を考慮する必要がある。
これらのバイアスを避けるためには、以下のような対策が有効です。
Point-in-Time (PIT) データの使用: 各時点において実際に利用可能だったデータを使用する。
データの適切な遅延処理: PITデータがない場合は、保守的にデータを遅延させる。
分割調整の慎重な使用: 分割調整後の価格を使用すると、先行バイアスが生じる可能性があるため注意が必要。
直感に反する結果の再検討: バックテスト結果が直感に反する場合は、バイアスの影響を疑う。
実取引での検証: バックテスト結果と実際のパフォーマンスを比較し、モデルの有効性を確認する。
外れ値の適切な処理: 外れ値はトリミング、打ち切り、ウィンザー化などの手法で処理する。
データ正規化: ランキング変換やZスコア変換など、適切な方法でデータを正規化する。
空売りコストと規制の考慮: 空売りコストや規制を考慮し、現実的なポートフォリオを構築する。
分散投資: 過度に集中投資せず、分散投資を心がける。
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