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(米国株式市場7月12〜16日)今週の合戦の振り返り!代表株価指数が全て下落で緊張感の走る市場。エネルギーセクターは絶不調。FRBパウエル議長の議会証言後にVIX上昇。長期金利は1.3%台を維持。来週決算はIBM、KO、VZ、JNJ、AXP、NFLX、DHR。


おはようございます。一週間お疲れ様でした。

今週の合戦(米国株式市場)の振り返りをします。

先週の合戦については以下↓↓↓



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どうも、秀次郎(@hidejiromoney)です。今週の週報は私がまとめていきます。昨夜は「明日は俺の担当か・・・」と憂鬱で寝れませんでした。それではいきましょう。

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1. 今週の合戦の要約


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・代表株価指数が総じて下落、ナスダック、ラッセル2000が大きく下落。(金融・不動産セクターが市場を牽引、エネルギーセクターは大きく下落)
・現在の米国株式相場ステータスは「Uptrend Under Pressure(上昇相場頭打ち)」。警戒感高まる市場、ポジションを増やせない局面。
・FRBは量的緩和の縮小はまだ先との見解を示す。一時的な高インフレという認識にも変化なし。
・ブレークイーブンインフレ率は今週一時上昇するも結果的に横ばい。10年債利回りは1.3%台を継続、一時は2月以来の1.2%台へ突入。
・VIXは上昇傾向。先週に比してアクティブファンドのリスクテイクする動きは拡大、レバレッジをかける動きも見られる。
・来週はIBM、コカコーラ、ベライゾン、ジョンソンエンドジョンソン、アメリカンエクスプレスなど老舗大型銘柄の決算が続く(ネットフリックス、ダナハー、スナップチャットなども)。本格的な決算シーズン到来。市場参加者の現在の動きは決算前の様子見ムードである可能性もあり。

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2. 代表株価指数動向(&強気相場 or 弱気相場判定)

□ 各株価指数の動き


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今週は代表指数が総じて下落です。8月のジャクソンホール会合を前にテーパリング、利上げなど様々な憶測が飛び交う不安定な市場でした。

ラッセル2000は、先週に引き続き下落。今週は-5.12%です。小型株には厳しい環境が続きます。


(ダウ、S&P500、NASDAQの直近1ヶ月の動き)

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7月初旬の上昇を解消しにいく動きが見て取れます。FRBパウエル議長の発言(後述)により、テーパリングが後ろ倒しになる可能性が高くなったこともあり、まだ暫くは(8月中旬くらいまでは)再度の上昇を見込む観測も少なくありません。10年債利回りも1.3%台で落ち着いています。

ただし、次の項目で解説するオニール流の株式市場の状況判断についてはステータスが「Uptrend Under Pressure(上昇相場頭打ち)」です。15日の木曜日までは「Confirmed Uptrend(確固たる上昇相場)」でしたが格下げです。


□ 現在は強気相場?弱気相場?

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累積売り抜け日はS&P500が6(先週比+2)、NASDAQは3(先週比+1)。S&P500は一週間の内3日が売り抜け日でした。大きな下落にはなっていません。ステータスは上述しましたが、「Uptrend Under Pressure(上昇相場頭打ち)」となっています。積極的に買いにいく場面ではありません。市場参加者が減少しています。


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(売り抜け日カウント数とは?)

前日比で0.2%以上のマイナスを前日以上の出来高ともなって記録した日を「売り抜け日」とカウント。4-5週間で4-5日あれば天井から下落の可能性あり。2-3週間という短期間で売抜日が4日ある場合も注意が必要。

「フォロースルー日」を迎えたらカウントはリセット。「フォロースルー日」は下落局面で前日比プラスで引けた日から4-7営業日後に出来高を伴って大幅に上昇した日のことを指す。また、カウントから25営業日経過後にも消滅する。

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3.セクター別(1week)

□ S&P500


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NVDA-9.24%, AMZN-3.92%, FB-2.64%, TSLA-1.94%


□ セクターETF騰落率 Highlight(1week)


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・(エネルギー)XOP-12.32%, XLE-7.89%
・(ヘルスケア)XBI-5.87%


□ 業種別 Highlight(1week)


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(参照元:Fidelity

・Financials(金融)+2.63%
・Real Estate(不動産)+1.88%
・Utilities(公益事業)+1.71%
・Energy(エネルギー)-3.18%


4. FRB動向

(FRBの金利動向に気をつける)過去を振り返ると、FRBの金利が引き上げられたことがきっかけで弱気相場が始まり不景気に突入した歴史がある。弱気相場が終わるのは金利が下げられた時が多い。

最も簡単で役に立つ金融指標はFederal Fund(FF)レート(政策金利)。コンピューターによる自動売買や様々なヘッジサービスによってリスクの高い弱気相場で発生する株価の下落から資金を守るために、ポートフォリオの大部分をヘッジするファンドが現れた。

金利が急騰する場面は相場が下落しやすい仕組みになっています。


□ 今週のHighlight

今週は14-15日にパウエル米FRB議長の議会証言がありました。

パウエル氏は量的緩和の縮小はまだ先との見解を示しました。インフレについては、想定よりも速いペースで上昇したとしながらも、現在の高インフレは今後数カ月間で和らぐ見通しと述べています。一時的な高インフレという認識に変化はありません。

(6月のCPIは前年同月比5.4%上昇と、前月の5.0%から加速し、2008年8月以来、約13年ぶりの大幅な伸びでした)


労働市場について、全体の労働参加率も低迷が続いていると指摘し、望ましく進展していると判断するには「なお程遠い」と強調しているため、テーパリング懸念が和らぎ、10年債利回りも落ち着いた水準となっています。(テーパリングについては、FRB内で議論が進行中)


以下は参考までにロイターに掲載されている議事要旨です。

*米国内の住宅価格は大幅に上昇している。
*住宅市場の動向、これまでのところ無謀な融資によるものでない
*低金利が住宅価格押し上げ、個人の嗜好や原材料不足も要因
*FRB、9月初旬ごろにデジタル通貨に関する報告書を公表の見通し
*ステーブルコイン(法定通貨を裏付け資産とする仮想通貨)に対する適切な規制の枠組みが必要
*「著しい一段の進展」を正確に判断することは極めて困難
*量的緩和の縮小(テーパリング)を巡る新たな討議、数週間中に開始へ
*入手されているインフレを巡るデータは予想より高かった
*インフレを巡るデータはFRBの予想となお整合的
*FRBは高インフレ状況を極めて慎重に注視
*インフレがある一定の期間にわたり大幅な高水準にとどまり、インフレ見通しが脅かされれば、FRBは政策を変更
*雇用がパンデミック前の水準を回復すると考える論拠は存在
*労働力に対する需要は極めて高い
*雇用の抑制につながっている要因は収束し、雇用創出は力強くなる
*住宅ローン担保証券(MBS)の購入は住宅価格の動向に特に重要な影響を与えるものではないが、要因の一つ
*住宅市場はテーパリングとその構成に関する議論に影響及ぼす
*完全雇用への道のりは長く、なお「道半ば」
*テーパリング巡る考察は適切、それに向かって前進
*金融政策が依然かなり緩和的であることは適切
*金融政策は需要を下支え
*FRBの全体的な金融政策スタンスは適切
*経済が最大雇用の範囲内にあることが利上げ条件の一つ
*FRBが基軸通貨としての地位を失う危険性ない
*デジタル通貨に関しては迅速な対応よりも「正しい理解」の方がはるかに重要
*中央銀行デジタル通貨(CBDC)はステーブルコインや暗号通貨の必要性を排除する可能性、それを支持する強力な論拠ある

引用:パウエル米FRB議長の議会証言要旨


□ 今後の予定:


8月26〜28日にジャクソンホール会合、対面形式(世界の中央銀行首脳らを集めて開催する経済シンポジウム)。テーパリング・利上げについて何か発信するかどうか注目です。7月17日現在、パウエル議長の発言からも、債券市場の動きからしてもテーパリングは延期されるのではないか、という雰囲気が感じられます。


□ ドットチャートの動き


先週更新されました。更新は3月・6月・9月・12月です。3月から引き続き、2021年での利上げは見込んでいません。


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今回の会合で、2023年時点で現状から2回の利上げが見込まれると発表されました。2023年の中央値が2021年3月時点では0.125%、今回は0.625%です。

利上げ見通しに加え、経済見通しについても発表がありました。

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・2021年GDP見通し:前回6.5%→今回7.0%
・2021年のインフレ率:前回2.4%→今回3.4%
・2021年のコアインフレ率:前回2.2%→今回3.0%

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□ 米雇用統計

<7月2日発表>

・新規雇用者数85万人 (予測70万人)
・失業率 5.9% (予想5.7%)
・平均時給 前月比+0.3% 前年比3.6%
・求人件数は過去最高の930万件

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□ FRBのバランスシート(BS)拡大・縮小動向

FRBは金利を引き上げる前に、まずはバランスシート(BS)の縮小(テーパリング、資産買い入れプログラムの変更)を実行することを見込まれています。

BSが拡大するということは、市場に流通する資金が増大して、景気を加熱させることに繋がります。


(2002/12/18-2021/07/14)

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Assets: Total Assets: Total Assets


現状はまだまだBSの拡大は継続しています。

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※資産買い入れプログラムについて、現在では米国債を月800億ドル(約8兆4千億円)、住宅ローン担保証券(MBS)は同400億ドルのペースで買い入れています。こちらのペースを下げることを「テーパリング」といいます。

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□ ブレイクイーブンインフレ率


ブレイクイーブンインフレ率とは、債券市場が期待するインフレ率を意味します。

この1年間「5年ブレークイーブンインフレ率」と「10年ブレークイーブンインフレ率」は上昇基調で進んできましたが、5月に入り一服、6月にはいってからの下落傾向を維持しています。


(2020/01/01-2021/07/16)

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10/5-Year Breakeven Inflation Rate


(2021/07/09-2021/07/16)

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今週、一時的に上昇する局面を見せましたがその後落ち着き、結果的に先週から横ばい状態です。市場はこれ以上の高インフレを見込んでいないと捕らえられます。政府の見解と一致します。


□ 長期金利(5・10年債利回り)

長期金利の動向は株式市場関係者は非常に注意深く見ています。10年債利回りと株式のバリュエーションはシーソーゲームの関係にあるからです。金利が上がれば(債券が売られれば)株の評価は下がります(あえて、非常に簡易的に表現しています、評価が下がるのはそれだけではありません)。


(2020/01/01-2021/07/15)

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10・5 Year Treasury Constant Maturity Rate


1.3%台で現在は落ち着いています。先週より横ばいです。債券市場はこれ以上のインフレを見込んでおらず、金融緩和縮小も後ろ倒しされるのではないかという観測が散見されます。


5. プットコールレシオ


ここでは年初来からの比率(%)を観察します。直近の投資家心理を確認。

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・プット(Put)=投資家が株式相場下落を期待(%が高い時)
・コール(Call)=投資家が株式相場上昇を期待(%が低い時)

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(年初来/S&P500)

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PUT CALL RATIO CBOE


(年初来/NASDAQ)

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PUT CALL RATIO NDX


・S&P500は1.037%(投資家は下落を期待)
・NASDAQは0.490%(投資家は上昇を期待)


6. Volatility index(VIX指数/恐怖指数)

VIXとは市場で取引されている価格から逆算された「株式市場のボラティリティ」のことを指します。株価指数は上昇時は緩やかに上昇し、下落時は急落します。市場参加者が高いボラティリティを見込んでいるということは、市場に対して不安を抱いていると想像できます。

VIX指数は株価の先行きにどれほどの振れ幅(ボラティリティー)を投資家が見込んでいるかを示す「株価変動率指数」のうち、米国株を対象にした指数。通常、株安が懸念される局面で上昇し、20を超えると不安心理が高まっていると解釈される。その場合、「株価が今後1年間に約7割の確率で上下20%の範囲で変動する」と投資家が予想していることを示す。

2008年の金融危機の際にVIX指数が80超に上昇して注目を集めた。18年2月と10月にもVIX指数の上昇をきっかけに米国株が下落する場面があった。VIX指数の上昇に連動して機械的な株売りを出す「リスク・パリティ」などと呼ばれるファンドが存在するからだ。

(引用:日経新聞)


S&P500指数とNASDAQのVIX指数の推移は以下となります。

VIX/VXNの5年推移

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VIX/VXNの1ヶ月推移

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NASDAQ:21.06、S&P500:18.55


FOMC後はVIXは落ち着きを見せていましたが、今週のFRBパウエル議長の議会証言後から上昇しています。要警戒です。VIXが上昇する局面では市場参加者はポジションを落としていきます。


7. 空売り比率 (Short Volume)

空売り比率・ショートボリュームはNYSE(ニューヨーク証券取引所)で空売りされている株式の数をNYSEの総出来高との割合で示したものです。

この比率が高ければ投資家が市場をネガティブに見ていることが読み取れます。(「空売残」はShort Interestです。ここでは触れません)


特に暴落局面で注視するのが有効で弱気相場が底をつける時というのは空売りの急増を示す数値の上昇が通常2回か3回現れると成長株の巨匠・オニール氏は言及しています。

それではまずS&P500指数の空売り比率は以下となります。S&P500指数で最も取引Volumeが多いETFであるSPYで見ていきます。


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SPY - Short Interest - SPDR S&P 500 ETF Trust - Short Squeeze, Short Sale Volume, Borrow Rates, Fails-To-Deliver


FRBパウエル議長の議会証言後に空売り比率は上昇するも現在は落ち着いた水準へ戻しています。VIXに引き続き、S&P500の指標は落ち着いていますね(Put Call Ratioは高い水準にあるのですが)。


次にナスダックです。ナスダックはVolumeがあるNASDAQ100インデックスに連動するQQQの空売り比率です。SPYと連動する動きを見せていますが、空売り比率は比較して高い水準で留まっています。


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QQQ - Short Interest - PowerShares QQQ Trust - Short Squeeze, Short Sale Volume, Borrow Rates, Fails-To-Deliver


8. 機関投資家やアクティブファンドマネージャーの動向

□ センチメントインジケーター

センチメントインジケーターは、個人投資家、機関投資家、海外投資家の過去12か月の株式ポジションと比較したもの。スコアが1を超えていたら、ポジションが増大していることを示し、-1を下回るとポジションが縮小していることを示しています。


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Sentiment Indicator


7月12日更新「0.7」(7月3日は「0.4」)。ファンドポジションは大きくなっていますが、7月17日時点での代表株価指数を見ると、市場参加者は減少しているように見えます。


□ NAAIM Number

次にNAAIM Numberです。NAAIM Numberはアクティブファンドの投資動向です。100を超えるということはアクティブファンドがレバレッジをかけていることを意味します。


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NAAIM Exposure Index


1、2月はアクティブファンドの積極的な買いが入っていたことがわかります。3月は50%くらいまで引き下げ。4月は再び100を超えました。4月に比べ、5月は大きく下げています。

6月に入り、一旦ポジションを引き上げる局面もありましたが再び100%に近づいています。

7月もポジション調整が見られましたが、再び100%に近い、高い水準を維持しています。


9. 注目経済指標の動向


消費者物価指数(CPI)が予想を上回りました。経済ピークが見込まれていましたが、指標上では上昇という結果になりました。原油在庫も予想を大きく下回っています。

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経済指標カレンダー


10. 米国企業決算スケジュール

決算本格化です。IBM、コカコーラ、ベライゾン、ジョンソンエンドジョンソン、アメリカンエクスプレスなど老舗大型銘柄の決算が続きます。米国の消費者の動向を知る意味でも、アメリカンエクスプレスの決算は特に注目です。人気グロース株ではネットフリックス、スナップチャット、ツイッターやダナハーなども控えています。


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今回の週報のまとめ


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・代表株価指数が総じて下落、ナスダック、ラッセル2000が大きく下落。(金融・不動産セクターが市場を牽引、エネルギーセクターは大きく下落)
・現在の米国株式相場ステータスは「Uptrend Under Pressure(上昇相場頭打ち)」。警戒感高まる市場、ポジションを増やせない局面。
・FRBは量的緩和の縮小はまだ先との見解を示す。一時的な高インフレという認識にも変化なし。
・ブレークイーブンインフレ率は今週一時上昇するも結果的に横ばい。10年債利回りは1.3%台を継続、一時は2月以来の1.2%台へ突入。
・VIXは上昇傾向。先週に比してアクティブファンドのリスクテイクする動きは拡大、レバレッジをかける動きも見られる。
・来週はIBM、コカコーラ、ベライゾン、ジョンソンエンドジョンソン、アメリカンエクスプレスなど老舗大型銘柄の決算が続く(ネットフリックス、ダナハー、スナップチャットなども)。本格的な決算シーズン到来。市場参加者の現在の動きは決算前の様子見ムードである可能性もあり。

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