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【GDRX/2021/3Q決算速報】GoodRX、2021年第3四半期の結果は売上◎、EPS○。ガイダンスも予想通り。CANSLIM定点観測。

このマガジンは取り上げた企業の投資を推奨する意図は全くないことを改めて確認いたします。企業の業績チェック、ビジネスモデル、新着ニュースをシンプルに定点観測する読み物です。

(GDRXの会社概要・歴史・ビジネスモデル考察は「【GDRX/米国株銘柄分析】米国の不透明な医療費に一石を投じる!薬の価格.comを運営し遠隔医療も手がける「GoodRx」の概要, ビジネスモデル, 今後の株価見通し(将来性/成長性)を直近決算とオニール流CANSLIMの観点から考察。」を参照。)

「GoodRx(ティッカーシンボル:GDRX)」のQ3-2021の結果が出ました。

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47.53又は48.05を上回れば盛り上がってくるか!?

という局面だったがアフターで△5%程度売り込まれておるな

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$GDRX
3Q決算を発表

売上:◎
195.1M YoY39% vs 予想194.89

EPS:○
0.09 YoY05 vs 予想0.09(YF) 0.02(Seeking Alpha)

ガイダンス
売上:○
217M YoY41% vs 予想216.92

After:△4.7%

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それでは詳しくみていきたいと思います。

1. Revenue(売上高)

Q3-2021:売上$195.1M/YoY+39%増(アナリスト予想:$ 194.89M)。

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※YoY = year over year(前年同期比)

Q3-2019:$101.7M
Q4-2019:$113.3M
Q1-2020:$133.4M
Q2-2020:$123.3M
Q3-2020:$140.4M (YoY+38%)
Q4-2020:$153.5M(YoY+36%)
Q1-2021:$160.4M(YoY+20%)
Q2-2021:$176.6M(YoY+43%)
Q3-2021:$195.1M (YoY+39%)

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当四半期はFetch Awardsの独占的な処方箋節約プロバイダーとなり、当社の処方箋取引の提供範囲をさらに拡大しているとしています。

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Fetch Rewardsは米国の買い物アプリじゃ!

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1,000万人を超えるFetch Awardsのアクティブな買い物客は、Fetch RewardアプリでGoodRxの処方箋節約術を直接見つけることができ、全国70,000以上の薬局で薬のGDR割引にシームレスにアクセスすることができるようになっています。

Fetch Rewardsとの提携で、その何百万人ものユーザーに処方薬を節約する方法を提供できることに興奮しており、今後もこのパートナーシップを拡大する機会があると考えているとEarning Callsでも述べられています。


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売上の内訳は以下の通りとなっておる!

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徐々にサブスク収益が上昇し存在感を増し始めていますね。サブスク収入とは、会員になると更に安く処方箋を購入できるようになるシステムです。

詳しくは以下でお伝えしていますので参考にしていただければと思います。

利益率は以下の通りとなっています。営業利益率が低下していますね。

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以下のAdjusted three monthの2021/3Qと2020/3Qの比較をみると、研究開発費比率(2021:11.9% vs 2020:8.9%)とSales & Marketing比率(2021:45.8% vs 2020:43.3%)が上昇していることがわかります。

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積極的に研究を行い、営業活動を行なっているということじゃからポジティブな内容ではあるの!まだまだ拡大期で売上拡大に力をいれておることがよくわかる。

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2. EPS (1株あたり利益)

Q3-2021:0.09/YoY+0%増(アナリスト予想:$0.09)。

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※YoY = year over year(前年同期比)

Q3-2019:$0.06
Q4-2019:$0.06
Q1-2020:$0.09
Q2-2020:$0.07
Q3-2020:$0.09 (YoY +50%)
Q4-2020:$0.08 (YoY +33%)
Q1-2021:$0.07 (YoY △22%)
Q2-2021:$0.08 (YoY +14%)
Q3-2021:$0.09 (YoY +0%)

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まだ、利益を拡大するというフェーズではないことが読み取れますね。

また、EPS伸びが芳しくないのは1年前と比べて発行済株式数が上昇していることも要因としてあります。

利益が伸びていますが、上場により株式数が増加しているので1株あたり利益であるEPSは殆ど伸びていないのです。

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ただ、来年度は+50%、今後5年間は+32.5%という平均年率成長が見込まれています。

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3. ガイダンス

EPSは発表されていませんが、売上の平均値のガイダンンスは217Mとなっています。Yahoo financeの予想と殆ど一致しています。

スクリーンショット 2021-11-11 6.38.47

また、今期は「GoodRx Health」を立ち上げたとしています。

【GoodRx Health】
医師、薬剤師、編集部の専門家が、健康に関する何千もの重要な質問に権威ある回答を提供する、次世代のオンライン健康情報サイト

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このGoodRx Healthを通じて顧客に処方箋ビジネスを進めたり、サブスクに流し込むという狙いがあります。

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GoodRx Healthは新たにTAMを拡大できる可能性のある分野で今後期待できますね。

GoodRx Healthは、当社の恒常的な戦略の鍵となります。GoodRx Healthが当社のプラットフォームに加わることで、トップ・オブ・ファネル・トラフィックの増加、より多くの消費者へのリーチ、既存ユーザーとの関係強化、M&Aを活用した追加サービスの提供やLTVのさらなる向上などの新たな機会を創出し、より幅広い消費者や医療従事者のニーズに応えることができると考えているとEatning Callsでも述べられています。

4.KPI指標

GDRXにとって重要な指標についてお伝えしていきます。

【Monthly Active User】

1ヶ月どれくらいの人が利用しているかという最も重要な指標です。成長率は30%台と一時凹んだ水準からは回復しています。

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【Subscriber】

サブスクを利用している人の数です。サブスクを利用している数の増加は安定収入の増加という側面だけでなく、サービスに満足している人が多くなってきていることを意味します。

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5.CF(営業CF、投資CF、財務CF)

IPOによる資金調達でえたお金を活用して、徐々に営業CFを伸ばしてきています。ただ、まだ投資CFをまかなえる水準まではきていません。

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営業CF:80.4M
投資CF:△142.4M
財務CF:△14.9M

Non GAAP 純利益が39.6Mなので、純利益より2倍以上のCashを稼げていることになります。

6.財務状況

総負債比率は安定して推移しています。

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支払利息が売上高に占める比率は3%、営業利益比率では10%という水準です。上場間もない企業としては気にする水準ではありません。

7. Earning Call

◼️ Co-CEO(Trevor Bezdek)パート

好成績は、処方箋による取引が好調で継続的に成長していることに加え、これまで処方箋による割引に焦点を当てていた当社のプラットフォームを拡大することができたことによるものです。今日、当社は何百万人もの消費者および医療機関に様々な意味で影響を与えています。当社は、会員制サービス、製薬会社向けソリューション、テレヘル スサービスを成功裏に構築してきました。これらのサービスは、第3四半期に引き続き急成長し、前年 同期比でそれぞれ2倍、3倍に拡大しました。

これらのサービスは、当社の何百万人ものユーザーのLTVを引き続き向上させるとともに、当社の拡張可能なプラットフォームに新たなユーザーを引きつけるものと確信しています。第3四半期において、当社のプロバイダーNPSは90に改善し、コンシューマーNPSも90と高水準を維持しています。当社の力強い成長と魅力的な利益率により、当社は従来の「40の法則」をはるかに上回る「70の法則」と呼ばれる企業となっていますが、これは当社の規模と分野ではユニークなことだと考えています。

NPSとはアプリのユーザーによる評価です。

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当四半期において、当社は、処方と遠隔医療の分野で新機能の追加とユーザー・エクスペリエンスの向上を継続し、製薬会社向けソリューションの普及率を高め、Fetch Rewards社との間で処方箋節約のための独占的プロバイダーとなるエキサイティングな契約を発表し、米国人が必要な医療を手頃な価格で受けられるようにするという当社のミッションを継続することで、競争力を高めました。

また、「GoodRx Health」を立ち上げました。(ガイダンスに記載)これは、新たにTAMを拡大できる可能性のある注力分野で、彼らは特に興奮していました。GoodRx Healthは、医師、薬剤師、編集部の専門家が、健康に関する何千もの重要な質問に権威ある回答を提供する、次世代のオンライン健康情報サイトです。米国では、健康やウェルネスに関する情報への需要が非常に高まっています。GoodRx Healthには、毎月何百万人ものユーザーが健康情報を求めて訪れていますが、GoodRx Healthを利用することで、その数をさらに増やしていきたいと考えています。

GoodRx Healthを当社のリソース・ポートフォリオに加えることで、診断から治療、ケアに至るまでのヘルスケアのあらゆる段階で、より多くのアメリカ人を支援することを目指します。GoodRx Healthは、ヘルスケアに関する様々な決定において、人々が自らの健康の擁護者となれるようなコンテンツを提供することで、より多くの人々に、より多くの方法でアプローチすることができます。GoodRxヘルプのコンテンツは、健康知識、経済的なガイダンス、薬に関するFAQ、信頼できるオリジナル研究の4つの主要分野に焦点を当てています。

また、インターネット上で最も信頼され、最も役に立つ健康情報リソースを作ることを目標に、第一線の医師、薬剤師、編集専門家を含む専門の編集チームによって運営されており、現在の医学的観点を活用することを目指しています。私たちは、消費者が必要な情報をすぐに見つけられるように、これらの情報を独自のフォーマットで配信しました。GoodRx Healthは、当社の恒常的な戦略の鍵となります。GoodRx Healthが当社のプラットフォームに加わることで、トップ・オブ・ファネル・トラフィックの増加、より多くの消費者へのリーチ、既存ユーザーとの関係強化、M&Aを活用した追加サービスの提供やLTVのさらなる向上などの新たな機会を創出し、より幅広い消費者や医療従事者のニーズに応えることができると考えています。

GoodRx Healthは、当社が提供している医薬品メーカー向けソリューションの大きな勢いを支えるものになると考えています。消費者や医療従事者がブランド薬の複雑な世界をナビゲートし、認知度、アクセス、アドヒアランスを向上させるために、コンテンツを活用することは非常に大きなチャンスだと考えています。GoodRx Healthはこのコンテンツ戦略の鍵を握っており、今年初めにHealthy Nationを買収して実行に移しました。GoodRx HealthとHealthy Nationの間で行われているコンテンツへの投資は、このオファーの急成長軌道を継続的に推進する可能性があると考えています。

また、当四半期には、Fetch Awardsの独占的な処方箋節約プロバイダーとなり、当社の処方箋取引の提供範囲をさらに拡大しました。1,000万人を超えるFetch Awardsのアクティブな買い物客は、Fetch RewardアプリでGoodRxの処方箋節約術を直接見つけることができ、全国70,000以上の薬局で薬のGDR割引にシームレスにアクセスすることができます。私たちは、Fetch Rewardsと提携し、その何百万人ものユーザーに処方薬を節約する方法を提供できることに興奮しており、今後もこのパートナーシップを拡大する機会があると考えています。Fetch Rewardsは、消費者への直接販売の獲得戦略に付加的な関係をもたらしてくれます。10年前にプラットフォームを立ち上げて以来、すでに何百万人ものアメリカ人にサービスを提供するのに役立っています。第3四半期には、640万人の月間アクティブな消費者と160万人の購読会員が、処方薬を節約できるよう支援しました。

これらを合わせると約800万人となり、前年同期比で約34%の成長となりました。製薬会社向けソリューション製品は驚異的な急成長を続けており、当四半期も前年同期比3倍以上の成長を遂げました。これは、消費者に対する当社のブランド力と、メーカーが活用しようとしている医療従事者との深い関係を反映したものです。当社のプラットフォームの訪問者の約25%は、90MDS以内に当社を獲得した医療機関であり、40万以上の医院がGoodRxの資料を配布しています。また、200万人以上の処方医がGoodRxを使用したことのある患者を抱えていることもその理由の一つとなっています。

◼️ CFOパート

こんにちは。今日はお集まりいただきありがとうございます。第3四半期は、当社のビジネスにとって再び好調な四半期となりました。当社は引き続き、魅力的なマージンで記録的な売上を達成するとともに、お客さまとプロバイダーの基盤を拡大し、競争力を強化し、プラットフォームを拡張しました。当四半期の売上高は、前年同期比39%増の1億9,510万ドルでした。

処方箋取引の売上は、前年同期比25%増の1億5,570万ドルとなりました。これは、月間アクティブ消費者数が前年同期比31%増加し、640万ドルの記録を達成したことによるものです。これは、消費者一人当たりの収入が少ない Scriptcycle と Xaver に関連して、中間・富裕層当たりの処方箋取引収入が前年同期比で減少したことで一部相殺されました。

GoodRxの処方箋取引の経済性は一貫して堅調に推移しています。当四半期は、MAC 数に RxSaver Max の推定値が含まれる初めての四半期です。RxSaver の処方箋取引の売上と MAC 数は、GoodRx の規模に比べてごくわずかです。

RxSaverの中間・富裕層数は、消費者情報が不完全であるため推定値となっています。しかし、GoodRx社の中間・富裕層口座に比べれば重要ではありません。

月間アクティブ消費者数は、ある月にGoodRxを利用して処方箋を節約したユニークな消費者の数を表しており、定額制の製薬会社向けソリューションやテレヘル スなどの他のサービスの消費者は含まれていません。

四半期ごとに表示される場合、月間アクティブユーザー数は、その四半期の暦月の平均値を表しています。買収した企業の月間アクティブユーザー数は、買収後の最初の四半期以降にのみ含まれます。サブスクリプション収入は急増し、前年同期比111%増の1,620万ドルとなりました。

当四半期の加入プラン数は113万件、会員数は約160万人でした。家族向けの加入プランは通常、複数のお客様にご利用いただいています。

8. CANSLIM

オニールは米国では伝説として取り上げられているグロース株投資家です。

ファンダメンタルが良好な銘柄を良いタイミングで仕込む必要があるのです。そのファンダメンタル部分がCANSLIMです。

CANSLIM分析手法について詳しく知りたいという方は以下のまとめ記事をご覧いただければと思います。

オニールが運営するInvestors Business Dailyでは11月11日時点では69点となっています。(因みに8月30日時点で36点と低い評価であったころを考えると改善しています。)

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← 前回8月時点
→ 今回11月時点

基本的に前回分析から決算を迎えたのが今回が初めてなので評価はあまり変わりません。

C:×→ ×
A:× → ×
N:△ → △
S:△ → ○
L:× → ×
I: △
M:◎

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■ C(=Current Quarterly Earnings)×


まずはファンダメンタルで一番重要な「C」です。「C」は直近EPSに関する指標です。利益の成長率が殆どないことから残念ながら「×」です。

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「C」の条件

● 最低条件は前年同期比直近EPS成長率は25%以上
→ 不合格
● 強気相場の時は前年同期比直近EPS成長率は40%以上
→ 不合格
● 過去10四半期に以前に比しEPS成長率が加速している
→ まだ利益を成長させるフェーズではない
● 直近売上成長率は少なくとも25%以上上昇、又は直近直近3四半期で売上増加率が加速していることが最低条件
→ 直近39%成長している

(補足条件)
● 2四半期続けて大幅にEPSが成長
→ まだ利益を成長させるフェーズではない
● 翌四半期、翌々四半期も力強い成長が予想されている
→ 今年は停滞するが来年からEPSは上昇を始める
● 今後2年間で成長の軌道にのるガイダンスがある
→ 今後5年の成長率は平均年率32%がみこまれている
● 同業他社でEPSの成長率が高い銘柄が少なくとも1つ以上存在
→ Computer Software-Medical GroupのトップであるDOCSは高い成長率

(注意点)
● EPS成長率が66%以上の減少が二四半期続けば危険
→ 問題なし

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■ A(=Annual Earnings Increase)×


次はAです。Aは年間EPSの推移です。2020年9月末に上場しているのトラックレコードはありません。なので基本的に判定は難しいのですが、その他の点も殆ど満たしていないので「×」とします。

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「A」の条件

● 過去3年連続で年間EPSが増加。EPS Stability(後述)が25以下
→ まだ3年間のデータがないので測定不能。EPS Stabilityは71で満たしていない
● 年間EPSの増加率が25%-50%以上の銘柄を選択
→ 今年は殆ど増加しない見込みとなっている
● ROEが17%以上(出来れば25%以上)
→ ROEは2021年ベースだと17%が予想されており満たしていない

(補足条件)
● アナリストのコンセンサス予想が翌年EPSが上昇すると見込んでいる
→ 2022年度は成長率は50%に加速がみこまれている
● 実際のEPSに比べて営業CFが20%以上大きい
→ 大きい時と小さい時で分かれている
以下は営業CF/Non GAAP 純利益の推移は以下となります。

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■「N」(=New Products, New Management, New Highs=新興企業、新製品、新経営陣、正しい株価ベースを抜けて新高値)△


次は「N」です。Nは新しい何かを持っているかということになります。一番重要な株価が残念な結果になっているので△とします。

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「N」の条件

● 成長著しい新興企業
→ 設立約10年なので新興企業
● 新しい画期的な製品やサービスを提供
→ 医療業界の需給ギャップを埋める画期的なサービス
● 素晴らしい経営陣
→ 素晴らしい経歴の経営者によって運営
● 正しい株価ベースを抜けて新高値
→ ベース上抜けが近かったが今回の決算で遠のく

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IPOベースをずっと抜けられていない状況が続いていますが、いつか跳ねる可能性を信じて経過観察している状況となっています。

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■ S(=Supply and Demand) ○


次は株式の需要と供給についての項目です。株式の供給面や経営陣持ち株比率は合格していますが、期間投資家の買い集めが確認でき需要が増えてきているので○に変更します。

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「S」の条件

(供給側)
● 発行済株式数が多い銘柄は上昇しにくい
→ 発行済株式数7000万株と少ない(時価総額は1.5兆円)
● 長期間かけて自社株買を継続している企業
→ IPOから日が浅く寧ろ発行気味

(需要側)
● 株価下落時で出来高が枯れてきているか、上昇時に出来高を伴っている
→ 直近13週間の機関投資家の買い集めを評価するAcc/Dis RatingはB+と及第点
→ Up/Down Volume ratioは1.4と微妙。

Up/Down Volume ratioは価格が上昇した日の出来高と、価格が下落した日の出来高の比率を作成して算出します。U/D ratioが1より大きい場合は、その期間に買い手が売り手よりも多く強気の比率となる。U/Dレシオが1より小さい場合は、調査期間中に買い手よりも売り手が多く、レシオは弱気になります。

(補足条件)
● 経営陣が発行済株式の1%-3%以上を保有(中小型株なら3%以上)
→ 経営陣で5%の株を保有している
● 過去2-3年の間に総資本に対する負債率が減少している
→ 低下傾向にはある

(注意点)
● 過度な株式分割を行う企業は危険
→ 株式分割はおこなっていない。
経営陣の上位4人で約370万株保有しています。全体の持ち株の中の5%以上を保有していることとなります。

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■「L」(=Leader or Laggard=主導銘柄か、停滞銘柄か)×

主導株か停滞銘柄かという基準としてLがあります。Lの条件は以下なのですが、レラティブストレングスが低く業界順位が6位と低いので×とします。前回よりは改善していますが。

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「L」の条件

● 業界内で上位2-3位の銘柄を狙う(時価総額ではない)
→ 業界の中で6位(8月30日時点15位)。1位はOPRX
● レラティブストレングス指数が80以上(大化け銘柄の平均は87)
→ レラティブストレングスは69と低い (前回8月時点16と低い)

(注意点)
● 共振株(=おこぼれ企業)には投資しない
→ おこぼれ企業ではない
● レラティブストレングス指数が60以下の企業に投資してはいけない
→ レラティブストレングスは69と低い

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■「I」(=Institutional Sponsorship=機関投資家による保有)△

株価を引き上げるのは機関投資家です。

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「I」の条件

● 直近四半期で、株主数が著しく増加しているか?(一番重要)
→ IPO時より減少している
● 最近の数四半期で、保有している機関投資家の数が着実に増加しているか?
→ IPO時より下落しているが年初来で徐々に増加されている
● 株主となった機関投資家は優秀か?
→優秀なファンドが投資している

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機関投資家の保有残高が減少しているので△とします。

過去4四半期の投資しているファンドの数は以下となります。投資家数は残念ながら1年前から減少しています。

Dec-20:174
Mar-21:174
Jun-21:174
Sep-21:163

一方、保有残高は以下の通りとなります。上場した9末時点から保有残高は下落していますが、その後徐々に保有残高は上昇しています。

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最新9末分については11月中に集計がなされます。

また構成上位ファンドはAランクのファンドが名を連ねています。優秀なファンドによって保有されていると断じてよいでしょう。

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■「M」(= Market Direction) ◎

市場全体がUptrendなのかどうかという点は非常に重要になります。

銘柄自体が良くても市場全体の調子が悪いと適切なベースを上抜けたファンダメンタルが良好な銘柄でも上昇しないという事態になります。

2021年11月9日時点のオニールのInvestors Business Dailyの評価はでは「Confirmed Uptrend(確固たる上昇相場)」となっています。


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