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(米国株式市場11月7〜11日)代表株価指数大幅上昇!CPI下振れで暴騰銘柄続出、ターミナルレートも減退。米長期金利は大幅下落、株高と教科書通りの動き。決算シーズン継続、来週はHD WMT TGT NVDA BABAなどが決算発表。

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おはようございます!

寒くなってきましたね。風邪をひいては相場に取り組めませんので、体調管理もしっかりしていきましょう。

CPI下振れサプライズから市場は上昇を続けています。木曜日、金曜日と2連騰ですが、来週月曜日の3連騰を期待したいところですね。

耳をすませば聞こえる「ブルトラおじさん、死す」。


ブルトラップ(Bull trap)・・・市場参加者が意識するレベルの価格(上値抵抗線等)を上回った瞬間に、さらに上昇すると予想していたのが、それに反して下落することであり、すなわち「強気のワナ」とも言えます。

ブルトラおじさん(Bull trap strange man)・・・相場が上がる度に「ブルトラップだ!」と叫びいつまでも投資ができないおじさん。コロナショック直後は「二番底おじさん」という名前だった。




1. 今週の合戦の振り返り(要約ver.)


  • 代表株価指数大幅上昇。CPI下振れで暴騰銘柄続出、木曜日はS&P500:+5.54%、ナスダック:+7.35%と歴史的暴騰。

  • 年初来(YTD)下落幅縮小:ダウ平均:-7.76%、S&P500:-16.75%、ラッセル2000:-17.15%、NASDAQ:-28.48%

  • S&P500とNASDAQのAD Line、50MAを上回っている銘柄比率がさらに改善。

  • 株式相場ステータスは「Confirmed Uptrend(確固たる上昇相場)」へ転換。

  • 今後の利上げの中央値(ターミナルレート)はCPI結果により減退。一時5.00%-5.25%まで織り込まれていたが、現在は4.75%-5.00%となっている。

  • 12月FOMCでは50bpsの利上げ確率が80%台となっており、市場コンセンサスも利上げペース鈍化を示している。

  • 米長期金利は大幅下落、そして株高と教科書通りの動き。

  • プットコールレシオ、VIX、空売り比率を見ても相場の恐怖と緊張感は当然なく、楽観的なコンディションへ。

  • 決算シーズン継続、来週はHD WMT TGT NVDA BABAなどが決算発表。




2. 代表株価指数動向(&強気相場 or 弱気相場判定)

終わってみれば、大きく上昇した週でした。ナスダックは+8%と大躍進です。先週は5.65%下がっていましたが、取り返した形です。


ダウ平均は強いですね。先週は-1.40%と耐え、今週もしっかり4.15%上昇。200日移動平均線も超えてきました。これは大きな転換と言えます。


年初来からの4指数の動きは以下です。ダウ平均が年初来一桁マイナスまで追い上げています。


  • (青色)ダウ平均:-7.76%

  • (オレンジ色)S&P500:-16.75%

  • (黄色)ラッセル2000:-17.15%

  • (水色)NASDAQ:-28.48%


11月10日のCPI結果を起点に各株価指数は大きく巻き返しています。

インフレがピークアウトし、FRBの利上げの最終到達地点も見えてきた、不況はすぐそこであるという観測から「株は買い」へ転じたものと考えられます。


ただし、今後インフレはやっぱりピークアウトしていない、などの観測が見られた場合、株価はまた軟調になるかもしれません。緊張感を持っていきましょう。

それでは代表株価指数のコンディションを個別に確認していきましょう。


□ S&P500指数

S&P500を見ていきましょう。赤線が50日移動平均線(MA)、黒線が200日移動平均線(MA)です。

強い反発です。あっさり50MAを突き抜けました。次のターゲットは200MAです。あと2.2%、4081ドルを超えていくと、また一つ相場の景色は変わってくるでしょう(上昇方向へ)。

以下はAD Lineです。しっかり上を向いています。

AD line(Advance/Decline Line)」とは以下を指します。

(今日上昇した銘柄数 - 今日下落した銘柄数) + 昨日のAD Line

「AD line」が上昇していればそれだけ相場のトレンドは強気ということです。上昇している時に株は買いましょう。


以下は50日移動平均線を超えている銘柄の数です。先週末は45.09%でしたが、現在は81.51%の銘柄が50MAを超えています。マーケットスミス(有料チャートサービス)でもブレイクアウトした銘柄の通知が止まりませんでした。現在の市場コンディションは良いです。


□ NASDAQ総合指数

続いてNASDAQです。GAFAMの決算で他指数に対し出遅れ感がありましたが、CPI下振れ後から猛烈な勢いで輝きを取り戻しています。

50MA奪還、次は200MAです。200MAまであと7.40%、ターゲットは12,227.96ドルです。

ダウ平均、ラッセル2000は200MAを既に奪還済み、S&P500は2.16%で200MA到達の中、やはり大型テックの決算の影響で多少出遅れています。


以下はNASDAQのAD Lineです。ちょろっと上を向き始めましたね。


以下はナスダック100の50MAを上回っている銘柄の比率です。先週は45.09%となっておりましたが、79.41%とだいぶ上がりましたね。しっかり反発しています。


□ 現在は強気相場?弱気相場?

10月13日を上昇の試しとし、7日目の金曜日にフォロースルー・デイ(FTD)となり株式市場ステータスは「Confirmed Uptrend(確固たる上昇相場)」となりましたが、その後11月2日のFOMC後の下落を受けて「Uptrend under Pressure(上昇相場頭打ち)」に格下げとなりました。

しかし、11月10日のCPI発表後に株価は大暴騰し、現在は「Confirmed Uptrend(確固たる上昇相場)」に返り咲きました。株は買っても良い水準です。


売り抜け日はナスダックとS&P 500に1ずつカウントされています。損切りラインを毎回設定し、リスク管理をした上で投資に臨みましょう。


■ それぞれの言葉の定義:

◇ フォロースルーデイ(FTD)

① 主要指数(S&P500/NASDAQ)が弱く寄りつき、強く引ける日(前日比プラス)を待つ =上昇の試し。

② ①が出現してから4~7日目(が理想、それ以前もその後も出現する)に、出来高を伴って約1.5%以上の上昇を見せる日を待つ。

◇ 売り抜け日(Distribution Day)

前日より「出来高」が増加し且つ「指数が0.2%以上下落」する。

◇ 売り抜け日カウント

以下を満たせば天井圏の下落警戒となる。

● 4週間-5週間で売り抜け日が3-5日起こる(市場上昇中にも発生)
● 2-3週間という短い期間で売抜日が4日あっても当然注意が必要

カウントから25営業日経過後には消滅する。また、上記の条件を満たさなくても売り抜け日がカウントされることもあり、これは「指数が失速する」という意味のカウントとなる。

株価指数が活発な出来高の中で上昇していくなかで、前日と同じような出来高なのに停滞した場合にカウントがなされることがある。

■ 参考:



3. FRB動向

(FRBの金利動向に気をつける)過去を振り返ると、FRBの金利が引き上げられたことがきっかけで弱気相場が始まり不景気に突入した歴史があります。弱気相場が終わるのは金利が下げられた時が多いです。最も簡単で役に立つ金融指標はFederal Fund(FF)レート(政策金利)。

コンピューターによる自動売買や様々なヘッジサービスによってリスクの高い弱気相場で発生する株価の下落から資金を守るために、ポートフォリオの大部分をヘッジするファンドが現れました。金利が急騰する場面は相場が下落しやすい仕組みになっています。

↓↓(参考元:米FRB特集

□ 先週のイベント(10月31〜11月5日)


◇ 11月FOMC

  • 声明文で「これまでの累積的な利上げ、金融政策が経済活動やインフレに影響を与える時間差、経済・金融情勢の変化を考慮する」と12月利上げ幅縮小を匂わせる

これを受けて株価は急進しましたがパウエル議長の講演をうけて急転直下と
なります。

  • 利上げ打ち止め時の最終的な金利水準(ターミナルレート)は9月の想定より高くなっていると指摘

  • 物価安定はFRBの責任であり、経済の岩盤の役割を果たす。物価安定がなければ、経済は誰にも機能しない

  • 累積的な利上げ効果と、利上げが経済活動やインフレに及ぼすラグ(時間差)を考慮する

  • 利上げのペースを落とすのは次回会合であるかもしれないが、現時点で決まっていない

◇ ISM製造業景況指数

  • 10月の製造業総合指数(NMI)は50.2となり、2020年5月以来、約2年半ぶりの低水準

  • 投入価格指数が7カ月連続で低下した。米連邦準備理事会(FRB)の利上げにより財(モノ)の需要が冷え込んだ。

◇ ISM非製造業景況指数

  • 非製造業総合指数(NMI)は54.4と2020年5月以来、約2年半ぶりの低い水準

  • 企業は引き続き支払い価格の上昇に直面しており、インフレがモノからサービスに移行していることが示された。

  • エコノミスト予想は55.5だった。50を超える数値は、米経済の3分の2超を占めるサービス業の拡大を示している。

  • サービス業者からの報告は「顧客の受注が減速したため、在庫の積み増しを控えている」とするものから、「遅延しているプロジェクトの遅れを取り戻そうとしている」というものまで幅広かった。

◇ 雇用統計

失業率上昇はポジティブですが、時給と雇用者数は強くてなかなか米国経済の力強さを感じます。



□ 今週のイベント(11月7〜11日)


◇ 米CPI

  • 米労働省が10日発表した10月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前年比伸び率が7.7%で9月の8.2%から減速し、ロイターがまとめた市場予想(8.0%)も下回った。インフレがピークアウトした兆しを示し、米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを落とす可能性がある。

  • 前年比上昇率が8%を下回るのは2月以来で、伸び率は1月以降で最小となった。6月には9.1%と1981年11月以来の大きさを記録していた。

  • 前月比では0.4%上昇で9月と変わらず。市場予想は0.6%上昇だった。

  • FWDBONDSのチーフエコノミスト、クリストファー・ルプキー氏は「インフレ率はまだ過度に高いものの、FRBのインフレとの戦いが峠を越したとの証拠もあり、今後の利上げペースは鈍化し始める」と指摘。「待ち望まれていたインフレ緩和がようやく現れ始め、市場が熱狂している」と述べた。



□ 金利動向(FF先物金利/市場の利上げ織り込み)

参考:CME FedWatch


◇ 前提知識:FRBによる金利引上げ

  • 1回目:0%-0.25% → 0.25%-0.50%

  • 2回目:0.25%-0.50% → 0.50%-0.75%

  • 3回目:0.50%-0.75%→ 0.75%-1.0%

  • 4回目:0.75%-1.0% → 1.0%-1.25%

  • 5回目:1.0%-1.25% → 1.25%-1.50%

  • 6回目:1.25%-1.50% → 1.50%-1.75%

  • 7回目:1.50%-1.75% → 1.75%-2.00%

  • 8回目:1.75%-2.00% → 2.00%-2.25%

  • 9回目:2.00%-2.25% → 2.25%-2.50%

  • 10回目:2.25%-2.50% → 2.50%-2.75%

  • 11回目:2.50%-2.75% → 2.75%-3.00%

  • 12回目:2.75%-3.00% → 3.00%-3.25%

  • 13回目:3.00%-3.25% → 3.25%-3.50%

  • 14回目:3.25%-3.50% → 3.50%-3.75%

  • 15回目:3.50%-3.75% → 3.75%-4.00%

  • 16回目:3.75%-4.00% → 4.00%-4.25%

  • 17回目:4.00%-4.25% → 4.25%-4.50%

  • 18回目:4.25%-4.50% → 4.50%-4.75%

  • 19回目:4.50%-4.75% → 4.75%-5.00%

  • 20回目:4.75%-5.00% → 5.00%-5.25%



基本は「25bps」ずつの利上げです。しかし、景気動向によっては50bps利上げすることも考えられます。2022年5月FOMCは50bps実行、6月75bps、7月75bpsの利上げを実行。

8月も75bps、11月も75bps(4回連続)の利上げを行いました。つまり15回目まで利上げが終わっています。


  • 13回目:3.00%-3.25% → 3.25%-3.50%

  • 14回目:3.25%-3.50% → 3.50%-3.75%

  • 15回目:3.50%-3.75% → 3.75%-4.00%



今週金曜日終了時点では以下となります。12月は50bpsの利上げ確率が85.4%となっています。またターミナルレートは5.0%-5.25%から4.75-5.0%に後退しました。


□ FRBのバランスシート(BS)拡大・縮小動向

BSが拡大するということは、市場に流通する資金が増大して、景気を加熱させることに繋がります。

FRBは金利を引き上げる前に、まずはバランスシート(BS)の拡大停止(テーパリング、資産買い入れプログラムの変更)を実行します。すでにテーパリングは3月に終了しています。


※資産買い入れプログラムについて、米国債を月800億ドル(約8兆4千億円)、住宅ローン担保証券(MBS)は同400億ドルのペースで買い入れていました。こちらのペースを下げることを「テーパリング」といいます。



現在の推移です。順調にシュリンクしています。利上げと緊縮の二刀流を進めています。

今は景気を冷ます「BS縮小」が6月1日より始まっています。

「テーパリング」はFRBのBSの「拡大」を細切にして終了させていくことですが、その後利上げ、そして次はBSの「縮小」です(テーパリング→利上げ→BS縮小/QT)。


BSの縮小ですが、量的緩和で購入した債券などが償還された時に再投資しない場合はFEDのBSは縮小していきます。このようにバランスシートを縮小することを「QT(Quantitative Tightening)」といいます。

前回は4回利上げがおこなわれたあとQTが実施されましたが、今回は「約9兆ドルに膨れ上がっているバランスシートについては6月、7月、8月に毎月475億ドル圧縮し、9月から最大950億ドル圧縮する」ということで既に縮小は開始されています。


□ ブレイクイーブンインフレ率(期待インフレ率)

「ブレイクイーブンインフレ率」とは、「債券市場が期待する」インフレ率を意味します。10年は2.39%、5年は2.47%と落ち着いています。

債券市場はずっとデフレを見込んでいるんですよね。これは5、10年間の平均インフレ率が2.39-2.47%ということを意味しています。債券投資家は米国のハイパーインフレなど起こらないと考えている、とのことで。

あまりにも見通しが甘くない?インフレ止まってないよ?という声も多かったのですが、11月のCPI発表(予想下振れ、7%台に減速)でインフレピークアウトが見え始め、やはり債券投資家はとても賢い投資家が生息する場所なのだなと改めて実感しました。

実際にCPIの前年同期比は減速していましたからネ。経済指標を見る際も大局観が必要です。点を見ていては失敗します。


ここまでの期待インフレの過去の経緯を話すと以下の通りです。


  • 2021年11月:上昇転換しましたが、その後に年末にパウエル議長がインフレは「インフレは一時的」という認識を改め、緩和引き締めが意識されたことで暫く沈静化していました。

  • 2022年2月:ウクライナ戦争など地政学リスクで原油や小麦が急騰し、債券市場もインフレを懸念している動きが明確になっていました。今は積極的な引き締めが意識され、その動きが漸く一服しています。
    2022年5月:10年ブレイクイーブンインフレ率が一時は2.95%まで上昇しましたが、5月に入り2.62%まで下がりました。利上げペース織り込みデータとしっかり連動。しかし、雇用統計とCPIを受けて反転上昇、5年の期待インフレ率は再び3%を超えました。

  • 2022年6月:FRBの「インフレ対策に無条件でコミット」など発言もあり、また経済指標が曇り始めてきたことでリセッション懸念まで噂されるようになりました。ブレイクイーブンインフレ率もそれを織り込んでか下落に転じました。

  • 2022年8月:少々上昇していましたが、CPIの頭打ちを受けて下落、そのまま上昇はしていません。



ピークアウトが見え始めたとはいえ、まだまだ安心できる水準ではないので、引き続き緊張感を持って相場に取り組みましょう。


□ 長期金利(2・5・10年債利回り)

長期金利の動向は株式市場関係者は非常に注意深く見ています。10年債利回りと株式のバリュエーションは「シーソーゲーム」の関係にあるからです。
長期金利が上がれば(債券が売られれば)株の評価は下がります。

秀次郎が超富裕層の気持ちになってじっくり考えてみると、元本保証に近い債券投資で3%などの利回りが確保できるのに、わざわざボラの高い株に投資をすることはないでしょう。あくまで元本が大きい人の考え方ですね。


実際、債券金利が上昇すると株式市場が下落するメカニズムは、こういうことです。以下は2020年からの推移です。


今週はCPI発表後に長期金利が大きく下落しました。当然、金利が下がったので株は上がります。簡単ですね。教科書通りってやつです。

(11月12日時点)
(11月4日時点)


4. プットコールレシオ

ここでは年初来からの比率(%)を観察します。直近の投資家心理を確認します。


プットコールレシオ = Put売買金額 /Call売買金額

⑴プットコールレシオ > 1 = Putの売買代金が大きい = 投資家が株式相場下落を期待(悲観的)

⑵プットコールレシオ < 1 = Callの売買代金の方が大きい = 投資家が株式相場上昇を期待(楽観的)

上記で算出されます。つまりプットコールレシオが1を超えているということはPutの売買代金の方が大きく下落を警戒する投資家が多いことを意味します。(オニール流では1.15が基準)

これは相場が悲観的なことを意味しており相場の底局面ではプットコールレシオが高くなる傾向があります。

一方、プットコールレシオが1を下回っているということはCallの売買代金の方が大きく上昇を期待する投資家が多いことを意味します。ただ、これは楽観的であるということを意味しており、相場の高値圏ではプットコールレシオは低くなる傾向があります。



11月11日(金)終了時点では0.8となっています。市場は楽観的です。


5. Volatility index(VIX指数/恐怖指数)

VIXとは市場で取引されている価格から逆算された「株式市場のボラティリティ」のことを指します。

株価指数は上昇時は緩やかに上昇し、下落時は急落します。市場参加者が高いボラティリティを見込んでいるということは、市場に対して不安を抱いていると想像できます。

VIX指数は株価の先行きにどれほどの振れ幅(ボラティリティー)を投資家が見込んでいるかを示す「株価変動率指数」のうち、米国株を対象にした指数。通常、株安が懸念される局面で上昇し、20を超えると不安心理が高まっていると解釈される。その場合、「株価が今後1年間に約7割の確率で上下20%の範囲で変動する」と投資家が予想していることを示す。

2008年の金融危機の際にVIX指数が80超に上昇して注目を集めた。18年2月と10月にもVIX指数の上昇をきっかけに米国株が下落する場面があった。VIX指数の上昇に連動して機械的な株売りを出す「リスク・パリティ」などと呼ばれるファンドが存在するからだ。
(引用:日経新聞)

S&P500指数(VIX:青)とNASDAQ100(VXN:赤)のVIX指数の5年推移は以下となります。20を超える水準ではありますが、かなり落ち着いてきました。


6. アクティブファンドマネージャーの動向(NAAIM Number)

次にNAAIM Numberです。NAAIM Numberはアクティブファンドの投資動向です。100を超えるということはアクティブファンドがレバレッジをかけていることを意味します。

現在は53.33です。10日がCPI発表で株価が暴騰したので、今はもっと高いものと思われます。相場環境、だいぶ良くなってきましたね。



上昇相場には「常に100を超える」彼らのレバレッジが必要です。例えば2020年のコロナショック後の上昇相場時のNAAIMが以下です。

9月のレイバーデイあたりで60程度になったのが底で、それ以外はずっと高い水準を維持していますよね。このような相場の時こそ、鬼気迫る思いでフルインベストする時なのです。秀次郎はこの相場環境を首を長くして待っております。資産100億円を目指すにはビッグウェーブが必要です。


7.注目経済指標の動向

以下が今週の経済指標発表でした(マネックス経済指標カレンダーを参考)。今週はCPIの発表がありました(4.FRB動向に詳細記載)。


まとめ

  • 代表株価指数大幅上昇。CPI下振れで暴騰銘柄続出、木曜日はS&P500:+5.54%、ナスダック:+7.35%と歴史的暴騰。

  • 年初来(YTD)下落幅縮小:ダウ平均:-7.76%、S&P500:-16.75%、ラッセル2000:-17.15%、NASDAQ:-28.48%

  • S&P500とNASDAQのAD Line、50MAを上回っている銘柄比率がさらに改善。

  • 株式相場ステータスは「Confirmed Uptrend(確固たる上昇相場)」へ転換。

  • 今後の利上げの中央値(ターミナルレート)はCPI結果により減退。一時5.00%-5.25%まで織り込まれていたが、現在は4.75%-5.00%となっている。

  • 12月FOMCでは50bpsの利上げ確率が80%台となっており、市場コンセンサスも利上げペース鈍化を示している。

  • 米長期金利は大幅下落、そして株高と教科書通りの動き。

  • プットコールレシオ、VIX、空売り比率を見ても相場の恐怖と緊張感は当然なく、楽観的なコンディションへ。

  • 決算シーズン本格化、来週はHD WMT TGT NVDA BABAなどが決算発表。


ーFINー

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