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(米国株式市場2月20〜24日)代表指数は下落。S&P500指数は50MAと200MAの間で正念場。ナスダックとともに200MAを死守できるか?名目金利、実質金利が上昇し株安材料に。機関投資家はポジションを大幅に落とす。

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今週は特段大きなイベントはなかったのですがPCEが再加速して2月の雇用統計、CPIからの動きが継続するながれとなっています。

年初からの上昇相場が一旦小休止なのか、再び下落トレンドになるのか際どい局面になってきておるな。重要なラインが株価指数で近いところにある状況となっておる。

しかし、インフレを甘くみていたということを世界が認識し始める如月となっておるな。金利も再び昨年の高値水準に近づいてる。

それでは来週に向けて今週を振り返っていきましょう!

1. 今週の合戦の振り返り(要約ver.)


  • S&P500指数は50MAを下回るも200MAに支えられる。1月に突き抜けた2022年からの年初来トレンドラインが近づいている。

  • ナスダックも200MAとの攻防となっている

  • 相場環境は火曜日の下落で「Confirmed Uptrend」から「Uptrend under pressure」に格下げ。売り抜けもたまってきている。

  • PCEが再加速し雇用統計、CPIから続くインフレ再燃懸念を後押しする動きとなった

  • 期待インフレは横ばいなるも名目金利が上昇し実質金利の上昇によりリスク資産には下押し圧力となった

  • 2年債利回りは高値を伺う動きで、10年債も4%目前の水準に高進

  • 3月FOMCでの50bps利上げ確率は上昇してきているもののまだ27%程度。まだ織り込み余地は残されている

  • 機関投資家は大きくポジションを落とす動き



2. 代表株価指数動向(&強気相場 or 弱気相場判定)

S&P500指数は200MAで支えられるも50MAの下まで推しもどされ、ナスダックも200MAとの攻防となってきています。

各指数の2022年1月からのリターンは以下となっています。

ダウ平均(青):▲9.69%
ラッセル2000(赤):▲15.80%
S&P500指数(黒):▲16.70%
ナスダック総合指数(紫):▲27.17%

2023年の年始からの動きは以下です。

ダウ平均(青):▲1.0%
ラッセル2000(赤):7.34%
S&P500指数(黒):3.40%
ナスダック総合指数(紫):8.87%

それでは詳しくS&P500指数とナスダックについて見ていきましょう。

□ S&P500指数

S&P500を見ていきましょう。赤線が50日移動平均線(MA)、黒線が200日移動平均線(MA)です。

今までは抵抗線として活躍してきた200MAが現在は支持線として活躍しています。金曜日に50MAを下回りましたが、なんとか200MAで支えられる形となっています。

50MAと200MAの間で揺れる形となっています。来週は跳ね返された200MAをBackにロングして下回れば損切りという戦略もありですね。(金曜日、200MA近辺で筆者もS&P500のCFDをロングしています)

200MA以外では以下の2022年の年初からのトレンドラインが支えとなりそうですが、近づいてきましたね。再びこ奴に。

AD line(Advance/Decline Line)」とは以下を指す。

(今日上昇した銘柄数 - 今日下落した銘柄数) + 昨日のAD Line

bull marketになる時はいち早くAD Lineが上昇し、bear marketになる時はいち早くAD Lineが下落する傾向があるんじゃ。去年のナスダックなんかまさにそうじゃったな

2021年のナスダックは指数はGAFAMに支えられて上昇するも全体としては株価が下落に転じておりAD lineは下落基調じゃったからな。

直近小康状態を抜け出して上向き始めています。相場の底入れの様相を呈していましたが、再び下落基調に転じています。

50MAを超える銘柄の比率は現在43%となっています。この比率が0に近づくと反発する傾向にあり、90%付近になると一旦の天井を打つ傾向にあります。

今回の1月からの上昇相場は80%近辺で下落に転じましたね。現在は43%と中立水準なので上にも下にもいく余地があります。

□ ナスダック総合指数

次にナスダック総合指数です。S&P500指数と同じく200MA上での攻防となっています。違う点は50MAと200MAがまだゴールデンクロスしていないので50MAよりは上にいる点ですね。

まだS&P500に比べて2022からのダウントレンドの線までは距離がありますね。

ADラインは以下の通り再び下落に転じています。雰囲気はよろしくないですね。

50MAを超えている比率は48%とS&P500指数と同様の水準になっています。

□ 現在は強気相場?弱気相場?

1月6日の上昇を受けてFTDを迎えてConfirmed Uptrendに引き上げられましたが水曜日の下落を受けてUptrend under pressureと黄色信号となっています。

2018年や2022年の例をみていればわかる通り、金融引き締め下のFTDは何度も失敗していました。現在売り抜けはS&P500は4、ナスダックは3と溜まってきています・

ただ、今回は以下の通り1月6日以降しばらく売り抜けが発生しておらず2022年のFTDとは様相が違います。このまま耐えて再び青信号となる可能性も十分あります。

黄色信号になってしまいましたが、青色に回帰できるかという点が注目されますね。(上昇相場中でも頻繁に黄色にはかわりますからね。)



■ それぞれの言葉の定義:

◇ フォロースルーデイ(FTD)

① 主要指数(S&P500/NASDAQ)が弱く寄りつき、強く引ける日(前日比プラス)を待つ =上昇の試し。

② ①が出現してから4~7日目(が理想、それ以前もその後も出現する)に、出来高を伴って約1.5%以上の上昇を見せる日を待つ。

◇ 売り抜け日(Distribution Day)

前日より「出来高」が増加し且つ「指数が0.2%以上下落」する。

◇ 売り抜け日カウント

以下を満たせば天井圏の下落警戒となる。

● 4週間-5週間で売り抜け日が3-5日起こる(市場上昇中にも発生)
● 2-3週間という短い期間で売抜日が4日あっても当然注意が必要

カウントから25営業日経過後には消滅する。また、上記の条件を満たさなくても売り抜け日がカウントされることもあり、これは「指数が失速する」という意味のカウントとなる。

株価指数が活発な出来高の中で上昇していくなかで、前日と同じような出来高なのに停滞した場合にカウントがなされることがある。

■ 参考:



3. FRB動向

(FRBの金利動向に気をつける)過去を振り返ると、FRBの金利が引き上げられたことがきっかけで弱気相場が始まり不景気に突入した歴史があります。弱気相場が終わるのは金利が下げられた時が多いです。最も簡単で役に立つ金融指標はFederal Fund(FF)レート(政策金利)。

コンピューターによる自動売買や様々なヘッジサービスによってリスクの高い弱気相場で発生する株価の下落から資金を守るために、ポートフォリオの大部分をヘッジするファンドが現れました。金利が急騰する場面は相場が下落しやすい仕組みになっています。

↓↓(参考元:米FRB特集


□ 先週のイベント(2月13〜17日)


◇ 米CPI

  • 米労働省が14日発表した1月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前年比伸び率が6.4%と、前月の6.5%から鈍化した。伸びは2021年10月以降で最小となったものの、市場予想の6.2%を上回った。

  • 家賃の上昇などが引き続き家計を圧迫し、米連邦準備理事会(FRB)が利上げを停止するにはほど遠い状況を示唆したものの、物価上昇の減速は続いており、FRBが緩やかな利上げ軌道を維持する公算が大きい。

  • LPLファイナンシャルのチーフエコノミスト、ジェフリー・ローチ氏は「インフレは鈍化しているが、インフレ低下への道のりがスムーズとならない公算が大きい」とし、「FRBは単一の指標のみで判断を下すことはないが、インフレがFRBの望むほどのペースで緩和していないリスクが高まっているのは明らかだ」と述べた。

  • 前年比の直近のピークは昨年6月の9.1%上昇で、1981年11月以来の大幅な伸びを記録していた。

  • 前月比では0.5%上昇で、前月(0.1%上昇)から伸びが加速した。市場予想とは一致した。

◇ NY州製造業業況指数

  • ニューヨーク連銀が15日に発表した2月のニューヨーク州製造業業況指数はマイナス5.8に上昇した。3カ月連続のマイナスとなったが、受注と出荷が安定したため、エコノミスト予想のマイナス18.0は上回った。前月はマイナス32.9に急低下していた。

  • 1月に大きく落ち込んだ新規受注が小幅縮小にとどまったほか、出荷もほぼ横ばいだった。雇用はわずかに減少した。

◇ 米小売売上高

  • 米商務省が15日発表した1月の小売売上高(季節調整済み)は前月比3%増加した。増加は3カ月ぶりで、2021年3月以来約2年ぶりの大幅な伸びとなった。借入コストの上昇にもかかわらず自動車などの購入が増加し、米経済が力強さを保っていることを示唆した。

  • ロイターがまとめたエコミスト予想は1.8%増。ただ、予想レンジは0.5─3.0%と幅があった。

  • 14日に発表された1月の米消費者物価指数(CPI)も個人消費の底堅さを示しており、米連邦準備理事会(FRB)がインフレ抑制に向けて夏も追加利上げを継続するという観測が強まる可能性がある。

◇ 米鉱工業生産

  • 米連邦準備理事会(FRB)が15日発表した1月の鉱工業生産指数は、製造業生産指数が1.0%上昇し、ロイターがまとめたエコノミスト予想(0.8%上昇)を上回った。

  • 一方、12月分は1.3%低下から1.8%低下に下方改定された。

  • 1月の前年同月比は0.3%上昇した。

◇ 米新規失業保険申請

  • 米労働省が16日に発表した11日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は1000件減の19万4000件となった。エコノミストは20万件に増加すると予想していた。金融引き締めにもかかわらず、米経済が力強いことが改めて示された。

  • 4日までの1週間の継続受給件数は前週比1万6000件増の169万6000件。

  • 調整前の新規失業保険申請件数は9280件減の22万4727件。カリフォルニア州、イリノイ州、ペンシルバニア州で大幅に減少した一方、オハイオ州とミシガン州で増加した。

◇ 米フィラデルフィア連銀業況指数

  • 米フィラデルフィア地区連銀が16日発表した2月の製造業業況指数はマイナス24.3と、前月のマイナス8.9から予想外に悪化し、大幅な落ち込みとなった。投入コストの伸びが10カ月ぶりに加速する一方、受取価格の伸びは大幅に鈍化し、マージンが圧力にさらされている兆候を示唆した。

  • ロイターがまとめたエコノミスト予想はマイナス7.4だった。

  • 製造業による支払価格指数は26.5と、前月の24.5から上昇し、昨年4月以降初めてプラスに転じた。一方、受取価格は14.9と前月から50%急低下し、2021年2月以来の低水準に沈んだ。

  • さらに、企業が想定する今後12カ月での自社製品の値上げは4.5%と、昨年11月時点の4.8%から低下した。過去1年では7.0%の利上げが実施された。



□ 今週のイベント(2月20〜24日)


◇ FOMC議事要旨

  • 「ほぼ全ての参加者」が、政策金利の引き上げ幅を0.25%ポイントに縮小することが適切との点で同意

  • FOMCで0.5%ポイント利上げを明確に支持または「支持してもよい」と表明した参加者は「数人」にとどまった。

  • インフレの上振れリスクが依然として政策見通しを形成する上で重要な要因であると指摘

  • 「インフレ率が明確に2%に回帰する道筋がつくまで」金利を引き上げ、高水準に維持する必要がある

  • インフレが鈍化しない場合、最終的にどの程度の金利になるかは未決定としたことを示した。

  • FRB当局者がインフレ低下を維持するためにもっとやるべき可能性があるというリスクに依然として注意を払っていることが示された。

  • 4週間後のFOMCで新たな金利と経済予測が発表される際に、このタカ派的な傾向がより明確に見えてくる可能性がある。

雇用統計前のFOMCということもあり、あまり材料視はされませんでした。

◇ PCE

  • 1月の個人消費支出(PCE)価格指数は前年比5.4%上昇と、前月の5.3%から伸びが加速

  • 前月比でも0.6%上昇。前月の0.2%上昇から伸びが拡大

  • 変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアPCE価格指数は前年比4.7%上昇と、前月の4.6%から加速。前月比も0.6%上昇し、伸び率は前月の0.4%から拡大(2022年8月以来最大)

  • 個人消費支出(PCE)は前月比1.8%増と、前月の0.1%減(速報値0.2%減から上方改定)からプラスに転じた。

  • インフレ調整後の個人消費は1.1%増で、これも21年3月以降で最大の伸びとなった。11─12月には減少していた。

あくまでFEDがKPIとしているのはCPIではなくPCEじゃ。CPIの方が速報性は高いがPCEの方がより広い項目を対象にしておる。

このPCEが前月比0.6%のび、年率でも再加速しておるというのは…



□ 金利動向(FF先物金利/市場の利上げ織り込み)

参考:CME FedWatch


◇ 前提知識:FRBによる金利引上げ

  • 1回目:0%-0.25% → 0.25%-0.50%

  • 2回目:0.25%-0.50% → 0.50%-0.75%

  • 3回目:0.50%-0.75%→ 0.75%-1.0%

  • 4回目:0.75%-1.0% → 1.0%-1.25%

  • 5回目:1.0%-1.25% → 1.25%-1.50%

  • 6回目:1.25%-1.50% → 1.50%-1.75%

  • 7回目:1.50%-1.75% → 1.75%-2.00%

  • 8回目:1.75%-2.00% → 2.00%-2.25%

  • 9回目:2.00%-2.25% → 2.25%-2.50%

  • 10回目:2.25%-2.50% → 2.50%-2.75%

  • 11回目:2.50%-2.75% → 2.75%-3.00%

  • 12回目:2.75%-3.00% → 3.00%-3.25%

  • 13回目:3.00%-3.25% → 3.25%-3.50%

  • 14回目:3.25%-3.50% → 3.50%-3.75%

  • 15回目:3.50%-3.75% → 3.75%-4.00%

  • 16回目:3.75%-4.00% → 4.00%-4.25%

  • 17回目:4.00%-4.25% → 4.25%-4.50%

  • 18回目:4.25%-4.50% → 4.50%-4.75%

  • 19回目:4.50%-4.75% → 4.75%-5.00%

  • 20回目:4.75%-5.00% → 5.00%-5.25%



基本は「25bps」ずつの利上げです。しかし、景気動向によっては50bps利上げすることも考えられます。2022年5月FOMCは50bps実行、6/7/8/11月に4連続となる75bpsの利上げを実行と、大幅な利上げを行なってきました。

12月は50bpsの利上げ、2月は25bpsの利上げが実行されました。つまり18回目まで利上げが終わっています。


  • 16回目:3.75%-4.00% → 4.00%-4.25%

  • 17回目:4.00%-4.25% → 4.25%-4.50%

  • 18回目:4.25%-4.50% → 4.50%-4.75%


3月22日のFOMCで25bpsの利上げが織り込まれています。

雇用統計とCPI前までは市場コンセンサスは政策金利4.75-5.00%で打ち止めでしたが、5.25-5.50%まであり得ると市場は考えています。

先週末時点では50bpsの利上げは15.1%でしたが、今週末時点では若干上昇しているのが読み取れますね。ただ、まだ50bpsの利上げは織り込まれていません。

先週末時点

来月の雇用統計とCPI次第では50bpsが織り込まれ相場に下押し圧力余地が残されておるということを意味しておるな


□ FRBのバランスシート(BS)拡大・縮小動向

BSが拡大するということは、市場に流通する資金が増大して、景気を加熱させることに繋がります。FRBは金利を引き上げる前に、まずはバランスシート(BS)の拡大停止(テーパリング、資産買い入れプログラムの変更)を実行します。すでにテーパリングは2022年3月に終了しています。


※資産買い入れプログラムについて、米国債を月800億ドル(約8兆4千億円)、住宅ローン担保証券(MBS)は同400億ドルのペースで買い入れていました。こちらのペースを下げることを「テーパリング」といいます。


現在の推移です。順調にシュリンクしています。利上げと緊縮の二刀流を進めています。

今は景気を冷ます「BS縮小」が2022年6月1日より始まっています。「テーパリング」はFRBのBSの「拡大」を細切にして終了させていくことですが、その後利上げ、そして次はBSの「縮小」です(テーパリング→利上げ→BS縮小/QT)。

BSの縮小ですが、量的緩和で購入した債券などが償還された時に再投資しない場合はFEDのBSは縮小していきます。このようにバランスシートを縮小することを「QT(Quantitative Tightening)」といいます。

前回は4回利上げがおこなわれたあとQTが実施されましたが、今回は「約9兆ドルに膨れ上がっているバランスシートについては6月、7月、8月に毎月475億ドル圧縮し、9月から最大950億ドル圧縮する」ということで既に縮小は開始されています。


ただ、以下の記事でお伝えしておる通り、QTの半分程度はリバレポで相殺できる見込みとなっておる

□ ブレイクイーブンインフレ率(期待インフレ率)

「ブレイクイーブンインフレ率」とは、「債券市場が期待するインフレ率」を意味します。株価にとって重要な実質金利は次の項目の長期金利から期待インフレ率を差し引くことで算出されます。

10年は2.38%(先週末2.36%)、5年は2.47%(先週末2.50%)とほぼ横ばいです。

債券市場も雇用統計とCPIの結果を織り込んでおり、上昇基調となっています。思ったよりもインフレファイトは長引くかもしれないという不安が読み取れます。

さきほどお伝えした通りFEDは実質金利を高い水準で維持することで景気を冷まそうとします。実質金利は名目金利から期待インフレを差し引いて算出されるので、期待インフレ率が上昇するなら政策金利を引き上げないといけなくなってきます。

この立ち上がりが短期的なものなのか、継続していくのか注視が必要な局面となってきています。

□ 長期金利(2・5・10年債利回り)

長期金利の動向は株式市場関係者は非常に注意深く見ています。10年債利回りと株式のバリュエーションは「シーソーゲーム」の関係にあるからです。
長期金利が上がれば(債券が売られれば)株のバリュエーションは下がります。

以下は2020年からの推移です。頭打ちしたかに思われましたが、再び高値を目指す動きとなっています。特に2年債は更新しそうな勢いですね。

青:10年債
赤:5年債
緑:2年債

では数値としてみていきましょう。10年債は4%を伺う動きとなっています。


2/25時点
2/18時点

一度は解消に向かう動きを見せた10年と2年の逆イールドは再び拡大基調となっています。

□ 実質金利

資産価格にとって最も重要な実質金利についてもみていきましょう。実質金利は名目金利から期待インフレ率を差し引いて求められます。

実質金利は以下の通り2022年11月に天井を打って下落傾向していました。年始の株高はこれが要因でした。しかし、再び上昇に転じています。

結果的にS&P500指数は4000を割れて引ける結果となっているのです。


4. プットコールレシオ

直近の投資家心理を確認します。


プットコールレシオ = Put売買金額 /Call売買金額

⑴プットコールレシオ > 1 = Putの売買代金が大きい = 投資家が株式相場下落を期待(悲観的)

⑵プットコールレシオ < 1 = Callの売買代金の方が大きい = 投資家が株式相場上昇を期待(楽観的)

上記で算出されます。つまりプットコールレシオが1を超えているということはPutの売買代金の方が大きく下落を警戒する投資家が多いことを意味します。(オニール流では1.15が基準)

これは相場が悲観的なことを意味しており相場の底局面ではプットコールレシオが高くなる傾向があります。

一方、プットコールレシオが1を下回っているということはCallの売買代金の方が大きく上昇を期待する投資家が多いことを意味します。ただ、これは楽観的であるということを意味しており、相場の高値圏ではプットコールレシオは低くなる傾向があります。



2月17日(金)終了時点では0.95となっています。2月17日(金)終了時点では0.89となっていました。横ばいですね。

5. Volatility index(VIX指数/恐怖指数)

VIXとは市場で取引されている価格から逆算された「株式市場のボラティリティ」のことを指します。

株価指数は上昇時は緩やかに上昇し、下落時は急落します。市場参加者が高いボラティリティを見込んでいるということは、市場に対して不安を抱いていると想像できます。

VIX指数は株価の先行きにどれほどの振れ幅(ボラティリティー)を投資家が見込んでいるかを示す「株価変動率指数」のうち、米国株を対象にした指数。通常、株安が懸念される局面で上昇し、20を超えると不安心理が高まっていると解釈される。その場合、「株価が今後1年間に約7割の確率で上下20%の範囲で変動する」と投資家が予想していることを示す。

2008年の金融危機の際にVIX指数が80超に上昇して注目を集めた。18年2月と10月にもVIX指数の上昇をきっかけに米国株が下落する場面があった。VIX指数の上昇に連動して機械的な株売りを出す「リスク・パリティ」などと呼ばれるファンドが存在するからだ。

(引用:日経新聞)

S&P500指数(VIX:青)とNASDAQ100(VXN:赤)のVIX指数の5年推移は以下となります。VIXは20を再度上回ってきています。緊張感が増しています。

6. アクティブファンドマネージャーの動向(NAAIM Number)

次にNAAIM Numberです。NAAIM Numberはアクティブファンドの投資動向です。100を超えるということはアクティブファンドがレバレッジをかけていることを意味します。

2月15日時点までですが、81.4まで上昇していましたが、CPIをうけて急速にポジションを解消し52月22日時点で57.09 となっています。。

バブル相場の時と比べると全く腰がはいっておらんよな。

本格的な上昇相場には「常に100を超える」彼らのレバレッジが必要じゃ。例えば2020年のコロナショック後の上昇相場時のNAAIMが以下となっておる。

9月のレイバーデイあたりで60程度になったのが底で、それ以外はずっと高い水準を維持しておるな。このような相場の時こそ、鬼気迫る思いでフルインベストする時なのじゃ。

7.注目経済指標の動向

以下が今週の経済指標発表でした(マネックス経済指標カレンダーを参考

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