見出し画像

(米国株式市場9月13〜17日)今週の合戦の振り返り!代表株価指数は続落、S&P500は50MAを遂に割り込む。株式市場ステータスは「Uptrend Under Pressure(上昇相場頭打ち)」へ。VIXは20を超え、市場参加者の不安心理上昇↑↑。NAAIM上昇で機関投資家の弱気は若干解消?来週決算はADB、NKE、COST。9月21〜22日にFOMC開催。

おはようございます。夏が終わり、空気も肌寒くなってきましたね。季節の変わり目は風邪を引きやすいので、気をつけて日々を過ごしていきまっしょい。


さて、今週も合戦(米国株式市場)を振り返っていきましょう。

先週の合戦については以下↓↓↓


画像4

どうも、秀次郎(@hidejiromoney)です。今週の週報は私がまとめていきます。

画像5


1. 今週の合戦の要約

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

・ラッセル2000を除き代表株価指数は先週に引き続き続落。S&P500指数は50日移動平均を割り込んだ。
・売抜日はS&P500が5日に。株式市場ステータスは「Confirmed Uptrend(確固たる上昇相場)」から「Uptrend Under Pressure(上昇相場頭打ち)」に格下げ。
・ブレイクイーブンインフレ率は2.3%水準で横ばい。
・VIXは20を超えているため、市場参加者の不安心理が高まっている。
・センチメントインジケーターはプラスに転じる。NAAIMナンバーは今週は上昇と機関投資家の弱気は若干の解消が見える。
・来週はADB、NKE、COSTが決算。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


2. 代表株価指数動向(&強気相場 or 弱気相場判定)

画像6


代表株価はラッセル2000以外は先週に引き続き下落。S&P500は6月18日以来、初めて50日移動平均線を下回りました。

レーバー・デー明けの毎年9月、それも大統領選挙が負けた年の次の年の9月は市場は弱い(Stock Trader's Almanacより)という、予想通りの展開ですね。非常に教科書通りの動きをしていると言えるでしょう。

この時期は基本的に大きめのポジションを取る人はあまりいません。10月のどこかで強気で攻めましょう。全軍前進の合図は秀次郎のツイートかこの週報で出せればと思います。



□ 現在は強気相場?弱気相場?

画像22

累積売り抜け日はS&P500が5(先週比+1)、NASDAQは4。ステータスは「Uptrend Confirmed(確固たる上昇相場)」から「Uptrend Under Pressure(上昇相場頭打ち)」に変更されました。

積極的に買いにいく場面ではないのでのんびりしておきましょう。読書の秋ですし。



普段CANSLIM判定している個別銘柄のCANSLIMの「M」の判定が全て「◯」→「△」に変更されます。


世界一の時価総額を誇るアップル(ティッカーシンボル:AAPL)も50MAを割ってしまいましたね。



 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

(売り抜け日とは?)

売り抜け日カウントが以下を満たせば天井圏の下落警戒となります。

● 前日より出来高が増加し且つ指数が0.2%以上下落する売抜日カウントが4週間-5週間で3-5日起こる。(上昇中に発生)
● 2-3週間という短い期間で売抜日が4日あっても注意が必要。

(売り抜け日カウント数とは?)

前日比で0.2%以上のマイナスを前日以上の出来高ともなって記録した日を「売り抜け日」とカウント。4-5週間で4-5日あれば天井から下落の可能性あり。2-3週間という短期間で売抜日が4日ある場合も注意が必要。

「フォロースルー日」を迎えたらカウントはリセット。「フォロースルー日」は下落局面で前日比プラスで引けた日から4-7営業日後に出来高を伴って大幅に上昇した日のことを指す。また、カウントから25営業日経過後にも消滅する。

ただ、上位の条件を満たさなくても売り抜け日がカウントされることもあります。これは「指数が失速する」という意味のカウントとなっています。

指数が活発な出来高の中で上昇していくなかで、前日と同じような出来高なのに停滞した場合にカウントがなされることがあります。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


3.セクター別(1week)

□ S&P500

スクリーンショット 2021-09-18 7.44.55

NKE-4.38%, PFE-3.73%, FB-3.69%, PYPL-2.81%, AAPL-1.95%


□ セクターETF騰落率 Highlight(1week)

スクリーンショット 2021-09-18 7.47.17

(中国)MCHI-4.14%, ASHR-4.05%, FXI-3.97%,
(金、銀)SLV-5.68%, GLD-2.04%
(素材)UYM-3.10%, XME-5.28%, XLB-3.19%

中国恒大集団で揺れる中国はやはり集中的に売りが入っています。その他金銀、素材が弱いです。


4. FRB動向

(FRBの金利動向に気をつける)過去を振り返ると、FRBの金利が引き上げられたことがきっかけで弱気相場が始まり不景気に突入した歴史があります。弱気相場が終わるのは金利が下げられた時が多いです。

最も簡単で役に立つ金融指標はFederal Fund(FF)レート(政策金利)。コンピューターによる自動売買や様々なヘッジサービスによってリスクの高い弱気相場で発生する株価の下落から資金を守るために、ポートフォリオの大部分をヘッジするファンドが現れました。金利が急騰する場面は相場が下落しやすい仕組みになっています。


□ 今週のHighlight

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

□ 先週のHighlight

・特に無し。


□ 今週のHighlight

・9月の米フィラデルフィア連銀業況指数は30.7、前月の19.4から大きく上昇(予想は18.8)。支払価格指数は67.3、71.2から低下。物価上昇ピークの裏付けに。
・NY地域のサービス業活動が9月に鈍化。事業活動指数は13ポイント低下し14.4へ。低下は3カ月連続。
・NY州製造業業況指数は34.3、8月の18.3から上昇(予想18.0)。業況指数は48.4、月の46.5から上昇。製造業者が楽観的な見通しであることを示す。新規受注指数は33.7と8月の14.8から上昇。雇用指数も12.8から20.5に上昇。
・米消費者物価指数(CPI)の伸びは鈍化。インフレの高まりが一過性である可能性を示唆。ホワイトハウスは景気回復が総じて良好な軌道に乗っているという認識を示した。

8月のCPIは、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数の伸びが前年同月比4.0%と、7月の4.3%から鈍化し、市場予想の4.2%を下回った。前月比でも0.1%上昇と、7月の0.3%から縮小。2月以来、6カ月ぶりの低い伸びにとどまった。8月の総合CPIも前月比0.3%上昇と、7月の0.5%上昇から鈍化した。前年同月比では5.3%上昇。7月は5.4%上昇だった。

(引用:ロイター「米CPI伸び鈍化、インフレ上昇が一過性との見方裏付け=政府高官」


□ 今後の予定

・9月21日〜22日にFOMC(米連邦公開市場委員会)開催予定

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


□ ドットチャートの動き

ドットチャートはFOMCメンバーによる金利予想です。

更新は3月・6月・9月・12月です。6月は3月から引き続き、2021年での利上げは見込んでいません。次回は9月21日〜22日のFOMCで発表ですが、現状認識のために6月の結果のおさらいです。

画像1


6月の会合で、2023年時点で現状から2回の利上げが見込まれると発表されました。2023年の中央値が2021年3月時点では0.125%、今回は0.625%です。

利上げ見通しに加え、経済見通しについても発表がありました。来週のFOMCでもデータが更新されますので注目しましょう。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
・2021年GDP見通し:前回6.5%→今回7.0%
・2021年のインフレ率:前回2.4%→今回3.4%
・2021年のコアインフレ率:前回2.2%→今回3.0%

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


□ FRBのバランスシート(BS)拡大・縮小動向

FRBは金利を引き上げる前に、まずはバランスシート(BS)の縮小(テーパリング、資産買い入れプログラムの変更)を実行することを見込まれています。

BSが拡大するということは、市場に流通する資金が増大して、景気を加熱させることに繋がります。

(2002/12/18-2021/09/15)

スクリーンショット 2021-09-18 7.55.09

Assets: Total Assets: Total Assets


現状はまだまだBSの拡大は継続しています。年内にテーパリングが予定されています。時期は来週9/21-22のFOMCで発言があるかと思います。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

※資産買い入れプログラムについて、現在では米国債を月800億ドル(約8兆4千億円)、住宅ローン担保証券(MBS)は同400億ドルのペースで買い入れています。こちらのペースを下げることを「テーパリング」といいます。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

他国が利上げに走る中、米国はまだまだ資産買い入れを進めており、株価は上昇を続けています。あまりにも世界のバランスが取れておらず、どこかで(株価指数は)是正されるタイミングは来ると思われます。


□ ブレイクイーブンインフレ率

ブレイクイーブンインフレ率とは、債券市場が期待するインフレ率を意味します。

この1年間「5年ブレークイーブンインフレ率」と「10年ブレークイーブンインフレ率」は上昇基調で進んできましたが、5月に入り一服、6月に入り下落。10年ブレークイーブンインフレ率は2.5%以下の水準で横ばいです。落ち着いた動きです。

(2020/01/01-2021/09/17)

スクリーンショット 2021-09-18 7.58.19

10/5-Year Breakeven Inflation Rate


(2021/09/01-2021/09/17)

スクリーンショット 2021-09-18 7.59.15


10年ブレイクイーブンインフレ率は2.3%水準で横ばいですね。ここが頭打ちラインでしょうか。


□ 長期金利(5&10年債利回り)

長期金利の動向は株式市場関係者は非常に注意深く見ています。10年債利回りと株式のバリュエーションはシーソーゲームの関係にあるからです。金利が上がれば(債券が売られれば)株の評価は下がります(あえて、非常に簡易的に表現しています、評価が下がるのはそれだけではありません)。


(2020/01/01-2021/09/16)

スクリーンショット 2021-09-18 8.01.42

10・5 Year Treasury Constant Maturity Rate


(2020/09/01-2021/09/16)

スクリーンショット 2021-09-18 8.03.49


直近は債券利回りは落ち着いています。10年債利回りは9/18時点で1.36%となっています。

スクリーンショット 2021-09-18 8.05.05


5. プットコールレシオ

ここでは年初来からの比率(%)を観察します。直近の投資家心理を確認。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
プットコールレシオ = Put売買金額 /Call売買金額

⑴プットコールレシオ > 1 = Putの売買代金が大きい = 投資家が株式相場下落を期待(悲観的)
⑵プットコールレシオ < 1 = Callの売買代金の方が大きい = 投資家が株式相場上昇を期待(楽観的)

で算出されます。つまりプットコールレシオが1を超えているということはPutの売買代金の方が大きく下落を警戒する投資家が多いことを意味します。これは相場が悲観的なことを意味しており相場の底局面ではプットコールレシオが高くなる傾向があります。

一方、プットコールレシオが1を下回っているということはCallの売買代金の方が大きく上昇を期待する投資家が多いことを意味します。ただ、これは楽観的であるということを意味しており、相場の高値圏ではプットコールレシオは低くなる傾向があります。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


スクリーンショット 2021-09-18 8.06.42

PUT CALL RATIO CBOE


S&P500のプットコールレシオは0.9736となっています。1を下回っています。先週は1を上回っていましたが今週は少し落ち着きました。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

⑵プットコールレシオ < 1 = Callの売買代金の方が大きい = 投資家が株式相場上昇を期待(楽観的)に該当します。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


6. Volatility index(VIX指数/恐怖指数)


VIXとは市場で取引されている価格から逆算された「株式市場のボラティリティ」のことを指します。株価指数は上昇時は緩やかに上昇し、下落時は急落します。市場参加者が高いボラティリティを見込んでいるということは、市場に対して不安を抱いていると想像できます。


VIX指数は株価の先行きにどれほどの振れ幅(ボラティリティー)を投資家が見込んでいるかを示す「株価変動率指数」のうち、米国株を対象にした指数。通常、株安が懸念される局面で上昇し、20を超えると不安心理が高まっていると解釈される。その場合、「株価が今後1年間に約7割の確率で上下20%の範囲で変動する」と投資家が予想していることを示す。

2008年の金融危機の際にVIX指数が80超に上昇して注目を集めた。18年2月と10月にもVIX指数の上昇をきっかけに米国株が下落する場面があった。VIX指数の上昇に連動して機械的な株売りを出す「リスク・パリティ」などと呼ばれるファンドが存在するからだ。(引用:日経新聞)


S&P500指数(VIX:青)とNASDAQ(VXN:ピンク)のVIX指数の5年推移は以下となります。

スクリーンショット 2021-09-18 8.10.08

VIX/VXNの5年推移


以下は1ヶ月の推移です。

スクリーンショット 2021-09-18 8.10.38


20を超えているため、市場参加者の不安心理が高まっています。無理な取引はやめましょう。


7. 空売り比率 (Short Volume)

空売り比率・ショートボリュームはNYSE(ニューヨーク証券取引所)で空売りされている株式の数をNYSEの総出来高との割合で示したものです。

この比率が高ければ投資家が市場をネガティブに見ていることが読み取れます。(「空売残」はShort Interestです。ここでは触れません)

特に暴落局面で注視するのが有効で弱気相場が底をつける時というのは空売りの急増を示す数値の上昇が通常2回か3回現れると成長株の巨匠・オニール氏は言及しています。

それではまずS&P500指数の空売り比率は以下となります。S&P500指数で最も取引Volumeが多いETFであるSPYで見ていきます。


画像19

SPY - Short Interest - SPDR S&P 500 ETF Trust - Short Squeeze, Short Sale Volume, Borrow Rates, Fails-To-Deliver


9/16、17にかけて急騰しています。先週に引き続き、少し空売り比率の上昇率が高く市場が弱気になってきていることがわかります。


ナスダックについても取引ボリュームが大きいQQQでみていきたいと思います。

画像20

QQQ - Short Interest - PowerShares QQQ Trust - Short Squeeze, Short Sale Volume, Borrow Rates, Fails-To-Deliver


QQQもここ二週間の中では動き自体はかなり落ち着いた水準になってきました。しかし、絶対値としてボリュームは高く、市場への警戒心が表れているのかもしれませんね。


8. 機関投資家やアクティブファンドマネージャーの動向

□ センチメントインジケーター

センチメントインジケーターは、個人投資家、機関投資家、海外投資家の過去12か月の株式ポジションと比較したもの。スコアが1を超えていたら、ポジションが増大していることを示し、-1を下回るとポジションが縮小していることを示しています。


スクリーンショット 2021-09-17 18.59.30


9月14日更新「0.1」(8月30日は「-0.2」)。ファンドポジションは引き続き小さくなっていますが、マイナス圏を抜け出しています。


□ NAAIM Number

次にNAAIM Numberです。NAAIM Numberはアクティブファンドの投資動向です。100を超えるということはアクティブファンドがレバレッジをかけていることを意味します。

スクリーンショット 2021-09-18 8.18.31

上半期の動向を見ると、1、2月はアクティブファンドの積極的な買いが入っていたことがわかります。3月は50%くらいまで引き下げ。4月は再び100を超えました。4月に比べ、5月は大きく下げています。

6月に入り、一旦ポジションを引き上げる局面もありましたが再び100%に近づいています。7月もポジション調整が見られ、現在は再び100%に近い水準まで戻しています。

9月は歴史的に相場は下落する傾向にあります。今月は非常に緊張感のある相場ですね(昨年の9月も60%以下までNAAIMは下落しています)。


今週は90近くまで復活しています。センチメントインジケーターとNAAIMを併せて見ると、機関投資家は少し積極性を取り戻しているとも言えます。

機関投資家が積極性を取り戻しているといっても、強気ということではありません。我々個人投資家は機関が強気の時こそ、一緒に市場の波に乗っていくことを意識していきましょう。


9. 注目経済指標の動向

今週は消費者物価指数が発表されました。予想を上回る5.4%でしたが、そこまで大きく外れたわけではありませんでした。来週9/23はFRB政策金利(上限・下限)の発表がありますが、0.25%の据え置きで終わる見込みです。

画像22

(参考:マネックス経済カレンダー


10. 米国企業決算スケジュール

来週はADB、NKE、COSTあたりが注目銘柄でしょうか。


画像3


今週のまとめ

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

・ラッセル2000を除き代表株価指数は先週に引き続き続落。S&P500指数は50日移動平均を割り込んだ。
・売抜日はS&P500が5日に。株式市場ステータスは「Confirmed Uptrend(確固たる上昇相場)」から「Uptrend Under Pressure(上昇相場頭打ち)」に格下げ。
・ブレイクイーブンインフレ率は2.3%水準で横ばい。
・VIXは20を超えているため、市場参加者の不安心理が高まっている。
・センチメントインジケーターはプラスに転じる。NAAIMナンバーは今週は上昇と機関投資家の弱気は若干の解消が見える。
・来週はADB、NKE、COSTが決算。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?