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陰陽学のススメ④…干支と十二支 漢字の紐解きは「子」

子供が読んでいる鬼滅の刃を読んでみた。

ヒットしているだけあって実に面白い!
しかし、子供が普通に友達と「癸(みずのと)はさぁ…」とか言ってるのを聞いて「おぉ~」となった次第。

私が陰陽学を学ぶまでは、正直「甲乙丙丁」しかハッキリとは言えなかった。
しかし、子供は「甲乙丙丁戊己庚辛壬癸」と普通に言ってる。
ここに関しては、子供の方が知っている範囲が広かったのです。💦💦

皆さん読めますか??

 甲・・・きのえ
 乙・・・きのと
 丙・・・ひのえ
 丁・・・ひのと
 戊・・・つちのえ
 己・・・つちのと
 庚・・・かのえ
 辛・・・かのと
 壬・・・みずのえ
 癸・・・みずのと

これが十干(じっかん)というものです。

十干って?

十干はもともと、甲、乙、丙、丁…と、日を順に10日のまとまりで数えるための呼び名で、10日ごとに上旬・中旬・下旬で一旬(一巡)し、1ヶ月になるため広く使われることになったもの。

そして、万物すべてを「陰」と「陽」の2つの要素に分けられるとする「陰陽説」と、すべて「木」「火」「土」「金」「水」の5つの要素からなるとする「五行説」という思想が組み合わさった「陰陽五行説」。

この陰陽五行説を「十干」に当てはめるようになり、日本に伝わってからは、この「陰」と「陽」を「兄(え)」と「弟(と)」に見たて、「兄弟(えと)」と呼ぶようになりました。

よく見ると、こうなってます。
 甲・・・きのえ・・・木の兄
 乙・・・きのと・・・木の弟
 丙・・・ひのえ・・・火の兄
 丁・・・ひのと・・・火の弟
 戊・・・つちのえ・・・土の兄
 己・・・つちのと・・・土の弟
 庚・・・かのえ・・・金の兄
 辛・・・かのと・・・金の弟
 壬・・・みずのえ・・・水の兄
 癸・・・みずのときのえ・・・水の弟

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十二支

現在では、十二支のことを「干支」と言うことが多いのですが、もともと12ヶ月の順を表わす呼び名でした。
やがてこれらに12種の動物を当てはめるようになったものです。
こちらは分かりますよね。

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本当の干支

この十干と十二支を組み合わせたものが、本当の干支。
式で表すと…

十干 ✕ 十二支 = 干支

…となります。

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十干の最初、甲(きのえ)と、十二支の最初、子(ね)の組み合わせで甲子(きのえね)になります。
因みに甲子の年(大正13年,1924年)に作られたので甲子園と命名されてたりします。。。

次は、乙(きのと)と丑(うし)の組み合わせで乙丑(きのとうし)。

しかし、十干は10種類、十二支は12種類あるので、十干を使い切ると、最初の甲(きのえ)に戻り、11番目の十二支である戌(いぬ)を充てます。

以降、同様に繰り返し、十干の最後、癸(みずのと)と亥(い)を組み合わせると全部で60種類の干支が完成するという仕組み。

あ

この十干と十二支の組み合わせが60種類になるので、60年経つと一巡することになります。

人間が生まれてから60年経つと、この干支が一巡することから、
「生まれたときと同じ暦に還る(赤ちゃんに還る)」
という意味で、「還暦」と呼ぶようになりました。


この六十干支、切り口を変えて表組みすると、こんな感じ。

六十干支

なかなか奥深い並びになってますね。。。

師匠による漢字紐解き紹介

今回は十二支で「子(ね)」に触れたので、「子」の字を。
「ね」ではなく「こ」の話しですが、深い話ですので是非御覧ください。


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