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大怪獣のあとしまつのメインテーマは何だったのか?

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大怪獣のあとしまつを怪獣8号と比較してるこの記事で、

大怪獣のあとしまつは怪獣が倒れた後の後処理をメインテーマにしていますが、怪獣8号は怪獣に変身する力を手に入れた主人公の苦悩がメインテーマの作品です。

https://bitsend.jp/monster-kaijyu-resemble/

という記述があった。

いや待てよ、大怪獣のあとしまつも「変身する力を手に入れた主人公の苦悩がメインテーマの作品」であることに変わりはない。

「仲間」の存在

違うのは、怪獣8号の周囲には、その正体を知りながら助けてくれる仲間がいる。ところが大怪獣のあとしまつの主人公アラタは、元婚約者ユキノにすらその正体を打ち明けられずにいる。シン・ウルトラマンで明らかなように、正体を知られたら拘束され、政府の都合の良いように利用されるか、実験台にされるのがオチである。禍特対のような、「守ってくれる存在」は、アラタにはいない。

だからアラタは、「人間のまま」後始末をせざるを得なかった。

アラタの真意

表には出さないが、アラタはユキノとの復縁を望んでいたと思われる。
だがそれは同時にユキノと雨音正彦の家庭を壊すことになる。
さらにそのためには、アラタは自分の正体をユキノに告げなければならない。それでもユキノがアラタを好きでいてくれるかどうかはわからない。

そして雨音正彦はアラタの正体に薄々気付き始めていた。
彼はアラタを死体処理の責任者に任命して監視下に置き、設計変更前の図面を渡して作戦を失敗させ、ミサイルを浴びせて正体を暴こうとした。

苦渋の決断

雨音正彦のユキノに対する深い愛情に気付いたアラタは、怪獣の死体の保存と収益化を諦め、その正体を現して宇宙に廃棄するという苦渋の決断をする。
それは同時に、ユキノとの永遠の別れを意味する。

宇宙に飛び去るアラタの表情は、残念ながら「希望」に隠れて見えないが、おそらく失意のうちに涙を浮かべていたと思われる。
唯一の救いは、ユキノが「ご武運を」で見送ってくれたこと。

恋愛要素?

特撮映画に「恋愛要素」は不要だと言われる。
だが、大怪獣のあとしまつのあとしまつでは、恋愛は「要素」ではなくテーマそのものだ。
特撮はストーリーを引き立てる舞台装置に過ぎない。

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