抗争の日々

カリカリカリ
カリ
カリカリカリカアリ
夢の中で、誰かが何かをかじっている
この音は、?????
ああああぁ、次郎吉だぁ
おのれ次郎吉、悪事は露見した
そこへなおれ
暗闇に、御用提灯が次々と上がった

現では、助っ人はいない
ネットで、ネズミ撃退できるという機器を買った
¥6500のペストコントロを設置した

近所のドラックストアで殺鼠剤を買った
駆除ガスを買った

カリカリカリ
ゴリッ
カリカリカリカアリ・・・

床下で根太をかじっているのか?????
対策は何も効果を発揮していない

そして、ついに
許しがたいことに、天井裏へ駆け上り、運動会を始めた

我慢も限界に達した
耳はダンボに成長し、熟睡できない

市役所からネズミ捕り器を借りてきた
網かご状の中に、餌をぶら下げ、これに飛びついたら、パタンと入り口が閉まる昔ながらの代物だ。
何と一匹確保した。ネズミは生きている。これを如何に退治するか。
家の前を流れる小川に、そっと沈めた。

自ら殺生した気分だ
これは、精神衛生上、宜しくない
市役所に、殺鼠武器を返却した
今までも殺鼠剤は、減っていて、巣に持ち帰ったか、その場で食べて何処かで死んだか、定かではないが、「殺しちゃったわ」とは思わない。

ここへきて、抗争への情熱がシュワーと萎んだ。


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